■1/19(sat)■


突然チケットが舞い込んで今回3度目のSHOCKです。

2階の非常に観やすい席でした。スタンディングもちょっと近くてうっとりだった。
ホントにすごい決死の形相で飛んでくるんだよなあ。
ラダーフライングは、やっていてもしも我にかえったりしたらものすごい恐いと思います。あんな短い距離をはしごからはしごに飛び移るわけで、最初のはしごには今日はもうほぼ激突に近い勢いで取りついてました。あそこは一番長い飛行時間の末にとりつくところだから、いつもそうなのかな。
一階で観劇することがあると、二階のスタンディングから、後ろにワイヤーがぐい、と思いきり引っ張って光ちゃんを空中に戻していくのがホントに恐くて、なんということもないように戻っていくあの人の胆力にいつも脱帽するわけです。絶対「ひーーっ!」って顔になると思うのよ、普通は。自分がどうなるか目で確認できないんだもん、あれ。
でも、それと同じ位、いやそれ以上にはしごからはしごへの飛び移りって恐いよなあ、と今回しみじみと思ったのでした。
ある程度天井のレールで調整してるとはいえ、フックひとつであまりにも大胆にでも、すごく綺麗に飛ぶんだよなあ。
そこにどんな信頼があれば人は跳べるんだろうか、と思ってしまいました。
あの短い距離は、もしかしたら長い距離を飛ぶよりもより恐いかもしれない。そういえば、ラダーフライングはすごい危険が伴うから、と周囲が反対したという記事を何度となく観ています。
うん、あれは恐い。人一人が激突するように取りついた時のはしごの揺れがもう恐い。
一人一人がやるべきことを尽くして、その果てのあの綺麗な飛翔なんですよね。光ちゃんの空中姿勢はいつだってぴっとしていて素敵です。
ヨネがWebで「自分もフライングチームの一人に数えられている」というようなことを言っていましたが、もちろん飛ぶ本人の光ちゃんもフライングチームの一員、というより中心人物なんだよなあ、とか。
スタンディングで二階の縁に立ち、くっと顔を巡らせて二階客席全体を見回す眼光にはホントにやられる。なんですかね、あのかっこいい人は。ホントに大変。大変すぎる。
この二階席の白眉みたいな瞬間のために、飛ぶんだなあ、光一さんは。

さて本日。入ったのは昼の回だったのですがいろんなものがとりついていた回でした。

順調に進んでいった1幕。ラストシーン。
模造刀を取り落としたヤラ。このままでは舞台が続けられない、そこへオオクラが機転を利かせたつもりで本身の刀を持ってきてしまうというシーン。
オオクラ、刀を持って大階段を駆け上がる。段とばして駆け上がる。駆けあが……コケた!あああああ、そこか。そこでコケますか!もちろん、階段にべったんとやったわけではなく一瞬足を踏み外しただけで何事もなかったかのように芝居は続いたわけですが。
一瞬周囲がびくってなった。そりゃあ、なる。
で、二幕。
CONTINUEを歌い上げ、無事に幕。そしてカーテンコールとしてまずはコウイチが大階段を光一さんに戻って降りてきます。小走りに前に出て三方礼。
階段降りきって駆け出す。駆け、だ……けっ躓いた!一瞬コケってなった!なんでそんな何にもないところで。階段ですらないところで!
会場が一瞬湧いた。そりゃあ、湧く。
ついでに言うと、二幕・シェイクスピアシアターのハム父の台詞も若干間違っていた。まあ、語尾が「る」か「た」だけの違いなんですけどね。
うーん、あそこは今回のSHOCKから劇場の後方のスピーカーから台詞を鳴らしていて、原作の雰囲気により近づいたいい演出になってるんですが。
てっきりあそこ、録音してるのかと思っていたんだけど、違っていたのかと。どっちかというとそこ。木曜日の夜に友達が「ハム父噛んでた。つまりあそこの台詞録音したものじゃなかったってことだよ」とメールしてくれたんですが、うん、ごめん、私もあのハム父台詞は今回は録音かと思っていたよ。そうですよねえ、やりますよねえ、光一さんなら。

