■1/10(mon) matinee■


錦戸くん初日。
正直、一昨日の初日よりリスキーな感じが漂っている、と思うのはもちろん東京ドームでの光ちゃんの「稽古場でまだ二度しか会ってない」というそら恐ろしい発言のせいです。
正直、よく、ここまで持ってきたな、と思いました。
芝居部分に関してはリチャードがちょっと辛かったけど、概ねよかったのではないかと。ダンスはやっぱりちょっと止まってる?というところがありました。ダンスバトルのところのツバサ(リョウ)パートのソロって、あんなに止まっていたっけ?
それを差し引いても、やはりよくぞここまで仕上げてきた、と感心しました。大変だったろうに。
錦戸くん、かなりいいですよ。周囲のキャストが3公演目ということで、かなり余裕を持てるようになってきてるのも大きかったか。
これからの1月公演、役が入ってくるに従ってぐんぐんよくなっていくものと思われます。期待。
それにしても、今日はちょっと全体的にミスが多くて冷や冷やしてしまいました。
アッキーの最初の長口上の時にピンスポが当たらなかったり、オンブロードウェイでの幕間にリョウと諍いが起きるところでドレッサーの鏡周りにランプが途中までつかなかったり。
なんといっても、二幕のはしごで最初のはしごに光ちゃんが上手く取り付けなかったのが、生きた心地しませんでした。ひー。足ロープもなんかセットがもたついていた。前で壁になっている子たちが退いてもロープ足にかけてたもんね。どきどきどきどき。
えーと、あと。
今日から錦戸くんが登場で、それに伴いまして役名がツバサ→リョウに変更されているわけですが。
一幕の合戦のところも「翼」の旗がちゃんと「亮」になっていたし。ですが。
まあ、会場の8割以上が「もしも、リョウをツバサと言い間違えるとするなら、光ちゃんだろう」「むしろ光ちゃんしかいない」と思っていたわけですが。
見事に。
見事に二幕のド頭でリョウの消息を尋ねる場面で
「ツバサはどうしてる?」
と言い間違え、「ツバサ?」「ツバサ?」「ツバサ?」とMAに聞き返され、会場大爆笑の渦。もー誰もが「やる。ヤツならやる」と期待半分で見守っていたともさ。
一瞬芝居が完全に止まりました。
一生懸命軌道修正しようとするも、ぐだぐだ。光ちゃんの台詞を受ける屋良くんもつられて噛むし、エラいことに。
町田の台詞でやっと戻った感じだった。このまま戻らなかったらどうしようかと思ってましたが、微妙になし崩し状態でオンブロードウェイの場面に。
おおい、光ちゃーん!!!!頼むよ、座長ーー!!!
インディーのところは、初日松明の一つに火がつかなかったのが今日は成功。よかったよかった。
大階段上の血しぶきも盛大に吹き上がってましたな。初日はさほどでもなかったけど、今日は顔中血塗れだった。
不謹慎ながら双眼鏡ガンミしてました。倒れ伏しているコウイチが奈落に下がっていく様子はもう、たまらんものがあります。
不謹慎なのは承知してるんですが、心拍数あがるもんはしかたない。以前のSHOCKで光ちゃんが沖田をやった時、喀血してるはずなのに血を吐かないのが非常に不満だったんですが、宿願叶った!と思ってしまう私を許して。
今日は観ていて、明らかにキャストが(除・錦戸くん)特に光ちゃんが落ち着いてきたなあ、とひしひしと感じました。
流れもすごくよくなったし、余裕があるゆえの間とかタメがちゃんととれていた感じがする。
今日は「IN THE CEMETERY」のところ、左腕のりぼんがほどけていて、結構腕全開でした。うっとり。いいなあ。
新作ダンスは割とどれもこれも振り付けが「いつか観たような」ものが多いように感じていたのですが、この「IN THE CEMETERY」は、まあ、確かにちょっと「MY TRUTH」っぽいんだけど、すきです。
ここはセットもクロスをモチーフにしていて、すごくかっこいい。SHOCKはどのセットもすごく凝っていて観ているのが楽しいですが、中でもこのモチーフは大層素敵ですよ。
赤一色の、石川さんのドラムソロのセットも綺麗。
ソロコン「Tmperamental Fool」でのパネル使いが恐らく発想の原点と思われる二幕後半のディスプレイもあれもいいなあ。
Yoru-no-umiのイメージとかすごくすごく綺麗。
衣装は、特にステージシーンの衣装が素敵なもの揃い。全部すき。全部写真出して欲しい。てゆーか、写真集出して欲しい。
