ところで皆さんは、千秋楽を迎えて寂しいなあ、と思った方でしょうか。それともほっとした方でしょうか。
私は実はほっとしたクチです。
ショー部分のグレードアップ、光ちゃん自身のレベルアップが著しかった今回のSHOCKですが(私は未だにストーリーは一個も納得してません。安易な死にオチは本当に勘弁してほしい)毎回観る度に
「のほほん、と与えられるがままに観て楽しんでいればいいこっちはいいけど、演じてる光ちゃんは毎回死ぬ思いだよなあ」
と思っておりました。尋常じゃありませんから、この舞台。
始まってから一体何分光ちゃんは舞台に立っているか、考えただけでそのすさまじさに目が眩みます。こんなこと続けてたら本当に死んじゃうよ、と。私はかなり真剣に思っておりました。
ですが。
夕べ、私の目にすら疲労の澱が指先に足元にありありと見て取れた人が、今日はなんて晴れやかに楽しそうに踊っていることでしょうか。
ジャパネスクを観ながら、光ちゃんなら不可能を可能に有限を無限に変えてしまうことができるような、そんな錯覚に襲われました。紅い炎の蝶々みたいなフライングには不覚にも涙ぐむ。
無茶をする人だと思います。
「がんばるのは当たり前」とはジャニーさんの名言だと思いますが、光ちゃんはそれを実際にやってみせてるんですよね。
弁慶は圧巻でした。もう、生で観ることもできなくなるのでしょうか?Fコンあるけど、きっと「月夜ノ物語」の印象はドームで観たら違って見えるだろうなあ、とか。
「ジャパネスク」は本当に、どこに出しても恥ずかしくない、素晴らしい演目だと思いますので、ひとつひとつの場面をしっかり刻むように観る。
「月夜ノ物語」〜「弁慶」までの光ちゃんは本当に神々しいですよ。とても同じ生き物だとは思えない。目の前で次々と起こっていることが現実だとは思えない夢のようなシーンだと思います。
現実から一瞬にして異次元へ連れていく。
すごい人だなあ、と。本当にしみじみと思いました。
本日は千秋楽でした。
舞台の上の面々もそのことは充分以上に意識しているらしく。
ジュンさんが、1幕「温泉旅館」の場面で「とうとう最後だなあ。この2ヶ月間、大変だったけど楽しかった」と呟いて下さるのをとても嬉しい思いで聴く。長年のベテランでありプロである人のしゃれたアドリブに拍手。
光ちゃんとの息も徐々にあっていき、パンツネタのコンビネーションはいつしか楽しみのひとつになりました。
すっかり恒例になってしまった田口くんのパンツ(笑)最後はあっという間に二枚、三枚と脱いでいく「はじめてみた!」と座長に言わせた、パンツの早替え。
おおーっ。
彼は、このSHOCKですっかり座長ファンの好意を手に入れたような気がします。はい。
一生懸命さが伝わるのは観ていて「よしよし」と思える第一の条件だと思いますよ。技術部分の未熟は、それを補おうとする熱意みたいなものが伝われば補ってもらえるものです。特にジャニーズの観客というのは多分にそういうところがあるんじゃないかな、と思っていたりして。
温泉旅館、この早替えがお気に召したらしいコウイチさん。最後のジュンさんとのパンツネタ遊びは、早替えポーズで(笑)若干合わなかったですがまあまあ、許容範囲だ。楽しかったよ。
ところで、トウマですが。バイクで京都に行こうというコウイチ達に拒絶の言葉を投げる場面(だったかな?)でするっと声がひっくり返る。
こういうところは落としませんよ、座長様。
あっきーからヘルメットを受け取りながら声がひっくり返る。あっきーもそれを受けて声がひっくり返った返事をする。
よ!名コンビ!
こういうところが、光ちゃんがあっきーに対して盤石の信頼を寄せる一因になっているのでしょうね。欲しいところで絶妙のキャッチ。手放せない訳です。
「白鯨」の船長とも、やっぱりもうお別れなのかな?
