■2/4(sun)■


そこには鬼がいました。ええ、見間違いじゃありません。
二幕の出来事です。
日課のひとつである、リカちゃんを爆笑の渦に巻き込んでやるぜ★と「ナイスアングル」連発してみたのですが、この物語中最も成長するキャラクターであるリカちゃん(座長談……本年度パンフレットまりかちゃん項目参照のこと)だけに、もはやちょっとやそっとじゃ動じません。どころか、コウイチに向かって

「そんな幼稚な人だとは思わなかった……」

と逆襲し、コウイチさんをばっさりやってさえいます。がんばれ、女の子。
たじたじになってそのままピアノ前に座ったコウイチ
「俺、どのくらい病院にいたの?」
「一年よ……」
「一年!(だーん!と、ピアノの鍵盤を思いきり叩いてSE作る、この手作り感がSHOCKの持ち味です)」
ピアノをだーん!して、SEを作るのはここんところお気に入りのご様子。今日はリカちゃんに音感テストなんてやってみたりしちゃいます。
単音叩いて
「これは?」
いきなりふられたリカちゃん、ぎょっとして
「……もう一度」
と、果敢に挑戦。リクエストに応えたコウイチさん、もう一度同じ音を叩きます。
「……ド?」(ちょっと、自信がないらしい)

「成長したなあ!!!!」

つまり、正解でした。
会場から拍手。リカちゃん、一年でこんなに成長しました。
と、そこです。

そこに、鬼が……

笑顔満面のコウイチさん

「じゃあ成長したついでにリカが昔出したCD……『イノセントフラワー』って言ったな。あれを歌ってみてくれ」

鬼だ。あそこに鬼がいる。
どうも触れて欲しくなかった過去らしく、リカちゃん撃沈。ステージの床にまるまって団子になってました。
気の毒に……
ひどい人だ。アンタ、血も涙もないよ座長!
リカちゃんもうだめです。完膚無きまでに叩きのめされ立ち直れません。ことあるごとに『イノセントフラワー』言われたら、もう泣き笑いです。
「泣いてんのか笑ってんのか、どっちかはっきりしろ」
そう言われたってもう修正できるわけもありません。
ホントにひどいな、アンタ……
それでも女優魂でなんとか立ち直る糸口を掴もうと、ともあれ鼻をすすってみたら、見事にリカちゃんぶたっ鼻……気の毒に……相手が悪かったよ……どこで仕入れてきたネタかわからないけどさ……リカちゃんは犠牲者だ。まさしく、暴走するコウイチの犠牲者だよ……

それはまあ、リカちゃんに哀悼の意を表しつつおいとくとして。

全編いかにリカちゃんが気の毒だったかについて語るのもどうかと思いますので。
In The Cemeteryの光一さん(コウイチではなくて光一)について。

あの曲のハマりっぷりってすさまじいものがあると思います。
さすが、非現実的設定になればなるほどなじむ男。
ある意味もっともしっくりとなじんでいるナンバーかもしれません。
曲も振り付けも衣装もセットも何もかもコミでどんぴしゃはまってるなあ、といつもいつもいつもいつも感心するんですよ。
以前のSHOCKではMy Truthというこれまたおっそろしいフィット感を覚える名曲もありましたよね。
で、このあまりのハマりっぷりにともすればIn The CemeteryってついついEndless SHOCK本編から切り取って考えがちになるのです。
普通に考えれば死の淵にあるコウイチの命が尽きた、そのことを表現してる……多分それで解釈はずしてないと思うのですけども。
でも、あのラストで十字架に磔になるシーン。
磔になったってことはやはり亡者たちを振り払いきれずに冥界の門をくぐってしまったと思って間違いはないのだろうけど、その直前で亡者たちを振り切ってるのも事実なのですよね。
磔になった=コウイチの命が尽きた
にプラスして、あの最後にバックからライトが浴びせられることで、表現されてる何かがあるのかなあ、とちょっと思ったりしました。
コウイチが死んだ後にカンパニーの元に戻ってこれたのはIn The Cemeteryで亡者たちと戦って戦って、ある意味勝利を収めて、その結果命は尽きてるはずなのに戻ってこれたのかもしれないなあ、と思ったのでした。
ただ力尽きて命果てた、と思うにしては敗北感がないラスト(あれはもーものすごくかっこいいと思います)なので、コウイチが死してなお戻っていける権利……というとなんかちょっとニュアンス違いますけど、そういうものを得たってことの暗喩かなあ、とか。
SHOCKは観るほどに我ながら考えすぎてるなあと思うことも多いので(苦笑)あれですけど。
コウイチはやっぱり戦う王子様なのねえ、と現実の光一さんとシンクロしてしまったりする場面でございます。

負傷したあっきーの代わりにロープを回すパナは、昨日よりちょっと上手くなっていて、突然回ってきた責任重大の役をしっかりこなしておりました。やはり、あっきーより体重がないということで、最後コウイチを下ろすところはみんなでどうやれば一番安定できるか考えている感じ。なぜなら夕べ観た時とロープをたぐる人の位置とかが違っていた(と、思う)から。
夕べよりはずっと安心して観ることができました。
がんばれ、カンパニー。

 

Back