■3/5(sun)■


今日も特にセットトラブルとかフライングで肝を冷やすようなことはなく。
3月に入ってから安定してますね。何よりです。
どうぞこのままでノーアクシデントでいってください。
今日もロープは低い位置で回していたので、今後もあれでいくのだと思います。ふと観ればあっきーがホントに壮絶な形相をして回してくれていました。人間一人をブン回すんだもんな。
ちょっとうるっときた。
ありがとう、あっきー。本当に本当によろしくお願いします。
光ちゃんも低い位置から降りるやり方が板についたみたいで危なげは全く感じることがありません。よかった。
でも一番よかったことは、町田の日記を見ないで今日の公演を最後まで観れたことかもしれない。
ごめんあっきー。私には次に入った時に君を見て笑わないでいられる自信がちょっとない。

ところで、ホントにね、声を低くしすぎて濁点つきまくりですから!のリチャード3世の亡ヘンリー王ですが。
なんか棺桶から出てきてからの立ち姿がものすごく恐いのは私だけでしょうか?
こう、ゆらりと立ってるんですよ。
ゆらーり。
立っている、というよりはただそこにいる。それだけのように見える。
はかなげではないのに、やっとこの世にとどまってると言うか、姿を結んでいることそのものがかりそめである風情が強い。
表情がなんともいえず陰鬱で、リチャードがすぐ目の前で喚いていても表情ひとつ変えない。
ぎらぎらしていないのに、怨みのこもった眼差しというのでしょうか。
すごく、恐い。
さすがにリチャードを刺す時は少し表情が動きますが、あれも動かなかったら恐すぎて泣いてしまうかもしれません。
あの亡霊は黙って立っている時が一番恐い。ホントに恐い。
双眼鏡で見ているときはそんなに思わなかったんですが、なんというか肉眼で見るとすごく恐い。
この亡霊は、去年雪白の綺麗な死に装束をつけていたのが、今年は亡者らしくぼろになってるんですよね。友達が見て大層ショックを受けてました。
私も初日に見てちょっとショックだったよ。でも去年は「死んでるのにちょっと華麗」と思ってたからいいんだと思うけれども。

シェイクスピアシリーズは、ハムレット王子がアキヤマを見ながら

「どちらが男らしい生き方か」

と彼に対する謎かけのように語りかけるところがとてもすき。
そして今日は久々に「この身体どろどろに溶けてしまえばいい!」がキた。ものすごいツボにクリーンヒットした!
悩める王子のそのなんとも言えない色気にやられました。ばったり。
ちょうど「立派な父上だった」という台詞でアキヤマを見つめて、台詞をバトンするところもなんか妙にすきです。
ハムレットのコウイチは、完全にアキヤマの悪夢の中だけの存在でアキヤマを惑わせ苦しませるだけに登場してるのがとても興味深い。
それはリチャードで登場する亡霊のコウイチもそうですね。こちらのコウイチはアキヤマとそしてツバサを苦しめている。
二人の中にある「罪の意識」が、コウイチの姿を借りて現れ、苦しめているわけですが、そしてリチャードのツバサの悪夢はアキヤマの悪夢ともリンクしシンクロしているという。
すごく多重構造な場面です。
ここのシーンを観る程に、シェイクスピアの台詞の強さに思い至ります。
ホントにいつかちゃんと、光ちゃんにはシェイクスピアをやってもらいたい。心からそう思います。

一連のシェイクスピアシリーズの中でひとつ異質なのがロミオとジュリエット。
この場面は完全にアキヤマの悪夢ではなくて、リカのそれにスライドしてますね。リカの場合、これは単純に悪夢というより望みなのかもしれないけれども。
すきな人に逝かれてしまうのはあまりにも悲しすぎる。
ロミオは初日からずっと安定高値ですが、私は個人的には去年の始まったばかりのあたりのロミオの方がすきだったなあ。
光ちゃんの声の中でも一番甘いトーンの声で、幼くて愚かなロミオの感じがすきだった。今年のロミオはDVDと同じく少し大人声のトーン。
今年はホントに安定してますが、ロミオは多分最初の一声でトーンが決まってしまうらしく、光ちゃん的に甘すぎる程のトーンで声を出しちゃうのは「なし」なのかなあと思いました。
これはこれで大層ごちそうさまなのですけどね。
素であの衣装が似合うというのはなんとすごいことだろうか、と毎回思います。
ロミオもそうですけど、片マント似合いますよねえ。どこの日本にあんな片マントが似合う人がいるというのか。

今日はラダーフライング前に黒人ダンサーさんがステージに太鼓のバチを落としてしまって、観ながら
「誰か拾って」「誰か拾ってあげて」
とどきどきしながら観ていました。ラダーで登場する光ちゃんの通る道筋に落ちていたもので。
……誰も拾わなかった、というか拾えなかったけど。
光ちゃんバチを避けて歩いて前に出ていた……ま、そりゃそうだよね。見ればわかるところ(通り道の端っこ)に落ちてるんだから、ライトいっぱいの中、普通に歩いて出てくるところなんだから、普通に避けるよな。
うん、そうだそうだ。
危ないようなら、誰かがどうにかするもんな。
と妙に光ちゃんに申し訳ない気持ちになったこと。

ところで直さんがどんどん壊れていってるんですが、大丈夫ですか?直さん?直さんは直さんなのにいいの?
一幕の「It's a Wonderful Day」のところでは、直さんが一体どんなリアクションみせるかわかりません。と、飛び道具ですよ、それ……
今日はあれはなんですか「変なおじさん」の踊りですか?もうどうしたらいいのかわかりません。ばきゅーん★で光ちゃん撃ち抜くのは夕べやってた。
の、ノリノリですね?楽しんで舞台を勤めて下さっているようで嬉しいです!Blast!2もぜひ行かせていただきます。
「It's a Wonderful Day」のところは、実にミュージカルらしい場面ですので、見れば見るほどステージいっぱいに広がったダンサーたちの様々な動きが楽しいのです。
コウイチ追うだけで精一杯で、なかなか見切れないのが惜しいんだけど。
コウイチの周辺だけでもいろいろある。
コウイチとピンクスーツの女性とで普通にツバサとリカのシャドウダンスだったのが、いつの間にかダンスの女性役がコウイチに変わっていたりとか。そして更にその奥ではラインダンスが華麗に行われていたりとか。
FIGHTでツバサとじゃれていたところにお巡りさんがやってきた途端「ぼくたちケンカしてませーん」とにこにこフレンドリー演出してるとか。
ナオキに声をかけようとしたのに、お巡りさんの一団にコウイチが邪魔されて声をかけられないままナオキがどこかに行っちゃうとか。
その間にヨネハナがいつの間にかソフトクリーム手にしていたりとか、ええと多分他にもいろんなドラマがそこかしこで。
んで、そういうのがひとつに合わさって大コーラスになるわけです。
舞台いっぱい使ってソング&ダンス。
ああ、楽しい。
エンタテインメントをこよなく愛する私としましては一気に非常にいいところにいけます。
ホント、楽しい。
自然に顔が笑ってる程に楽しい。

ところで「獣王星」の朗報を聞いたからでしょうか。
ええと、Jungleの衣装を着てると、トールを思い出して仕方ありません。ダメ?

 

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