■1/23(sun) soiree■


ヒガシご来場。
幕間に今日は一階席に座っていたMさんたちが「誰か来てるみたい」と言ってたんですが、お客様なら二幕のスイートゾンビ光ちゃんの出のところでわかりやすくネタふりしてくれるだろうとPちゃんとどっしりしてました。
んで、今日の出は「仮面舞踏会」歌いながら登場。リカが現れてからジャケットさばきを右に左に一回、二回、三回。
リカの小宮山さんが口元を手で押さえてかわいそうなものを観る眼差しで観ていたので、コウイチは身もだえていましたよ。
いいなあ、小宮山さん。その返しはおおあり。
そして、MAがくるから「脅かしてやる!」と隠れたあと、アキヤマの言葉を受けて
「もう、死んじゃったかもしれないし」
で現れるところで、再びヒガシのジャケットさばき。そして、おもちゃのように下がっていった。

ヒガシが来場している回は、光ちゃんの気迫が違う。というのは結構定説なんですが、今日は特別ものすごい気合いというのは実は感じませんで。
どの回のSHOCKでも同様の情熱と気迫がこもっている証左かな、と思いました。
毎回毎回、全力投球。
特に今回は本当にどこを切っても光一オリジナルだから。尊敬する先輩に観ていただくにしても、ものすごく特別にはならない。なぜなら毎回が特別だから。そんな感じがしました。

今日はそれでも、パーカションセッション、熱が入りすぎて赤いスティックでの石川さんとのセッションで一瞬リズムがずれてしまいまして。
双眼鏡でガンミしておりましたところ、ここはいつも真剣そのものの表情でパーカッションを叩いてて、少しすると口が四角く開いてきて、それがまた大層素敵なのですが、リズムがずれたところ、一瞬
「あ!しまった!チクショウ!」
って顔をまともにしとりました。
光ちゃんの場合、ダンスなどのパフォーマンスでは例え失敗してもああいう風にまともに顔に出すことはあんまりないので珍しいなあと思った。
自分が普段持っているとのは違う分野のことですし、石川さんとやってるパフォーマンス部分ですから、いつもは見せない顔が垣間見れるのかもしれないですね。
やるべきことをちゃんとやって臨む、一生懸命の姿はかっこいいもんです。このパーカッション対決の光ちゃんは大層男前だ。
それから、ラダーフライング。
下手舞台側の梯子へのとりつきがちょっと危うくて、片手で梯子掴んで腕力で無理矢理身体を持っていってとりついておりました。
ううう。恐い。恐すぎる。けど、本当に綺麗で嘘みたいな風景なんだよな、ここ。

今日も泣いた。
やっぱり、小宮山さんのリカすきだなあ。
なんかあれなんですよね。
コウイチは、一年間病院のベッドで生死を彷徨っている間もずっと舞台に立ちたくて立ちたくて、死んだこともわからずに舞台に……仲間の元に戻って来ちゃうわけじゃないですか。
そうまでして帰ってきたかった場所に戻ってきた瞬間、自分が死んでいる事実を知らされるわけですよ、コウイチは。
だけど、他ならぬ自分のことでリョウを追いつめてしまっていたこと……リョウがあんな行動に走った引き金は、言ってしまえばまあ、楽屋でコウイチに言われた言葉なわけで……リカの苦しい胸の内、自分を慕っていてくれた子にそんなことをさせてしまったという事実、それからばらばらになってしまっているカンパニーの現状。
そういうのを全部知ってしまって、でもってコウイチ自身の性格と信念と、そういうものがあったら……自分の身の上を嘆くことができないんだよね。
自分は死んでる、という事実をつきつけられて一瞬真っ白になっても自分を取り戻してカンパニーを励ます。
コウイチは強い。
その強さに悲哀がない。
コウイチは、ホントにあのカンパニーの光そのものなんだなあ、としみじみ思ったです。
コウイチが笑顔でみんなを元気づけてる姿にぐっときた。
本当にあのコウイチの言動に悲哀は感じないんですよ。で、あのコウイチならそれでいいんだと思う。コウイチがそんな笑顔で強い背中をみんなに見せるなら、みんな強くならざるを得ない。どういうわけだか、その強さに涙が出るんだな。なんでなんだろ。
なのに、みんなを奮い立たせた最期の最期で虚空に手を差し伸べてこときれるんだよな。ああやって手を伸ばした先にあったものはなんだったんだろう?と考えるとまたぐっとくる。
まだ立ちたい舞台がコウイチの中にあったんだろうな、と思うとたまらないものがあります。
コウイチが死んでしまうっていうことより、まだ立ちたかった舞台にもっと立たせてあげたかったな、と。そっちにぎゅーっときた。
またリョウがコウイチを惜しみ、紛れもない後悔を胸にコウイチの身体を抱きしめるからもー、いっそ卑怯。