今回のSHOCKは細かいことですが、芝居部分の演出が若干過剰気味にしてわかりやすさをより心がけているような気がします。
1幕の屋上シーンで、この後にやるナンバーの予告…Shall we Dance?とかウエストサイドとか42ndとかのタイトルをより具体的に出していたりとか。
It's a Wonderful Dayでは、町中でナオキに出会って雑踏に見失うところでコウイチが必死にナオキに向かって声をかけていたりとか。
マチダが今日はウエストサイド前に「ウエストサイド!ウエストサイド!」って言ってたりもしたなあ。
Love and Lonelinessではしきりにヤラを気にして袖を見るような仕草をコウイチがしていたりとか(と、友達が言っていた。私はまだ気付いてません)
いろいろつきつめていてエラい。
1幕のIt's a Wonderful day はヤラがリカへのアプローチを今までのSHOCKよりもより強く全面に押し出していますよね。
一生懸命気を惹こうとしたり、リカの相手役をことごとくゲットしてみたり。その前のシーンでも、リカにプレゼントを渡そうとして逆にコウイチにリカがプレゼントを渡すシーンを見てがっくりしてたりと積み重ねがより丁寧。
対してコウイチはリカをヤラに奪われても全く意に介してないから、彼女のことを気にしていないのがくっきり見てとれる。コウイチとヤラは背中合わせに互いの立場とか位置づけを刻んでいく間柄なんだなあ、と思います。
そしてまた、ヤラがリカに対してがんばってがんばってがんばってる姿が印象に残るので、後のバックステージのいさかいや二幕の告白等のシリアスシーンでよりちゃんと染みてくる感じがします。

しょーますとごぉおん像は相変わらず、いい遊び道具です。個人的には「ごぉおん」の言い方がすごいツボ。
この前「もう飽きたー」とコウイチが言っていたのであるいは、別の台詞に変わってるかもなあとか思っていたんですがこれでいくらしい。
しょーますとごぉおん像以上にいい遊び道具なのはオオクラです(笑)
今日もみんなでビリーをやっていた。腕をぐるぐるの後、床で自転車漕ぎしていました。最後までついてこれたのはヨネハナ位でマチダも途中でへばり気味。オオクラにいたってはなんかもういろんなものが出ていた(笑)出てるのが見えた。あれはなんでしょう、魂?
最初の頃よりぐっとオオクラとの距離は近づいたみたいです。実際は観ている私が慣れたのか。いい感じで溶け込んでるように見えてそっちもなんかいい気持ちになれます。

今日はなんだかコウイチのダンスに見入る日でした。たまたま席がダンスを観るのにベスポジだったからかな。全体が綺麗に見えて、双眼鏡とか使わなくてもそこそこ余計なものを視界に入れずにステージだけ観ていられた。
群舞のシーンとかでも双眼鏡とか使わずに、でも、ガン観。
やっぱり光ちゃんのダンスってすごく好きだなあ、と思いながら観ていました。
止まる、動くのめりはりがきっちりしてるのだけど動いている時の身体の動きはすごくしなやかで優雅なんですよね。柔らかい、と言ってもいいかな。柔らかいけど、指先とかはぴっと張ってる。
華奢だし、大きな身体を持っているわけではないのにやっぱりすごく大きく見える。ものすごく高くジャンプするわけでもないのだけど大きい。
ミレニアムあたりの頃だと身体が硬くて全然足とかあがってなかったのが、今はしっかり柔軟を続けた成果が如実に現れて、きっちりあがるようになったのも大きいよなあ。ダンスをする上で身体の柔らかさというのは本当に大事だと思います。
あの一流の優雅な動きのせいだと思うのですがホントに時間がコウイチの周囲だけ違う流れ方をしているように見えるんですよ。殺陣の時とかも同じようにあの身体の周囲だけ特別の時間が存在してるみたいな気がしてしまう。
見入っちゃいます。
そんなこと考えるのって痛いかなあ。でも、痛くていいや。

若干キャストの中に喉が不安になってる人が出始めていてちょっと心配。あの鋼鉄製アタッチメント式喉を誇る座長ですらも何カ所かざらっとしていたところがあった(けど、これはたまたまかもしれない。本当に光ちゃんの喉は一体何であんなに強靱なんだろうかといつも思う)
がんばれ、SHOCKカンパニー。

 

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