祝!堂本光一さん 帝劇主演ミュージカル

主演■堂本 光一

2005/1/8(土)〜2/28(月) 於 東京帝国劇場

■STORY■


オフブロードウェイ ドリーム・ゴースト・シアターは、コウイチ率いるカンパニーの公演で連日大人気を博していた。
いつかは華やかなオンブロードウェイへの進出を夢みるカンパニーだが、アキヤマの父が遺した劇場で公演を行う合間に資金づくりのアルバイト三昧の日々を送っている。
そんなカンパニーにある日転機が訪れた。
カンパニーの公演が、新聞の劇評で大絶賛されたのだ。ことに主演のコウイチに対する賛辞は素晴らしく、瞬く間にオンでの上演の話が舞い込む。
みんなが景気の良い話に湧く中、父の遺した劇場を守ってきたアキヤマの胸中は複雑だ。だが、ともかく夢のブロードウェイの幕は上がった。
順調に公演を続けるカンパニー。客席の反応も上々だ。だが、カンパニーのナンバーツーであるツバサ(リョウ)は、裏方のミスのせいで出とちりをしたと、激怒する。
そんなツバサ(リョウ)の様子を観ていて、舞台は生き物でありどんな場合であってもそれに対処することが必要だ、とコウイチは説く。
一回一回、全て同じものを観せてこそプロではないのか?というツバサ(リョウ)の主張と真っ向対立するコウイチ。
成功したが故、少しずつ、カンパニーの歯車が噛み合わなくなってきはじめていた。
そんな中迎えた公演、ジャパニスクの場面で小さなハプニングが起きる。
コウイチとの殺陣のシーンでツバサの刀が取り落とされてしまったのだ。
とっさの機転を効かせたアキヤマから渡された刀を、躊躇無くツバサに渡して公演を続けるコウイチ。
だが、アキヤマの脇差しはいつの間にか真剣にすり替えられており、コウイチはツバサの振り下ろした剣に血しぶきをあげ、大階段を転げ落ちていった。

それから一年後。
事故をきっかけとして、カンパニーは分裂状態に陥っていた。
アキヤマとリカはオフブロードウェイに戻り客の入らない公演を続けている。ツバサは単身オンに残りまるで意地を張っているかのように公演を行っていた。だが、その公演も程なくクローズするという。
そしてコウイチは、未だに病院で生死の境を彷徨っている。
アキヤマもツバサもそしてリカも、未だにあの日の悪夢に悩まされていた。
そんなある日。
何事もなかったかのようにコウイチがカンパニーの元に帰ってくる。あの事故の後のことは何も覚えていないコウイチは、アキヤマたちにまた公演をやろうと言いだし、俄然カンパニーに活気がみなぎってきた。ばらばらになったカンパニーもまた再編できるかもしれない。希望が満ちる。そんな中コウイチに想いを寄せていたはずのリカだけが浮かない様子だった。
オンで公演を続けるツバサ(リョウ)の元を訪れるコウイチたち。
だが、意に反してツバサはコウイチに対して邪険に接する。常に、コウイチの影に隠れてナンバーツーにあまんじてきたツバサ。
実は一年前のあの事故は、ツバサが故意に竹光を真剣にすり替えたことから起きたものだったと、告白をする。
誰もが、真剣の重さにそれが本物の刀だとわかったはずだった。ツバサは真剣にすり替えられているとわかった時点で公演はストップするものだと思っていた。常日ごろ「SHOW MUST GO ON」を唱え続けるコウイチへのホンの意趣返しのつもりだったのだ。
だが、真剣だと誰もが気付いた後も公演は何事もなかったかのように続けられ、事故は起きてしまった。
コウイチへのコンプレックス。リカへの恋心。そのリカもコウイチから恋心の見返りを受けたことはなかった。
ツバサ(リョウ)はリカに「自分を殺してくれ」と懇願する。だが、リカは逆にツバサ(リョウ)から託されたナイフでコウイチを刺してしまう。
リカだけは知っていた。
本物のコウイチは病院で息をひきとったのだと。
死せるコウイチは、本人すら自覚のないままにカンパニーの前に姿を現していたのだった。現実に触れることもできるのに、もう生きてはいないコウイチ。
みんなの前に何事もなかったかのようにいられる時間は、そうは多くないのだろうとようやく本人も自分の境遇を悟る。
公演を行おう。自分にとって最後の、そして最高の公演になるはずだ。
コウイチは復帰を知らせる記者会見を開き、公演にかける意気込みを公表する。
カンパニー全員に言い含めた言葉は「もし、自分が公演の途中で消えてしまったとしても、SHOW MUST GO ON・・・・ショーを続けろ」と。
そして、コウイチ最後の公演が始まる。
それは、誰の記憶にも鮮明に残るものとなった。そして、コウイチは公演の最中今度こそ本当の死を迎えるのだった。
だが、コウイチの精神はカンパニー全員の心に刻まれ生き続けていく。これからも、ずっと。

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