■2/28(wed)■
千穐楽に乾杯。
お天気はぴかぴかの快晴。冬の最後の日は、今年のSHOCKシーズン最終日。いよいよ来ました千穐楽。始まった途端から、キャストがそりゃもう素敵に笑顔、ものすごい笑顔。充実した毎日の締めくくりをホントにいい笑顔で迎えておりました。
輝くような笑顔、というのはああいうのを言うのだな、と思いました。
もーなんかそんないい笑顔いっぱいのステージ観てるだけでなんかうるっときてしまいます。
個人的に念願だった、New Horizonでの手拍子もできてまたうれし。
Endless SHOCKでは、いくつか自分内ブレイクポイントというのがありまして。
例えば、New Horizonで、銀カーテン前で白タキシードで女性ダンサーと踊るところ。
同じくNew Horizonで銀カーテンがあがって、オールスターキャストで手拍子しながら踊るところ(ここがもう、毎回手拍子一緒にしたくてうずうずしてた)
America全部。
It's a Wonderful Dayで、やっぱりオールスターキャストがずらりと居並んで歌い踊るところ。
フライングの全て。
SPAINの相手のいないペアダンス。
夜の海。
CONTINUEで、全員がステージに展開するところ。
心がほぐれる感じがとてもします。大好きです。今日はとってもいい感じで、最後のステージをみんなが大事に大事に演じていたなあと思います。
いつも眩しいカンパニーの皆さんが特別輝いて見えた。が。
が。が。がーーーーーーーーーーーー!!!
日曜日の公演で光一さん、リチャードの台詞をすっ飛ばしたじゃないですか。
またやっちまいました。
棺桶から出てきてから、すぐに
「思い起こすがいい」
という台詞が始まるところ、妙に間があく。
あ。
まさか。
また?
……そのまさかでした。
また「絶望して死ねー」から始まり、途中ふっと思い出したのか
「明日はお前の魂の上に重くのしかかってやる」
の細切れを言うとりました。
「お前の上にのりかかって、のしかかってやる」
何のことやらよくわかりません。観客全員総プロンプターとなって耳元で台詞囁いてやりたいと願っていたに違いありません。
私はそうだった。
ああ、最後の最後にきてやっちまった。
そして再びゆらーりとリチャード@トウマの様子を観ている姿の周囲に
「やっちゃった」「やっちゃった」「またやっちゃった」「ああやっちゃった」
という吹き出し入りの台詞がぽぽぽぽぽーんといくつも花開いていたように見えたわけです。
いやもう、かわいそうやらかわいいやら。
しかし、その分ロミオはすごいよかったです。
本人痛恨の出来事だったに違いない。いやホント、お見舞い申し上げます。森さんも観てたというのにね。二幕のシーンではそんなに激しいアドリブとかはありません。
大好きな仲間と再会してまた踊れる喜びが溢れるReunionも恙なく。
告白のシーンも、トウマは今日は素晴らしくよかったと思います。
楽ですので基本的にはずっと光ちゃんを追っていたのですが、殺陣のクライマックスの時にふと思ったことがあって、あのシーン。
刀を抜いた瞬間にコウイチはそれが本物の刀だと悟ったわけですが。アキヤマがなぜ、持った瞬間に刀がおかしいと気付かなかったのか?という問題がずっとつきまとっていたわけです。
まあ、ある意味舞台が壊れるかどうか?という極限状態の中でとにかく芝居を続けるため逆上した状態で慌ててコウイチの元に刀を持っていったのだとしたら、まあわからないでもないかなあ、と。
でも、それが本物の刀だとわかったのは、コウイチもアキヤマもほぼ同じタイミングのように舞台を観ていると感じるのです。
ところが同じ位の至近距離にいるトウマは一向に驚いた様子はなく(当然です。すり替えた本人ですから)むしろ冷笑すら浮かべていた。
ということは、コウイチはもしかしたら既にあの時にはわかっていたのかなあと。アキヤマがコウイチに渡した刀が本物だと、トウマが知っていることを。
トウマが刀のすり替えを告白した時、ステージ上のみんなが驚愕の表情を浮かべる中、コウイチだけは表情を変えないので。
そしてとうとうと真実の一部始終を告げるトウマの声を、黙って聞いているので。表情を動かすのは、トウマがずっとどんな思いを抱えていたのかの部分を耳にした時なので。
そう考えるととてつもなく切ない気持ちになりました。
それから、実は自分はもう既に死んでいると聞かされるシーン。
あれも、その事実を聞いた瞬間に全てのことが「わかちゃった」のかなあ、と。リカのカンのとおり、真実を告げられるまでは大丈夫。でも告げられたら、コウイチの身体の中に「あとこれだけ」っていう砂時計の砂が落ち始めるのかもしれないなあ、と。
コウイチにはあの瞬間、自分の最期の瞬間がいつなのかはっきりとわかってたんじゃないかな、と思ったんでした。
そこに向かう時間をどう過ごすか。
コウイチが選んだのはやっぱりみんなでいいステージを作ることだったんだな、と。コウイチの最期のショーは、本当にいいショーでした。
いつも思うのですけども、大桜の後、コウイチが真っ白な衣装で上の方に現れるところ。
佇む姿が、クリスマスツリーのオーナメントみたいじゃないですか?