自嘲の笑みも今日はいっぱい。私はもうものすごくこの船長がすきでしたので残念。光ちゃんがああいう人格変貌の表現ができるということを、この「白鯨」で初めて知ったので。
一人の人間の中ではっきりと人格が入れ替わったのがわかるってすごいことだと思います。
トウマを思って慚愧の念に耐えていたコウイチから、するりとエイハブに早変わりする場面は名場面のひとつと言っていいのではないかと。
一個一個の場面を実に楽しそうにやっているなあ、と思いましたよ。
二幕はやはり「ワールドアドベンチャー」ですよね。
「ブロードウェイ」がもう!すきですきで仕方ないです。あの音楽聴くだけでうきうきしてしまう。
あの猫手のダンスもかわいくてすき。白銀のタキシードの似合うこと!!!三色に塗り分けられたバックダンサー従えて、まさにショータイム!って感じが最高にすきです。
インディーがツボなのは、みなさん同じですよね。紅布かぶってもぞもぞごそごそしているのを上から眺めるのがとてもすきでした。
「布の下で何やってんのかなあ」
と、妙にかわいく見えた。
で、ワールドアドベンチャーでは今日一番のポイントは、私は「ギャングスター」
夕べの楽前もそうだったんですが、この疲労困憊の時に彼はくるくるっと5つ回ってみせたんですね。それから最後の女性の影に向かって拳銃を撃つシーンの直前はトリプル。
この意地っ張りの負けず嫌いめ!
と。
とても、愛しく思いました。
しかも五回転、昨日よりずっと綺麗に回っていたし。
そういうところが、とても私はすきなのだと思いました。
観ていてはらはらするし、もっと自分を大切にしろ、と膝突き詰めて説教したくなることもしばしばだけど、だけど私はきっと光ちゃんのそういうところが大好きなんだよなあ、と。
やだなあ、もう。なんて愛しい人だろうか。
「Press
Conference」はあっきー前夜に続いての大熱演。
一体どこから出してるんだ、その声わ?という感じのすっとんきょーな声をあげて、記者が入ってくる前にみんなのみだしなみを注意して回る。
誰かの頭巾をとってぽい、する。
と。
光ちゃんいきなりそれにじゃれつく。じゃれつく、四つん這いになって猫手でちょいちょいつついてみたり絡んでみたりどたばたどたばた。ああ、それ。その動き・・・・昔ウチにそういう子がいた!茶トラのかわいいヤツだったよ、てかなんであなたいきなり野性に戻ってんですか?>光ちゃん
というか、今私の目の前で行われていることが夢のようです。そ、それ、イメージプ(自主規制)
これが、前楽の昼に披露したという子猫光ちゃんですか・・・それ、反則。大技にも程がある。
そしてもちろん、記者の方々が来るにあたって、座長が発した言葉。
今日は「いいか、みんな。(記者の人たちに対して)ピースはだめだぞ!(失礼になるからな!)」でした。
コウイチさん当然、ピース全開、ええいこれでもかーっ!
どうも仲がいいらしい、上手側から出てくる記者さんはすかっと光ちゃんのピースをわざとすかして弄ぶ(笑)そんなところにも、キャストの方達と上手くいってるのね、というところが垣間見れたりして。
で、みなさん期待のグリーンルームです。
おもむろにピンクのジャケット、金ぴかジャケット、紫ぴかジャケットを着込む。
「おぉう、とりぽーじゃけーっと」
それか!それで来たか!はじめて観た!嬉しい!と思っていたら、そのまんまひっくり返った声でさりげない感じでぎんぎらぎんにバック進行。
今日はオールですね、コウイチさん。
さすが、千秋楽、気前がいい!
と、思っていたら次には、白シャツをなんだか三歳児並に着替えることができず、あっきーに
「一人で着られないのか?」
と尋ねられ、上手く両袖通したかと思ったら、そのまま頭に被って・・・ああ、これが友達からメールがきた「ジャミラ」ですか!
そのまま、ぎんぎらぎんな感じでさりげなくはけていく。
ついにはあっきーに「なんの宗教入ってるんだ?」と訊かれる始末。これぞ、本当にオールです、コウイチさん。
座長ありがとう!もう思い残すことは何もないよ!
そんなことをした後なのに(笑)やけに美しい友情ダンス。
本当に綺麗。腕のしなりとか指先ひとつでこんなに綺麗な動きが人間にはできるのか、と思いました。なんだかそこだけ時間が止まっているみたいに見えます。
今回ものすごく好きになった場面でした。
最後の「別に疲れてない」・・・「そげな!」はミーさん含めてアッキー、トウマ、シュンスケの四人で、最後に
「うー、ウォンテッド!」
のおまけつき。きっと打ち合わせていたんでしょうね。光ちゃんもにこにこしてました。
ミーさんの、あの年齢にしてあのプロポーションを保つ努力、いやらしすぎない女性のキュートさはとても素敵でした。樹里さんとは違う、義姉さん。
思えばお姉さん役は今までの三人とも全く違うタイプの方でしたね。
最後の「Let's go to
TOKYO」はホントに眩しかったですねえ。
あの白いテイルコート観る度に「この服は光ちゃんが着るために遙か昔から用意されていたに違いないわ」と素で思います。私はマジです、はい。
きらきらきらきら。眩しくて泣きそう。
カーテンコール。最初のキャストの礼の時、ミーさんは音楽に合わせて踊りだし、最後にあっきー、KAT-TUN乱入の上、あの「UFO」ポーズを取るのですが、なんと今日は最後に金ラメコートに着替えてスタンバイ万全の光ちゃんが下手端からぴょこっと飛びだして一緒に「UFO」ポーズ。
かわいい。そして愛しい。
最後のご挨拶の時の青布フライングはそれはもう綺麗でした。飛び出すタイミングの時、フライング担当の女性の方が布を持ってすそがひっかからないように送り出しをしてくれるんですが、最後ジュンさんがその役をかってでてくださって、せーののタイミングで飛び出す光ちゃんを送り出してくれました。
そんな小さなところにもなんだかぐっとくる。
晴れやかに楽しく明るく。湿っぽい楽はこの楽しい舞台には似合いませんから。
最後はなんとレイモンドが!光ちゃんを抱き上げる。びっくりだ、レイモンド!いい仕事した!レイモンド偉い!
