■2/24(sun)■


いよいよ、千秋楽が間近に迫った日曜夜公演。
いつになく、尋常ではない程に写真売り場が混んでいた。たどり着けなかった。先週の金曜日に最後の写真が発売されたので、今まで吟味して最後にまとめて!って思っていた人が一気に並んだんでしょうか。
もう残りわずかの公演数で、今日が最後!って人も多かったと思うのでそれもあったのかな。写真売り場が尋常な状態じゃなかったせいかみんなお手洗いにいく時間がずれたらしく、お手洗いの行列も半端なかったです。

今日は、しょますとごーおん像の声を「週末は合コン?」と言ってましたよ。
すごいお気に入りらしい>週末は合コン
そして、リカが現れた時にびっくらこいて、ごろんとおもちゃのように一回転した後「マンマミーアマンマミーアマンマミーア」連呼してました。
リカ、笑い袋崩壊。走って逃げ、戻ってきてもちょっと吹いていた。
おぼろげな記憶なんですが、これって宝塚の発声練習でよく使うフレーズじゃなかったでしたっけ?違った?
それから、REUNIONでは、珍しくコウイチさんステッキを派手に落っことして、床を滑っていきましたよ。
「あー」と見送ってダンスを続けていると、マチダが機転を利かせて拾って届けてくれました。GB!マチダ!
もちろん、自分へのツッコミは忘れませんから
「手だけもうろくしちゃったかなあ」
と言っておりました。自分が派手なミスしたからか、今日はオオクラいじりは最初の糸巻きぐるぐるだけ。今日も顔をぽかぽか殴っていました。謎。

今日は角度的にちょうど、一幕の楽屋裏の諍いシーンでもめているコウイチとヤラの向こう側でもうひとつの芝居が展開しているのがよく見えました。
カンパニーを束ねているポジションにあるらしいヨネハナが、ヤラのスペインでの登場を阻んだ大道具のミスを引き起こした人間を慰めてるという場面。
スタッフにしてみれば、自分のミスで主役と二番手が大ゲンカ始めちゃって、そのせいで雰囲気がどんどん険悪になっていくわ、別に何の関係もないはずのオオクラは「今のショーが終わったら元の劇場に帰る」とか言い出してカンパニー崩壊の危機?とかいう状況になっちゃうわ、スタッフを怒ってたはずのヤラはなんでだか知らないけどダンサーにまで八つ当たりして反感買うわで、きっと内心(オレ?オレのせい?オレか?)とか思っていたはずです。ホントに散々な目に遭ってるわけですが。
ヨネハナに慰められて、頭を下げてさがっていった彼。
まあ確かによく考えてみれば、ヤラが刀を本物にすり替えたのはもちろんそれまで溜まった鬱屈とかそういうのもあったにはあったけど、直接の引き金ってこの楽屋でのいさかいだったわけで。それも元を返せば、
「セットがレールにひっかかっちゃって!」
ヤラがステージに出れなかったのが原因なんだよなあ。
とか。そんなことをつい思ってしまいました。
となると、あの大道具君はなんかコウイチの事故の後でショック受けて辞めちゃってそうな気がすごくするけど、とにかく自分があの悲劇の原因になったことは知らないで生きていくんだなあ、となんか大きな心で思ってしまいました。
別のタイミングでヤラの不満が爆発したとして、あの刀に行きついたりはしなかったかもしれないわけで。まあ、人生というか運命は一体何がキーになるのかわからないよなあ、と。

さらに。
やっぱりね、告白シーンでヤラが言っていた通りあそこ…本物の刀と竹光がすり替わっているとわかったところで芝居が止まらない……というか、あそこでコウイチがむしろぎらぎらと挑むようにしてヤラに迫ったのは普通じゃないよなあ、と思うんですよね。
芝居の中で狂気に憑かれる。まさに、そんな。
オオクラに本物の刀を渡されて一瞬正気に戻り、それからわかっていてヤラに刀を渡した時にはもうコウイチの中には狂気に近いものが目覚めていたのじゃないかなあ。
そうでなければ、あそこまで迫らないよなあ。
そして、ヤラはコウイチの狂気に飲み込まれて無我夢中でコウイチに、ではなくてコウイチの中にある狂気に向かって刃を向けたのかなあ、と。
そこまでくると、確かにヤラは被害者だわ。と妙に納得してしまいました。
ステージに立ちながら、自分の演じている役柄ではない部分で策略を巡らせて、あまつさえそれを舞台に持ち込んでしまったヤラは、その時点でコウイチを超えるどころか並ぶことすらできないと思うわけですが。
ヤラはその辺りもあの事故のせいで身にしみてわかってしまって、それが知り合いの目には「ぎりぎりでやってるって感じ」に見えるステージになってしまう原因なんだろうな、と思います。
二幕冒頭でコウイチは確かに一度、冥府へ旅立ってますが、それでもコウイチが戻ってきたのは、ヤラや他のメンバー達をもう一度立ち上がらせるため、そのために他ならなかったのかな、と。
べたなファンタジー設定で言えば、神様に「期限付き」で地上に戻れるようにしてもらったけど、その代わり「なぜ地上に戻ったか」を含めた記憶を消されてしまう、みたいな。そんなことだったのかなあ、と。

最近、嵐の大ちゃんの個展開催の話題をニュースで観て素直に感心したばかりです。
正直なところ、タレントの余技位にしか思っていなかったのが、実際の作品を見ればかなりのハイレベル、かつ、いろんな素材や道具を使いこなして自分のものにしている。
好きで、情熱を傾ける何かに対して十年の間変わらず情熱を注ぎ続けたということ。そして、好きな何かを成し遂げるための研鑽(この場合はオブジェを作るための道具や素材の扱い方法だったり、デッサン、習作の数々だったり)をきちんと積んだ人というのは必ず結果がついてくるもんなんだなあ、と。
才能は、才能ももちろん必要ですがただただ好きで居続けることそれ自体が大変な才能なのだな、と思います。
それと同じことは、光ちゃんのステージにも言えるわけで。
ダンス、フライング、芝居、それらのパフォーマンス全てに変わらぬ情熱を注ぎ続け、その情熱を実現させるために必要なことをこつこつ積み重ねてき続けた結果が今自分が観ているSHOCKという作品なのだな、と思いました。

才能があるだけじゃだめ。
好きで、情熱を注いでるだけじゃだめ。

それらを理想の形に引き上げるための正当な研鑽を積んで、積み続けてこそ、なしうる何かがある。
改めて、美しい飛翔の姿にそんな思いを新たにしました。
一朝一夕でできた舞台じゃないんだよね。

それと小さなツボというかポイント覚書メモなんぞ。ここで書いておかないとそのまま忘れそうだ。

・It's a Wonderful Day♪で、コウイチが腕を斜め上にまっすぐ伸ばし、その腕に添わせるようにして首をかしげる振りがすごいかわいくてものすごくツボ
・ロミオとジュリエット の時にロミオが毒をあおって倒れこむところにある、石の枕が気になって仕方がない。
・リボンフライング前 にナオキが叩いていてる鉄琴のような音がするドラム、楽器に詳しい友達に聞いたけど名称が結局わからずじまい。特に名前とかないのかも。
・一幕殺陣のシーンで、悪漢がリカに迫るシーン、
「お嬢ちゃーん」
は、いくらなんでもないと思うのだけど。あれは普通あの装束で言うなら
「お姫さん」
でしょう。

さて、いよいよ楽が迫ってきました。最後までがんばれ、SHOCKカンパニー。

 

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