■3/30(tue)■
SHOCKはここ数年、三月末の千秋楽が定着しているせいか、シーズンの終わりのこの日にはいつも
ああ、春がきたんだな
とリアルに思います。
今年は未曾有の10周年の100回公演。このあと7月の公演が控えているとはいえ、気持ちの上ではやっぱり今日は千秋楽。
千秋楽、おめでとう。
なぜかもうラストの公演、あるいはその近くになってから新しいポインツが見つかることでおなじみなわけですけれども。
今日もやっぱりそんなでした。
いえ、一幕のNEW HORIZONですよ。前年からの引き続き、いやもっと前から引き続いてるナンバーにどんな新しい発見があるというのか。あるのです。それがEndless SHOCKなのです。
ちょうど上手のちょっと前の方で観劇していたのですが、ちょうど車のマジックのちょい前くらいでそのあたりにコウイチの立ち位置がくるのですよ。
女性ダンサー従えて、そこで止まって客席に視線を送ります。
その、目が。
目が。目が!!!! 助けて!目で殺される!
威嚇では決してありません。Japanesqueの時のあの怖い目ではない。かといって優しい慈愛あふれるまなざしというのにはあまりに遠い。
悪い人。悪い人の目だ!ぎゃあ、かっこいい!
悪党。というか、カタカナ表記のワル。そんなルビ振りたくなるような感じのかっこよさ。
それがまた、意識的にセクシービーム飛ばしてるわけでもなんでもなくナチュラルにワル。
おそらく多くの光一ファンが知るおなじみの表情のどれとも違うその感じが、もうそりゃもうそりゃそりゃそりゃもう、かっこいい。
ああかっこいい。すんごいかっこいい。
もっと観たい。もっかい観たい。
チケット。誰か明日のチケット、チケット持ってる人いない?????
と、血迷って探したくなりました。今の私の目の前に手書きのニセモノ感あふれる「明日のチケット」差し出されたら間違いなく飛びついてた。それっくらい、かっこいい。
一人客席で大爆発していたわけです。
なんだろう、あのかっこいい人。
さて本日は千秋楽。
オーナーのウエクサさんが、どんなことしかけてくるのかしら?と思っていたらやってくれました。
一幕ブロードウェイのところで、あの懐かしい
しょおうますとごぉおん
のコウイチブロンズ像を持ってでてきてくれましたよ。客席は拍手喝采。
今日はこれがなくっちゃだろ!
去年の千秋楽でも、ステージを飾った由緒正しいブロンズ像ですもの。
お会いしとうございました!
コウイチは笑ってました。そりゃ笑う。
ところで本日、そりたり前のタップのところ、出てすぐくらいだったかな? リカがずっこけてました。つるっと滑ってた。明らかに。
当然、そこはいじられます。
今日はいろいろあったなあ。リカもすっころんでたし
高らかに。リカさん平謝り。
ほんっとにすみません。ほんとにすみません。
謝るよりほかないですよね。うんうん。相手が悪かった。そんなおいしいところ見逃してくれるわけもない。
三月最後のsolitaryもすてきでした。
やっぱりここ数年の新作の中では群を抜いた完成度だよね、ということで友人たち全ての意見が一致する。
fallingもすごかったけど、直球の威力を感じましたよ。
光一ファンはあれは好きだろう。
振り付けは一体誰なのかしら。振り付けをされた方にバラの花束贈りたいです。
はじまる直前にコウイチがポジション取りに行く段階でとんでもなくテンションあがるのわかるもんなあ。
あれは本当にいいものだ。
光一ファンをやめられない理由なんていくらでもあるけど、あのパフォーマンスの力、なんでしょう、観ていて圧を感じるほどの力はほかにはない。
堂本光一って、いいものです。
そして今日。
千秋楽の今日。なぜか、夜の屋上以降ずーっと歌舞伎押し。なんでだかよくわからないけれども、歌舞伎押し。
屋上で、頭を巡らし、ぐいと観客席をにらみ据えて「んん〜ッ!」と見得を切る。よ!堂本屋!植草屋!とか、声をかけなきゃいけない気持ち。
もちろんですが、ここは全員でいっとくべきところです。てゆーか、MUST
全員そろって見得を切り。
二幕でコウイチ復活しては、見栄を切り。
なんかっちゃー、見栄を切り。
一度コウイチとオーナーがはじめちゃうと、なんかもうそれはMUSTとなるわけで。
Mie MUST GO ON
見栄は切り続けなければならない。
どうして千秋楽でそれがはじまっちゃったのか、どこにそんなスイッチがあったのかは神ならぬ私には知る由もございません。
そりゃ、歌舞伎座は七月SHOCKの時にはもう解体作業はじまってるけども!
まさかの、歌舞伎座リスペクト。いやそんなまさか。
ちなみに本日、謎の歌舞伎押しはおいといて。さらにはリカちゃんのアレがあった以外はわりとなごやかに、いい感じで終わりました。
今回は私にしては観劇回数少なかったせいもあるのか、一回一回が新鮮で、純粋に楽しくて不思議を見つける目も濁っていなかった気がします。いや、いつもよどんでいたわけではないけど、なんだろ、自分の中のものを一回ごとに全部吐き出して無の状態で観ていられたっていうか。
SHOCKでの光ちゃんはなんだかすごく大きく見えます。身長が、じゃなくて人としての器が。
目には見えないはずの魂の大きさが。
帝劇でSHOCKがはじまった最初のころ。
特に四天王(今となってはなんと懐かしい……)から一人で座長を任されたばかりの越年SHOCKのあたりこそ、張りつめて張りつめて、針で刺したらぱんといっちゃうんじゃないか、って思っていたけれども今はなんか違う。
要求されるものや期待されるものの多さ、大きさはおそらく初演の時から年々上がっていると思うけど今はそういうの全部受け止めてなおかつ、揺らぎなく立っていられる。そういうことを、心配しなくてよくなった。
そんな気がします。
それは、スタッフ、キャストに対して積み上げてきたものが絶対で、本質的な意味で全部預けていい部分とそうでない部分の線引きを自分の中で整理して、把握してるからなのかなあ。
邪推ですけどそう思います。
だから、SHOCKの光一さんは観てて今一番安心できる姿だったりするのです。
ごあいさつは、やっぱり千秋楽と言っても全員の目に七月公演が見えているせいもあるのでしょう。
涙はありません。
ただただ、笑顔です。リカちゃんも泣きませんよ。次がありますから。
そんな感じ。
いつも楽はなんとなく和やかだけどちょっと切ない空気が漂ったりするもんですけど、今日は本当に
お疲れさま〜っ
っていう感じ。それだけが漂っていた気がします。
よくがんばった。よくがんばった。みんなよくがんばったね。
そういう空気。
それはまあ、見てるこっちもそうかもしれませんね。
七月公演の話をしていた光ちゃんが
もうチケット売ってんの?
みんなくるの?
え?売ってないのにとれてるの?
と、微妙にとんちんかんかつ、なんか妙に客席とフレンドリーな会話をしていたのがちょっとおもしろかった。
銀テープも飛ばないし、強烈なサプライズがあるわけでもないのだけれども、なんかすてき。
そういう楽でした。
うん、やっぱり次が見えてるというか、まだ続きがあるけども一応締めってのははじめてでしたけど、こんな感じになるんだなあと思ったことです。