ああいう天使のオーナメントってありそう。全身パールホワイトの。
クリスマスツリーにはこの世の綺麗なものだけを飾るのだそうです。全員が並んで作り上げるステージ上のツリーの天辺には、この世で一番綺麗なものがいるのです。
だからあんなにあそこにいることがぴったりくるのかな、と。
そして、観れば観るほどにあのシーンのコウイチを意匠したマスコットとか作れそうだよなあ、と思ってしまうのです。
なんたってツリーのオーナメントですから。一番てっぺんに飾る、一番綺麗な。さて、カーテンコールです。
新聞報道にもあった通り、終わって気付いたら5時になってました。公演そのものはいつもとほとんど変わらない時間に終わったと思うので、ホントに30分以上、それくらいはカーテンコールの拍手に応えてくれていたのだなあ、と思いました。最初のそれは、いつものように音楽に合わせた全員の礼。
二度目は背後のLCDパネルにEndless SHOCK
祝!千穐楽
またお会いしましょうの文字が踊っております。
「この作品のテーマである『何故に全力で走り続けるのか』というテーマですが、この仲間とそして皆さんがいてくださるから走り続けられるのだと今回改めて思いました」
という真摯な言葉。
光ちゃんの言葉にはいつも、それが彼の真実なのだろうと思わせてくれる、信じるにたる誠実さがあるなあ、と思います。カーテンコール二回目。フルキャストが揃っておりました。
「いつも千秋楽の度に思うことですけど、これが最後というのが実感がない。また明日になったら帝劇にくるんじゃないか、と……秋山だけはそうじゃありませんけども」
お約束交えつつ。
千穐楽ということで、光一座長が誇るご自慢のキャストの皆さんの紹介を。
JACさん、G-ROCKETSさん、男性ダンサー、女性ダンサー、チームUSA(ほとんどが光ちゃんより年齢下!!)それから、MADはリーダーの福ちゃんがごあいさつを。
なんかぼけぼけな天然系ごあいさつでした(笑)SHOCKに出演できることへの感謝を。
光ちゃん曰く「MADが一番ステージの上ではある意味熱かったかもしれないね」と。
MAからはリーダーの町田さんが、観客の喝采を浴びつつごあいさつ。
こういうところではごく短くシンプルに、感謝の言葉を男らしく述べることができる町田さんです。
で、光ちゃん「で、MAD……じゃねえや、MAはずっと一緒にいて」とソロコンからずっと一緒だった割にMADと言い間違えて、四人に「それは……!」と悲しみのツッコミをいれられてました。
これでしばらく離れることになるわけで、町田さんがしょんぼりしてました。ヒロインオーラがきらきらとしております。さっき男前あいさつを短くキメた人と同一人物とは思えないよ!
「芝居と普段の境界線はどこなんだ?」
と町田さん言われてましたよ。
さらに、MA三人はぱっと光ちゃんにつっこみにいけても、必ずワンテンポ遅れて光ちゃんに辿り着けない町田さん。
そこがファン目線。そこがファン気質。それゆえのシンクロ率。
それから、なんと直さんが!直さんがごあいさつを!!!
すごく男っぽいかっこいい声でした。素敵。
ご自身、三年もの間ずっとこの舞台に呼んでもらえるとは思っていなかった、光栄だと。普段自分が立っているステージとは違う世界を体験できてよかったと。
光ちゃんのドラムの飲み込み方を大層誉めて下さっておりました。
「素晴らしいですね」
と。
一般市民の方から(笑)いろんな方にドラム指導をされてこられたそうですが、ただ横で叩いてるだけで理解して会得してくれたと。素直に喜んでおきます。うふふ。
それを聞きながら照れている光一さんがとってもかわいかったです。
まりかちゃんは涙でぐずぐずになりながら謝意を。
そしてそして斗真です。
稽古中にメールで「SHOCKにおいてトウマという役はものすごく大事な役だから」とものすごいプレッシャーをかけられた、と告白を。
そして、しゃべりながらあっという間にぐだぐだになっていった。全然そんなところでもない場面で突然うひゃひゃひゃと笑い出す。
「おれ、ホントにこういうこと苦手なんです!」
確かにそうらしい(笑)
「ほんとにおもしろおかしいカンパニーでした」
とか光ちゃん言ってたし。
そしてもう一度座長からキャストはもちろんスタッフ、そして足を運んでくれるお客さんに感謝を。
で、座長が見事にまとめて締めて、一度幕……と思ったら、全然緞帳が降りてくる気配がない。
あれー???