最後のごあいさつ。普通でした(笑)
本当に、千秋楽だというのに、普通に「千秋楽を迎えることができました」とあいさつの間に織り交ぜる。もちろん客席から拍手は上がるし、言っている本人の意識もいつもより少し違うのでしょうが観た目には、本当にこれまでの75回分と変わりないように見える。
それが、光ちゃん。
とても彼らしい、彼らしい本当に光ちゃんらしい締めだったと思います。
「solitude」は本当に綺麗に響きました。昔からよくあるフレーズですが「サヨナラ」を単に別れの言葉としてではなく、再会する時のための言葉だと歌う、この部分が私は一番すきです。
光ちゃんの紡ぐ言葉は、まだまだ語彙は足りていると思えないし、もっといい言葉やつなぐための表現があると思いますが、彼の持つ芯の強さだけはいつもきっちりと見えていて、そこがとても素敵だと思っています。
「情熱」はもう、にこやかにぴょんぴょん飛び跳ねながら、笑って迎える千秋楽の最後。バックにはみなさん新聞等で御覧の通り「祝千秋楽、SHOCK」の看板が。
アッキーもトウマもシュンスケも。もちろん、光ちゃん自身もぴょんぴょん飛んで、最後の曲を楽しんでいる、そんな感じでした。
最後に会場に向かって放たれた色とりどりの銀テープ。にこにこしながら手を振る光ちゃん。本当にいい笑顔。
次はおひとりで登場。
SHOCKを演じていた日々を思って、照れながらぼそぼそとした独特のしゃべり方で語る。声もそりゃがさがさですよ。
しきりに観客とそれからスタッフのみなさんへの感謝を述べる。
「またこの劇場のステージ立てることを夢見て」
非常に印象的だったのはこの言葉でした。
ファンにとっても夢の場所だったけど、光ちゃん自身にとってもそういうところだったのね、と。
そして、幕。
次。
帰りかけた光ちゃんがいる内に緞帳があがる。というか、一人で出ようとして、でもみんなを呼ぼうと帰りかけたところだったのかな?
キャストをみんな呼ぶ。
マイクはなし。地声で。
そうして光ちゃんの「みなさん、恒例のアレでいきましょう」とのキャストへの呼びかけ(Kさん証言)の後で
「千秋楽に、乾杯!」
みんなおおはしゃぎ。
そして、幕。
そしてもう一度幕があがります。
光ちゃんとキャストの皆さん再び。
Jr.中心にして光ちゃん胴上げ。最後はあっきーが受け止めてお姫様抱っこでくるくるーっと回る。
びっくり、びっくり。光ちゃんびっくり。
そうして座長自らの生声で
「キャストのみなさんに拍手!」
「スタッフのみなさんにも拍手!」
そうして、ジュンさんが。
「最後に、光一くんに熱い拍手を!」
一番の拍手は座長に。
それから、座長様から。
「お客さんに拍手!」
この場に居た人、そしてあの会場に一度でも足を運んだ人たち。そうして多分来たいと願っていた人たちに。
拍手。
最後の最後は光ちゃん生声で
「どうもありがとうございました!」
そうして、幕。
お客さんはまだ拍手。拍手、拍手。
で、なんと。会場客電もついて、アナウンスのお姉さんもいい加減意地になって音量上げて「本日の公演は全て終了いたしました」と言っている状態で、光ちゃん最後に登場。
全方位に手を振り帰っていきました。
今までで一番千秋楽らしい千秋楽だったような気がします。
楽しくて和やかで、明るくて。
湿っぽいのは似合わない。
とにかく光ちゃんが無事で、大きなケガもなく千秋楽を終えることができたことに感謝を。
それから、座長に。
光ちゃん、お疲れ様でした。
千秋楽、本当におめでとう。 |