■3/22(wed)■
Hさんにお誘いを受けまして、久しぶりの平日観劇。 お席が真実のどセンターでした。ありがとう、Hさん。
レビューにおいてコウイチの立ち位置は基本的にセンターですので、目線の真っ直ぐ先にきらきらしている光ちゃんがいるわけです。フライングだって真上にくるよ。
ああもうホントに座長が意図したママの風景(予想)が目の前に。今日の光ちゃんは昨日の今日であの鼻声が治るわけもなく。というより昨日の昼に観た時よりも歌や台詞……特にシェイクスピアシアターのあたりまんべんなく鼻詰まっていた。これはあれですね。空を飛散する黄色い悪魔のせい。それ以外の理由だととてもイヤな感じがするのでそういうことにしときましょう。ええ、他の理由なんて恐すぎてイヤ。あと一週間がんばれ。がんばってくれ。
今日はレビューです。なんと言ってもレビューです。
本当に綺麗だった。
コウイチが客席に向かって差し伸べる手が真っ直ぐこちらに伸びてきているんですよ。それだけでぎゅっと掴まれてしまう。
コウイチをセンターに置いた綺麗なシンメトリの揃ったダンスは観ているとそれだけでとても幸福で身体の中にいっぱいいいものが満ちる感じがする。
「HORIZON」よかったよ「HORIZON」
劇中レビューの最後に真っ白なタキシードを着たコウイチを中心にして全員が楽しそうに手拍子を打つところなんか、ものすごく幸福なカンパニーなんだなあとじんわり染みたよ。
「HORIZON」はマチダがコウイチのセンターバックなのです。彼の踊りはとてもすきなので二重に楽しいのです。
「It's a Wonderful Day」よかったよ、「It's a Wonderful Day」
コウイチは鼻声全開だったけど、それでも座長以下全員が伸び伸びと声を出して、帝劇の広いステージいっぱいを使って、すごく大きなレビューになっていたよ。ミュージカルの醍醐味はここにある。
全員が舞台のあちこちで小さなドラマを演じて、次の瞬間にはひとつになって歌い踊る。ああ、本当にEndless SHOCKって楽しいや。
「AMERICA」よかったよ「AMERICA」
昨日も「ますます洗練されて素敵」と思ったのに、今日もあの空間の広がりと全員がひとつの綺麗なものを作るために個々のやるべきことをしっかりとやり遂げている姿に、きらきら光る衣装やセット以上に光を観た気がしましたよ。
このカンパニーはホントにいいなあ。
Shrineのピルエット綺麗だったよ。もうすっかり安定してくれたロープぐるぐるのあの後でなぜあんなにぶれずにピルエットができるのか。座長の三半規管鋼鉄製説を毎回支持したくなりますよ。
「In The Cemetery」はなーんであんな色っぽいんでしょうか?あれって、コウイチの肉体が死んでしまうシーンなのに!!!亡者たちの誘いを必死で抗い振り払おうとしてもがいて、結局十字架に磔になってしまうのに。ここの衣装は去年の袖がぴらーんとひもたらしていたヤツの方がすきなんですが、何はともあれ色っぽいのに代わりはなく。
なんというか私、光ちゃんの周囲をダンサーが取り囲んでそれを光ちゃんが振り払って一斉に倒れる、というフリが大好物らしいです。
叫ぶ程にすきだ。大好きだ。
ラダーフライングは、頭上を飛んでいただきました。ふわりと袖の縫い目が(またそこか)目に入り、穿いているパンツの裾から足首のあたりがちら見えするという壮絶な風景です。そんな景色がこの世にあったなんて!!!
履いてる靴の裏がとても綺麗です。履いているパンツの裾から足首が見えます。えへへへへ。そんなことをつい考えているあたり何かが焼き切れているとしか思えない自分でございます。
そして「夜の海」ですよ「夜の海」
「夜の海」は特に客席に向かって手を差し伸べるフリが多いから、その度にどきどきでしたよ。真っ直ぐ伸ばされた手の先に座ってるこちらとしてはどきどきしなくてどうするよ?って感じです。
多分観ている私の口は半開きだったと思います。
なーんであんなに綺麗に舞うのかなあ、光ちゃんって。
ここのシーンはいろいろな意味合いを含んでいるところなので、深読みしようと思えばいくらでもできるんですよ。
コウイチを見守る面々の台詞とか。ここで歌われている歌詞の意味とか。LCDパネルに描き出されるコウイチの心象風景ともとれる波の映像とか、光のシャワーとか。みんないるのにたった一人で舞うコウイチの姿とか。
でも、最近はただ見とれております。
あの風景だけがあればそれでいいような気がします。
最後にコウイチがピンスポットを当てられて、上からはらはらと舞い落ちてくる花びらにふと上を向くあの場面。
あれは本当に何と言って表現したらいいのかわからない切なくて綺麗で儚くて強い、でもとてつもなく悲しい、私の大好きな場面です。
「夜の海」の怒濤のように押し寄せる美しさの後で、最後に見せられるからよけい印象に強く強く残る。今日は実はお芝居部分の記憶があまり残っていなくて、レビューの印象ばかりが頭にこびりつきました。
あれです。最初のフライングの時に微かに頬をコウイチが起こした風がなでたあたりから吹っ飛んだのだと思います。
今日は「ハムレット」に軍配をあげた私がいたことは覚えてるんですが。
くよくよと悩むハムレット王子のお色気にばっさり持って行かれたんですけども。
そして、ここのところ私が観ている一幕「バックステージでのいさかい」と二幕「告白」のところは光ちゃん、叫ぶところと押さえるところのめりはりがあって、とてもいいなあという印象は変わらなかったんですが。カーテンコールでのごあいさつ。
座長の口から「あと一週間」という言葉が出てきました。そう、あと一週間です。始まる前は2ヶ月公演って長いよなあと思っても、一ヶ月を切ったあたりから加速していくSHOCKシーズン。今年ももうあと少し。
どうぞ、ケガなく無事に舞台を努めあげることができますように。心より舞台の安全と無事をお祈り申し上げます。