一番はロミオかな?でも、ハムレットの学ランに銀テープみたいなのもすきだし、ギリシャのところの白もすき。海の場面の赤もすごくいい。
目にも楽しい。やっぱり、いいなあ。
それにしても、光ちゃん常日頃言ってることですが、お客さんの力ってホントにすごいんですね。初日、あんなにいっぱいいっぱいの顔をしていたのが嘘のよう。沢山の拍手をもらってこのSHOCKがちゃんと受け入れられているということに自信を持ったのではないか、とそう思いました。
それにしても、この公演、いいです。私はすきです。
なんだかいつも以上にキャストが一丸となっていて、結束が固い感じがする。で、全員が精一杯の力で光ちゃんを支えて盛り立てていて、そういうのがいつも以上にものすごく伝わってくる。
なんだか群舞の美しさに今までになく感動してしまうのですが。
1幕のカフェとか、2幕の海から桜までの辺りとか、うるうるきてしまうんですけど。
この舞台の最大のテーマはもちろん「SHOW MUST GO ON」なわけですが、もっとも大切な台詞のひとつが、最後の最後コウイチが昇天する時にツバサ(リョウ)が言う
「俺だけのショーではない」
そしてリカの言う
「ショーのためだけの私ではない」
というこの2つだと思うのですが。
その精神が群舞の随所に現れている気がします。観ていて気持ちのいいすがすがしさがあるんだよな。上から観ているとホントに綺麗です。感動モノ。
これを作った中心にいるのが、直前に三週間に及ぶ全国ドームツアーやってた人なのかと。なんて人でしょう。頭が下がります。
脚本の一部を担当して、曲(多分光ちゃん作曲は「New York Night」「GET MY EYES ON YOU」「IN THE CEMETERY」「Why Don't You Dance with Me?」 「Yoru-no-umi」……自信が微妙にないのは「GET MY EYES ON YOU」かなあ。初日レポのは屋上の曲を「GET MY EYES ON YOU」と勘違いしてました)も書いて、アイデア出して、全体見つめて、自分の役ももちろん一番大変なところ担当して。
なんか、堂本光一はすごいや、と。
心の底から思ってしまいます。全員のウェイトがそれぞれぐっと重くなっていて、MAだけでなくABCもしっかりと台詞つきの重要な役割を担っていたりして。
みんなすごいなあ、というのはもちろんなのですが、それでもやっぱり光ちゃんってすごいな、と最初に出てくる思いはやっぱりそれなんですよね。
思い返すと全編見所だった。それぞれがホントに楽しくて素晴らしいです。
これだけのアイデアと。それを実現してくれるスタッフと。パフォーマーとしてちゃんとアイデアを実現できる光ちゃんと。
確かに、こんなものは他のどこでも観られないと思います。
あとはー、ホントにー。この話を綺麗にまとめて通るようにしてくれる脚本家だけだと思うよ。
初日もそうだったんですが。今日観ても、やっぱりリョウがリカに「俺を殺してくれ!」とナイフ渡してから、リカがコウイチを刺すところがもにょもにょした。
リカがいきなりコウイチ刺す理由が全然わからない。
リョウが罪の呵責と絶望に追いつめられて好きな女に「自分を殺してくれ」とそこまではわかるけど、なんでリカが逆上してコウイチ刺すんだろう?
もーちっと冷静に台詞でまとめてから刺すとか。
個人的にはここが最大の謎ポイントです。正直、チャーミングキョンシーが現れたことよりわからない。未だにわからない。
コウイチはもう死んでるんだよ!っていうのをみんなに教えるっていうのはわかるんですが、仮にも惚れてた男が状況よくわからないながらもせっかく生きている姿で戻ってきてくれたのに刺すか?とどめさすか?私ならできないぞ。光ちゃんだから刺せないんじゃなくて、普通に刺せないと思うんですが。
これは、脚本と彼女の演技力とどっちが問題なのか、よくわかりません。どっちもか?
だけど、それをおいてもやっぱりこの舞台、私はとてもすきです。今までになくすきだ。とてもすき。
DVD出ないかなあ。出るといいなあ。出して欲しいなあ。
なんだか、まだ上手くまとめられないのはいろんな感想が私の中にいっぱいあるからだと思います。それだけ、濃いんだよな、これ。

 

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