って顔をして、苦笑しながら袖の方を気にしてる座長。
と、思ったら自分の把握していた段取りと違っていたらしく笑いながら
「もう、どうにでもなろう!千秋楽に、乾杯!」
と言った瞬間に、はじまるのはMy Pleasureです。みんなで千穐楽に乾杯の歌を手拍子と共に歌ったのでした。
そして更にもう一度、拍手に応えてカーテンコール。
ここでは、光ちゃんが一人で出て参りました。
「開演してはじめてストーリーの中のカンパニーが生まれ、幕が降りると自分の中にはあっても物語のカンパニーは消えてしまう。そのことがすごく自分の中では感慨深いものがあった」
と、言ってました。
今回のSHOCKでは、光一さん体重キープできましたと。そこで拍手。大拍手。
んで、その秘密はといえば、三月に帝劇で公演を控えている森光子さんがSHOCKシーズン中昼夜公演の時には必ずお弁当を差し入れて下さっていたということで、森光子さんが観劇されているということでご紹介をば。
人間ちゃんと食べていればちゃんと体重キープできるんです。ダイエットの極意まで教わった気分。
なんと言っても森光子さんからの差し入れです。絶対に口にしないわけにいきません。大体森さんの入れてくれるお弁当がまずいわけもありません。
光ちゃんに必要なのは、口をこじ開けてでも食べ物を流し込んで飲み込ませてくれる人だと思っていたので、なるほど森さんの差し入れならば、それと同じ効果があるのかと。
ありがとうございます。心から御礼申し上げます。
心なしか観客の皆さんの拍手が温かく真心こもってました。考えることはみな、同じか。
ありがとう、体重維持の原動力となってくださって。
なんだかおかしかったのは、光ちゃんって嘘つけない人だなあと思ったんですけど、森さんがお弁当差し入れてくださったのはホントに昼夜公演のある時のみだったんでしょう。翌日のWSで「他の共演者の分も差し入れてくださったこともありました」
と。
つまり、毎回いただいていたのは光ちゃんだけだったというわけですが、もちろんご厚意なのですから光ちゃんの分だけでいいのですけど、あそこでことを大げさに誇張せずに言うってあたりがホントにこの人嘘つけないなあ、とか思うわけです。言っちゃいけないことを黙ってることはあっても、嘘は言わないようにしてるんだなあ、と微笑ましく思ったのでした。
森さんに向かって、
「自分の使っていた楽屋に森さんが入るということは畏れ多いです。若干血糊がついてるかもしれませんが……あとで綺麗にしときます」
と(笑)改めて光ちゃんから「なんなら100公演やってもいいんじゃないか」というある意味恐ろしいあいさつがありまして、最後にみんなでCONTINUEを歌ってお別れしましょう、ということに。
そしてキャストの皆さんが出てきまして、再びステージはオールスターキャストに。
そんなわけでLCDパネルに巨大な歌詞が映し出されまして、みんなで合唱。ちゃんと二番まで全部。途中で光ちゃんが振り返って歌詞を確認していたのがかわいかったですよ。
最後に金銀のテープバズーカ。
そして、恒例の。
胴上げ。
みんなに取り囲まれて、身体かたくして胴上げされてる姿が大層ごちそうさまな感じでした。誰より男前なのに誰よりかわいくもあるんだよなあ、不思議な人だ。
胴上げは二回。
最初に一回。それから客席のアンコールに応えてもう一回。最後に秋山さんによるお姫様抱っこつき。そして、それに嫉妬する町田さんつき。
そして、幕。
もう一回出てきてくれないかなあ。と拍手ねばったら、緞帳の前に座長が出てきてくれました。
わあい。
「このタイトルのようにSHOCKがEndlessになってくれればいいなと思います」
と言いつつ
「身体が言うこと聞かなくなるかも知れない」
とも(笑)
「みなさんとこの劇場に心から御礼を言って、今日は帰りたいと思います」
最後に笑って去っていく男前なのに誰よりかわいい不思議な座長。
お疲れ様でした。
誰より素敵でかっこよかったですよ。
次にまた会えるのはいつかな?とてもとても楽しみにしてますよ。