◆12/1(土)・初日
初日だ、初日。
やぱり笑顔の絶えない不気味な人となり果てた私です。
初日は物語を追うのに必死でございました。去年のSHOCKをベースにして、細部が微妙にラストは大幅に違う、という感じでしょうか。
去年の見せ場は残らずあり。ええ「幻炎」も墓場でDANCEも「ハムレット」も、「A列車で行こう」も、「Hello,BroadWay」もゴスペルも。あの壁の巨大顔も!指揮者コウイチ様登場も!そして2Fへのお渡りも!!!
2幕頭、去年の「Back to Back」のあったところに入った新作と思われるダンスは今回イチオシかも。
あとは「SHOCK」と言えば「白鯨」もございました。オケピからもりあがる鯨を見て「これが鯨か・・・」と口をあんぐり。
・・・いや、なんというか見せ場のてんこもり。追いつくのに必死。
いきなりオケピから光ちゃん登場、客席に話しかけるわ、歩き回るわ、客席から飛ぶわ。ひー。
ツバサが事故で入院中の公演では「幻炎」→「Hey!みんな元気かい」を歌いながら立ち回り→「忠臣蔵」〜浅野内匠頭切腹→「東海道四谷怪談」→再び「忠臣蔵」〜討ち入り→「ハムレット」という、離れ業。
もー。大変。
「ハムレット」は熱望していた御前試合ではなくて去年の再現なんですが、途中でハムレット王子と亡きハムレット王が入れ替わる。そこでホレイショーに刺されるんですが、仮面を外して倒れ伏す時の光ちゃんの表情は特大ホームランです。ああ、うっとり。
それと「白鯨」の時のオフホワイトの上下。この衣装、最高。
物語は。あらすじにまとめてあるんですが、カンパニーに襲いかかる災いの原因がどこにあるか、悪役をはっきりひとりにしぼってあるんですよね。
兄の死もコウイチやツバサの事故も著作権問題も。
その諸悪の根元をひとりにしぼるのはいいんですが正体が「舞台の悪霊」・・・いや、いいんだけどその場合コウイチたちを助ける存在は兄の亡霊じゃなくて「舞台の精霊」とかなんとかはっきり「悪に対する善」にしちゃった方がわかりやすかったんじゃないのかなあ。
それにしても、顔!あの巨大な顔は墓場のシーンについては結構上手い使い方でした。重要な役所の二役って難しいよなあ。どうしてもふたりいて欲しい場面にふたりを揃えることができない。
最後、舞台の悪霊が倒れた後(しかし、悪霊の子であるリョウ(前半行方不明)はまだ息づいていた・・・to be continued・・・って、え?)天へと兄が帰るシーンで、2Fに渡った亡兄がかなりの短時間で着替えてまたコウイチとして舞台に帰ったのには拍手です。よくやった。
にしても、これ。この内容で二ヶ月って保つのか?光ちゃん。
特に2幕の冒頭からたたみかけるようなミュージカルナンバーの連続。新作→A列車で行こう→Hello,Broadway→ウエストサイドなんて、よくもつなあ、光ちゃん大丈夫か?とマジ心配しましたほどです。
「ジャパネスク」もありゃさぞや大変だろうて。「Hey!みんな元気かい」の途中でコウイチ自身によるツバサ不在を客席にわびるながーーーーーーーい口上があるんですが、多分これが光ちゃんを悩ませていた長台詞。
しかし、今日の光ちゃんは見事にカミカミ星からきた王子様になってました。緊張し、いっぱいいっぱいな感じは初々しい、と言えなくもない。
共演者の方々、樹里さんはたいそう素敵でした。いやもう、ドレスが似合うこと似合うこと。そして劇中で男役もあったんですがこれに至っては素敵すぎて倒れそうでした。ヅカファンの気持ちがちょっとわかったですよ。あそこまでやっていただけるなんて感謝の一言です。ありがとうございます。
今さん、しゃべったり歌ったりするといきなり広がる四季の世界。誰よりも歌えているのは当たり前なんですが、私は二幕のノリノリの女装できゃっきゃしながら踊っている姿を推薦したい。それと墓場で穴掘りながら「ふふふふ」と笑うところ。お素敵でした。
なんだかまだ全体を掴み切れておりません。
去年がベースになっているので、多分本当の初見とはちょっと違うのも原因かも。わかるのは明らかに去年よりも光ちゃんは大変だわ。っていうこと。
そして、四谷怪談の伊右衛門やるのにお参りは行ったのか?忠臣蔵やるのに泉岳寺は?とマジで思っていたこと。
前半からリョウのそんざいをもちっとアピールしてくれないと、子供の登場がいきなりすぎてわけわからんぞ、ということ。
去年説明してくれなかったところを今年は説明し、去年説明したところを今年は説明しなかったのね、という感じ。
ああ、それにしても客席上空でくるくる回るお岩さんが頭を離れない。それと鯨。
あ、そうそう。ショータイムでは「そーやん」ちょっとと「愛のかたまり」やりましたよー。そして「アンダルシア」も。
ともあれあと75公演。がんばれ光ちゃん。もう本当にそうとしか言いようがない。