◆1/9(水)
Kさんから年末にメールをもらいました。
「1/9、仕事で行けそうにないから代わりに行く?」
返事はもちろんYES。普段は仕事の関係でお誘いを受けても丁重にお断りせざるを得ないんですが、さすがに今回はありがたく申し出をお受けしました。
だって、最前列だったんだもん。
毎回何十人かはいるはずの最前列。しかし私には「選ばれし者の席」として崇めたてまつるべきシロモノだったわけですよ。
しかもグレ子さん前。わーい。ありがとう、Kさん。
さて、肝心の本編ですが、席が席だけに出来がよかろうが悪かろうが・・・ということはあるものの、いっぱいいっぱいの観察眼を持ってして観ても、よい出来だったと思います。
速くするところは速く。余裕を持ちたいところは余裕を持って。その緩急がちゃんとついていたんじゃないかな?と。
まあ、言ってしまえば「- so young  young blues -」や「雨のMelody」「情熱」辺りのテンポの速さと言えばギネスに載ってもおかしくない程だったんですが。もーのすごい速さなのに、それでもなおダンスに表情をつけることができる光ちゃんってすごいわ、と真面目に感心した程です。バックのみなさんはテンポについていくのに決死の形相をされておりましたので。まるでビデオの早回しのようだと思ったです。面白かったからいいけど。
しみじみ、光ちゃんってすごいよなあ。なんであれでダンスに表情がついてんだろうか。改めてすごさを感じる。
さて、この日はひとつハプニングがありました。
1幕、兄の死刑台のシーンから光ちゃんと翼のかけあいの後ではじまるはずのバイクのシーン。
光ちゃんのきっかけと共に展開するはずのセットが動かない、という事態に。
暗転してから数秒、音も出ない、何も起こらない舞台に客席がざわめきはじめたその時。
光ちゃんが翼を伴って再び舞台に現れ場をつないでバイクシーンへとつなげたのでした。何をやったかと言うと、短縮される前によくやっていたメットを被ってスーパーマリオごっこ。「バイク用意できたかな?」と裏方さんに確認しつつまた通常の芝居の流れに戻っていきました。
この辺りは余裕ですな。
すぐに着替えに走らなくてはならなかったろうに、異変を知ってとっさに舞台に飛びだして間をつなぐ。誰かがこれをやらなくてはいけない場面であったとはいえ、なんだか貫禄だわ、とさえ感じたりして。
この回はその後もこの件のフォローがいろいろと飛びだしておりました。
「Hey!」の口上で「たとえセットが壊れても!温かい拍手の程、よろしく御願い申し上げ奉ります」と入る。
甲板シーンで風間くんが「きっと、セットが動かなくてもSHOW MUST GO ONなんだろうなあ」と言えばアッキーは「あの時は何もできない自分が悔しかったよ」と返す。
ねじまきシーンで「帝劇にも効くのかなあ?」と舞台にねじまきしようとする。
楽しいではないですか。こうやってピンチを楽しい思い出に変えてしまう。そうするだけの余裕がなくてはこうはいかない。
ちなみに、本日は「-ISM」の発売日でもありました。
そういう時は心配りを忘れない樹里さん。元・悪霊のタクさんが帝劇にきているというトークをちょいとアレンジ。
「今ロビーで会っちゃった。今日発売のDVD「-ISM」盗もうとしてたからだめよ!って言ったの」とか花束を持って袖に走り去る光ちゃんに
「ジャケットかっこよかったよ」
と声をかけてくれたり。素敵だ、樹里さん。
こうやって、細かなところに気をかけてもらったり、みんなでハプニングを取り返そうとしている姿なんか観たりすると、なんだか光ちゃんが毎回のごあいさつで言っているように、カンパニーみんなの結束力というか絆を感じてしまったりして。
さて、最前列の感想ですが。まあ、最前と申しましても結構はじの方でしたので、実は出演者に隠れて光ちゃんが見えなくなったりとか、そんなことはあったものの、やはり前に誰もいないって素晴らしい、と思ったです。
特に感じたのは「情熱」ですね。
最後は総立ちになるじゃないですか。そうして立った時、視界の全てが舞台なんですよ。当たり前か。いや、だけどそれが一番感じたことですね。
「わあ。全部舞台だあ」
光ちゃんの最高の笑顔が等身大の肉眼で観れる。これはすごいぞ。
「情熱」の時の光ちゃんの笑顔というのは何ものにも代え難い程魅力的だと思うので。それが一番嬉しかったなあ。
「嬉しい!」という気持ちが光ちゃんの全身を包んでいるのがわかる、そんな笑顔なのでなんとなくじん、としてしまいます。
この笑顔がSHOCKの全てを物語っているよな。
ちなみに最初の衝撃は、冒頭のフライング。ちょうど目の前が着地点でしたので正に光ちゃんが天から舞い降りたという、実にしゃれにならないシチュエイション。
魂ごとどーんと気前よく持ってかれました。ひー。
「ボク羽根」でもぶんぶん頭の上を舞う光ちゃん。すんごい光景です。ほわわん、ほわわん、と緑のひたたれが。あなたそりゃもう、日常を遙かに越えた世界っすよ。
「と、飛んでる。光ちゃん飛んでる・・・」
私は一回何度目のSHOCKだと思ってるんだろうか?ですが、それしか思い浮かばない。だって日常越えてるんだもん。
「白鯨」は光ちゃんがほぼ頭上におりました。
いやあ。光ちゃんって鼻の穴綺麗ですよねえ。綺麗な三角なんだよな。いちごみるくの三角形でした。
すみません。だって、鼻の穴観察ポイントだったんですもん。
綺麗な人は鼻の穴まで綺麗なんだわ、と妙なことを納得した私です。
あと面白かったのは、二幕の冒頭の光ちゃんソロ。客席からダンサーの方が転げ上がるように舞台に昇るんですが、ちょうど巨大な光ちゃんの顔がしゃべっている間に足下をごそごそっと蠢きながら進む人影。
なにごと?と思って観たらダンサーの方でした。
びっくり。そりゃスタンバイしなければ出れないもんな。もちろん、どんぴしゃのタイミングでごろろんと舞台に転げて行かれました。面白かったわ。
そしてタクさん。
「ENDLESS LOVE」の歌い出しに入る前にちょうど客席にせり出した階段をひょいとまたいで歌い出しの位置にスタンバイ。おお、目の前目の前。
男前な方でございました。匂いはしたかどうかまでは不明です(笑)
ああ、楽しかったです。
グレ子さんも目の前で大迫力。最近とみに演技に熱が入ってきているグレ子さんだけに、大変素晴らしいものを見せていただきました。VIVA!グレ子!
文字通り目の前で垂直にそそりたち、苦悶の表情(が、私には見える)を浮かべながら沈んでいくそのあっぱれな最期!
こんな面白いもんは他にはそうそうないと思うんですよね。「白鯨」はツボばかりだ。
ちなみに、グレ子はメス、ということで友達との意見は一致しました。だって、ほら。あの若い男に対する執着といい、何よりも翼が飛び込んだ後「翼ーーーっ」と襲いかかるさまはどう考えてもメスだろう、と(笑)
この前のドームコンにて、笑顔で光ちゃんに襲いかかっていたアリーナのとあるお嬢さんを観て以来、どうにもあの人とグレ子が重なって困ります(苦笑)限定1名。私の中では既に彼女=グレ子だ(笑)だって飛んでるところまで一緒だし。対象が違うだけで。
まあ、そんなことはどうでもいいですが(笑)
とにかく楽しくて大満足な公演でございました。ありがとう、Kさん、Nさん。