ところでこのコウイチの本当の死の場面。
金曜に観た時とまた、被ってくる台詞が変わってました。
えーと、一幕で出てくる子供時代の回想シーンの台詞。
リョウがコウイチに「遊んでよー」とねだってるところが流れてきて、最後に確か「一緒に踊ってよ」「大人になったらな」と。
確か、そんな感じでした。
必ずコウイチは戻ってくる、じゃなくなっていた。やっぱ、戻ってはこれないらしい。
ちなみに、木曜に入っていたMさんたちが観た回は、劇中での芝居の台詞がいくつも被ってきて、人生を終える瞬間に思い出が今、走馬燈のように・・・という趣向だったそうです。その場合だと完全に「死んだ」って感じなわけですが。
いろいろと試行錯誤しているらしいですな。今日観たバージョンは中間とってる?みたいな感じかしら。
えーと、大人になったら一緒に踊ろう、というその望みは果たされたんだね、みたいな?実はここは台詞を追えるような状態ではないのであんまり覚えてないんですが。

それから、割とどうでもいいことかもしれないですが。
一幕のバックステージでのいさかいのシーン。休演日前までは確かに光ちゃん白いタオルで拭いていた汗(多分私が観た回は全部白タオル)を、なつかしの最初の二ヶ月SHOCKで記念品としてファミクラ席の人に配っていたSHOCKタオル使って汗を拭くようになりました。
金曜に双眼鏡であの、赤いロゴとグレーの地を発見して大層笑った。こまか!
で「あ、ウチにあるあれ!」とか思ったわけですよ。
それから、Mさんに教えてもらって注目してたら、同じ場面の衣装かけのところ、一番奥に「月夜ノ物語」と思しきピンク色の衣装があります。多分、そうだと思う。

実は、密かにすごく好きなシーンがあるのですが。
どこかと言うと、ゾンビになったコウイチが戻ってきて、ラターニャと会話してるシーン。
なんかいいんですよ。すごくすき。
今日はピアノの椅子に座ろうとして、椅子を台から落としかけてたりしたんですが。
ラターニャの英語とコウイチの日本語が当たり前にそのままの言葉で会話成立してるところ。そのコウイチのしゃべり方がなんかすごくすき。
なんだかあの場面のコウイチって無邪気っていうか。他のカンパニーの連中を前にした時とは違う口調だなあ、と思うのですがいかがでしょう?
母と子?甘えられる存在との会話?そんな感じがします。
そこからはじまるラターニャとのダンスシーンはなんかほっこりする。なんかよくわからないけど、すき。

シェイクスピアシリーズ。
やっぱり光ちゃんは亡ハムレット王と亡ヘンリー王の亡霊の演技を変えてるなあ、と思いました。
ハムレット王は気持ち若やいだ張った声で。一方は一番低い声でおどろおどろしくまがまがしく。そこからロミオの幼げな声への変化がほんとにすごいわけですが。
今日の落差はホントにすごかった。今までで一番の変わり方だったように思えます。
Mさんも言ってたけど、このロミオへの早替えのところで衣装を自分でぴっと整えるとこがかわいくて、たまらないツボだったりするんですよね。えへへへ。
帝劇写真、ロミオはいつ出るの?ロミオー!!!待ってるのよ、ロミオー!!!

 

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