それがあるのとないのとでは、まるで違う。
何か?と言えば「タメ」と「間」と「余裕の心」です。
正直申し上げまして本日の昼の部は今まで観た中では最低の出来でした。夜はちょっと持ち直したかな?
光ちゃん自身の状態を言えば、疲労の色は確かに見て取れましたし、風邪声はそのまんま。とはいえ風邪は昨日がピークだったようです。今日は大分持ち直した様子。ご本人の技術力としては初日の頃辺りよりもかなりレベルアップしております。
ですが。
何が足りなかったかというと、全般に台詞と台詞の「間」が足りなかったんですよ。圧倒的に。
次の台詞をあまりに急ぎすぎていていい塩梅の隙間がない。ぎゅうぎゅうに言葉を詰め込まれてしまうとこちらとしては非常に辛い。
芝居に関しては素人ですが、やはりいい感じの間やタメがめりはりや感情表現を生み出す第一だと思いますので。
それは光ちゃんだけに限ったことではなく。
全てのキャストがとにかく急いでいた。
明らかにどの辺りかは知りませんが、上の方から「巻け」と言われていたかのように感じられました。
休憩時間まで、今まで30分あったのが昼の部は25分に、夜の部は20分に減ってましたよ。
おかげで上演時間そのものは30分ほど短縮されました。きちんとした台本にあった台詞やシーンは全て網羅してなお30分の短縮。
その結果減ったものは何かと言えば、芝居の間であったりタメであったり、アドリブだったりします。
アドリブは最低限のものを除いてほぼ全面カット。SHOCKの楽しみの大きな部分を占めていただけにかなり寂しい。また、このアドリブはSHOCKキャスト間のいい雰囲気をそのまま伝えてくれていただけに残念でなりません。
かろうじて残っているのは
・ねじ巻きネタ ・翼の復活証拠ネタ くらいでしょうか。
樹里さんと翼はかなりがんばってくれてますが、それにしてもせっかくのがんばりを光ちゃんが充分に膨らませてなごやかな雰囲気を作る程の時間は許されていないらしく、あっという間に次へと進む。
これは・・・初日の時に感じた余裕のなさとは違う、容認しかねるせかし方のように思えます。
確かに上演時間が伸びると帰りの電車等の関係で途中退席する人は多くいるかと思いますが、それにしてもだからと言ってここまでせかせかしてしまっては、築き上げてきたいい感じの空気を味わえずに幕が下りるということで。
私個人は気に入っていた樹里さんと今さんの「ENDLESS
LOVE」のオチまで変わっているんですよ。なんとタクさんの中から悪霊の部分は消えた、と樹里さん自身から説明して、歌終わりにはふたりして腕を組んでめでたしめでたし、で去っていくんです。
今さん、また台詞が減っていたし(涙)
なんか、違うんじゃないでしょうか???
私は違う、と思いましたよ。
去年のSHOCKと今年のSHOCK、どっちが気に入っているかと言えば私は今年のSHOCKです。
だけど、この余裕のなさは、ちょっとかなりイヤかもしれない。
これは、改善なんでしょうか?改悪の様な気がするんですけれども。
昼の部は、この巻きにみなさん対応しきれておらず、アドリブが減るだけでなく芝居の間とかタメなんかまでも失われてしまっていて余韻とかそんなものあったもんではなかったんですが、夜はさすがに持ち直してました。
巻きなりに、タメや間も作っていたし、その辺りは座長を筆頭に樹里さんも今さんも大したもんだと思いましたよ。
ちゃんと対応するんだから。
それが舞台人の努めとはいえ、ちゃんと芝居を立て直したんだから。
これは、どうにかならないんでしょうか。
アンケートにはかなり辛辣なこと書いてきましたけど、本当に。
昨日まであの舞台の上にあったものが今日はないんですよ。
最初からないのなら仕方ないけれども、あったのを知っているのに。なんだか納得いかないです。
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