■2/26(thr)■


くじらーーーー!!らーぶ!
ぐれこ久しぶりーーーーー!!!
本日夜の部。無事、ぐれこちゃんとの再会を果たしました。ぐれこーーーーー!!!

ぐれこは下手のオケピで暴れていました。なんか、角度のせいか小柄になったみたいに思えるんですが?ちょっぴり色白になった?モリで刺されて粉吹いてたよ!(潮だから)こじゃれた芸までこなせるようになって!ぐれちゃんたら!

あー、それはともかく。
友達の代打で入った本日、シャッフル演目は「モビィ・ディック」
正直なところ、脚本の練り・・・というよりは構成のし直しがあまりにも足りない。上演している時間そのものも他の二演目に比べて短い分なんだかあっけない印象になってしまうのが残念でした。んが。
この演目に試みた演出部分については私は素直に拍手を送ります。
私は常々舞台演出家という人種を尊敬しております。
一体何度、舞台があって、幕があって、人はその上で演じるもの。という固定観念を根底からたたき壊されたことか。
SHOCKにつきましては、私はとにかく演出面においては、そんじょそこらの舞台では太刀打ちできないクオリティだと思っております。ジャパネスク然り、World Adventure然り。
もちろん、堂本光一という二人といない演者がいてこそ成り立っている部分がかなり大きい、座長の比重が他の演目とは比べものにならない程に大きな舞台であることも承知の上で、そのように思います。
人間の創造力は果てがないなあ、と。
観ていて絶対に自分の頭のどこにもない発想を思いつくどころか、実際に現実にしていることに圧倒されます。
今回の「モビィディック」もそうだった。
キャスティングは以下の通り。

エイハブ船長・・・光ちゃん
イシュメル・・・・町田
船員・・・あっきー
ゴースト・・・ヒカル

舞台の上はがらんどう。奥にスクリーン。波のイメージ映像がゆらめいております。
と、オケピ上空よりゴンドラに乗ってエイハブ登場。
今回は、白ブラウスに金ボタンの紺ベスト、パンツ、紺のリボンタイ(←私的リーサルウェポンアイテムの1)腹に命綱を巻いて、海中に潜む白鯨を睨み付けております。残念ながらはちまきはなし。
イシュメルは下手上方の壁に。
そこから来るのか、と思いました。
流石にそれは予測していなかったので、まず驚いた。ちょうどオケピの上空天井より吊されたゴンドラが降りてくるのを想像してください。意表つかれましたよ。
船長の独白からはじまり、イシュメルとのやりとりが続きます。
と、上手の壁上方スクリーンに、ヒカルアップ映像。いきなりヒカルがしゃべりだす。
ヒカル・・・ぴーさまは珍しく前髪を座長分けにしておりまして、これが大層男前。
本来イシュメルのものだったはずの台詞を受け継いで、劇中劇はいつの間にかエイハブとイシュメルのやりとりではなく、コウイチ本人と兄ヒカルとのやりとりにスライドしていきます。
そう言えば、この場面は以前、ツバサの事故に対するコウイチの贖罪の気持ちが見せた悪夢、という設定になっていたところだったっけ。
ちょうど、その時のようにぴーさまは容赦なくコウイチの心の奥底にある葛藤やもやもやを言い当てていきます。
物語は「白鯨」でぴーさまとコウイチの会話の内容も「鯨が」と言っているのですが、まるっきり現実のコウイチの懊悩とだぶっています。苦しいコウイチの胸を切り裂いて全部並べているような感じ。
たまらず、コウイチは叫ぶ。

「兄貴がそう言ったんじゃないか!」

兄ちゃんの夢を叶えたい、そのためにはどんなことがあってもショーを続けなくてはいけない、それを守ったがための心の憂鬱。なのに、兄の幻に責められるやるせなさ。
そんな感じでしょうか。
ツボ。
正直、ツボ。
何がツボって、コウイチのブラコンぶりがツボ。
一撃必中。
そりゃ、ぴーさまもこんなかわいい弟がいたら熱狂的リピーターとして毎年帝劇に天国から降りてきたくもなる。
大概ぴーさまブラコンよね、と思っていたけれどもなんてことはない、弟も立派なブラコン天然印。まあ、両想い。よかったねー。
劇中に、抱いている心の憂鬱が幻となってその目に映り話しかけてくる。
これは、MASK、そしてSHOCKでも毎回目にした心理描写の定石ですよねえ。って、この解釈であっているのかよくわかりませんけれども。
さて、エイハブとホントはイシュメルだけどゴーストとの会話を割って入るようにぐれこ・・・じゃなくてモビィ・ディック登場。
前回までのSHOCKだと、単に白鯨を「悪魔」呼ばわりしていたのが、今回では「神」の姿を重ねているのがちょっと面白いと思います。
下手オケピのところで全身くねらせ元気に撥ねております。
気がつけば、客席中央の上空から船員が吊られて・・・・いやいや、海に投げ出されております。エイハブはモリを持ち自ら白鯨に勝負を挑む。
モリを持って海に飛び込んだエイハブは鯨にとりつきモリを突き刺そうとします。
振り落とされそうになりながら突き刺すモリ。
潮吹く鯨。すごいです。口開けて観てるしかないっていう感じ。
一度は船長それでも鯨に振り落とされ行方不明になったりして。
命綱を失ってまた海上に浮かび上がり、いつのまにか波に浚われたイシュメルから鯨を仕留めるためのモリをもらい、また鯨に挑む。
全員吊られておりました。イシュメルは空中(海中)を泳いで船長にモリを渡します。
舞台は、オケピより客席側の上空。わずかにオケピの中。
とんでもなく、大胆な空間の使い方です。
こんなの観たことないわ。
例えばオープニングのヒカル登場シーンも同じといえばそうかもしれないんですが、白鯨は完全に中空で全てが演じられている。
こういうことを考えつく頭というのはどんな風にできているんだろう。
まあ、驚かされました。
ちなみに、毎回奈落から階段を駆け上がってニューヨーク上陸を迎えるコウイチは、白鯨のラストでオケピに沈むため、オケピからはい上がってきます。
しかし、どこから何が出てくるのかわからないので、観ているのがとっても大変でしたよ(笑)

昨日の夜公演「我が愛しのDiva」の、よりによってキメのところのターンですっころんだらしい光一さんですが、今日は大層綺麗に踊ってました。
後半になって毎回(特に白トキオ)ターンの軸がかなりぶれてる感じがしていたのが、今日はさほど気にならず。本来はできる人なのにぶれているので相当疲れてるんだろうな、と思っておりましたけども。
本人的にきっちりリベンジしてきたみたいですよ。ふりが抜けてるところがあったりもしたものの、綺麗だなあと思って観てました。キメキメのダンスというよりは流れるようなそれだった。

今日は、芝居の部分ではそんなに爆笑ぽいんともなく、さくさく進んでいたのですが、二幕になっていきなり、光ちゃんのどこかにスイッチが入ったらしく。あるいは何かが降りてきたらしく。
ツバサニューヨーク登場シーン、あっきーが「コウイチのこと誤解しててごめん」と謝るシーンから、首を小刻みにふりながらずーっと舌打ちし続けておりました。
まるで首振り人形。あるいは水飲み鳥。あるいはメトロノーム。

誰か光ちゃんを止めてーーーー!!!

何キャラだかよくわかんないよ!
光ちゃんの脳のどこにそんなのがいるわけなの?その場にいた誰もが対応できなくなる謎キャラはやめー!
光ちゃん的にツボに入ったらしくずーっとやってました。
謎解き前にシュンスケにも「コウイチの今日のお気に入りは、首をふりながらチッチッチなんだから!」とか言われてるよ。
謎解き前にかるーく推理をご披露する辺りはどんどん謎キャラ登場してきてますが、ここでもずーっと首振りながらチッチッチ。
みんなには小声で「疲れてるんだ」と囁かれるし、しまいにはあっきーに「首痛くなるぞ?」と言われてました。で、光ちゃん一言。

「もう痛くなってる」

当たり前だから!
そんなに小刻みに首振り続けてたら痛くなるの当たり前だから!
何がしたいの?何がどうしたくてずっと首振ってたの?
直撃弾食らいましたー。
今日は爆笑してなかったのに。まともに大笑いしちゃったよ。
笑いの神様は常に光ちゃんに微笑みかけているよ。破壊力ありすぎだ、この人。

ご挨拶のところでいよいよ「千秋楽まであと何日」と出てきました。
ああほんとにもうすぐだ。最後までよい舞台時間を過ごしてください。
ところで、私はこのカンパニーがカーテンコールの三方礼の後、真っ直ぐ背筋を伸ばして客席を見つめたまま幕が降りていく様子が大層すきです。
すごく晴れやかな気持ちになる。そうして、そういう気持ちのまま劇場を出ることができる。
あの全員の背筋の伸びた様が、光ちゃんの姿勢そのもののように思えます。
潔くてかっこいい。
それはとても素敵だと私は思います。

 

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