■1/7(sat)■





あの日以来、どれだけたくさんのファンが待ち続けていたでしょうかこの善き日。
Endless SHOCKの初日がやってきました。今年も、ちゃんとやってきてくれました。
しかも、今年のSHOCKは帝劇からではなく、博多座からはじまります。
初の地方公演です。

初日、おめでとうございます! 本当におめでとうございます!
待ってました! またSHOCKが観れるこの日をずっと!

前夜に観た博多の1月7日の天気予報は、なぜかSHOCK開演時間のところだけに降雨予報がでていて「ああ、きたな、龍神様」とひとり思ったことです。

はじめて、博多座にきました。

とてもきれいな劇場でした。
明るいロビーからエスカレーターをあがり中に入ると通路にずらりとたくさんのお弁当やお菓子の屋台が並んでいます。いろんなお店から劇場内で食べるためにと用意されてるんですね。
帝劇ではこれほど壮観な様子は見かけないので一瞬びっくりしちゃいました。演舞場でもここまでじゃないよな。最近行ってないけど。
会場はイメージとしては少し縦長で幅が狭い。似た感じの作りということでは、日生劇場を思い出しました。歌舞伎の時に使用する花道は撤去されて客席になっています。天井見上げるとラダーの用意がしてあるのがわかります。
私は幸運にもかなり前の方のお席が当たっておりました。

近い。

とにかく客席とステージとの隙間が帝劇と比べてかなり狭い。上に、オケピが下がってないのでよけい距離感が接近しているように思います。

事前の情報で一幕はほぼ手をいれない、という光ちゃんが言ってたものの何も変わってないことはないだろうからどう変わったのか、逆に手を入れたという二幕はどうか。それとやっぱり新リカである沙也加ちゃんとの新曲がどんなものか、あとトラヴィスの仕事はいかに?
初日は光ちゃんにカテコで指摘されましたが、客席の方が緊張していたかもしれない。

幕があがります。

私は結局去年二回の観劇に終わったのですが、そうそう、OPがジャズっぽいアレンジに変わってたんだわ、と改めて思い出す。
やっぱりまだcontinueを裏メロで歌われると???となりますが。

そして一幕、屋上のシーンです。
One Dayという、ここで予想通り沙也加ちゃんとのデュエット新曲。
これが、いい曲でした。
二人でかけあいで歌う光ちゃんの声が延びる延びる。出る出る。おおお!!
客席で震えました。
歌詞もすごくいい。パンフレットに今回はちゃんとライナーが掲載されているので噛みしめるようにみました。
いい。すごくいい。
で、この歌を途中からカンパニーのメインの7人を加えた9名で歌うのですが、それをオーナーが路上から見上げるシーンがあります。
これが、後々の場面にすごく効いてて、今回は話のつながりとか一個一個の場面の意味もより濃く深いものになってるなと思ったんでした。
歴代のリカはここの場面を観る度に「これは完全な片思いだなー」って思っていたのですが、今年のこの場面「リカ、もうちょっとがんばればいけちゃうんじゃない?」って思っちゃった。
デュエットのできがよかったからというのと、コウイチの歌詞部分かな? そのあたりの相乗効果でそう思ったのだと思います。
お互いを見つめあいながら、歌う一曲。すごくよかったです。

一幕はもうひとつ、殺陣のシーンの動きが変わってました。
これは、帝劇と比べて奥行きや幅がない博多座のみの仕様なのか、それとも今回はこれで帝劇もいくのかわかりませんが。
ラストにですね、コウイチが階段落ちしてから倒れ伏すあの場面。
帝劇ではかなり頻繁に使用されているのですが、博多座はオケピがほとんど使われていませんでした。OPのところと最後のショーで太鼓があがってくるところの二回のみです。
やっぱりこれもスペースの問題なのでしょうが。
で、帝劇では一幕ラストで階段から転げ落ちたコウイチは前列までやってきて、ぐっと刀を掲げ力つきオケピが下がっていくのと同時に倒れるという演出になってます。この時、帝劇版ではコウイチが倒れながらオケピがさがってくので実際に倒れたところのほとんどは客席からは見えません。
ところが博多座ではおそらく前述の理由でコウイチは刀を掲げて見栄を切った後、大階段に向かってふらふらと歩き、まるで仲間に手を差し伸べるようにして階段に倒れ伏す形で一幕が終わります。

これ、いい。

光ちゃんの休憩時間がわずかでも減ること考えるとこんなこと言うのはしのびないけど、これ、よかったです。
ごめんなさい、ばったりと倒れ伏すコウイチ……観たかったの。
ぱたりと今生のコウイチが力つきるシーン、この目で観れてかなり「いい!」と思ってしまったのです。
帝劇もこれで……いかない、かなあ。と、こっそり思いました。

そして二幕。
ロミジュリがばっさりカットとなりました。ばっさり。私たちのロミオさまが。おられなくなりました。うううう。
二幕はそんなわけで、ハムレット〜リチャードでいきなり、楽屋のオーナーに戻ります。
ああ、沙也加ジュリエット観たかったのに。
「これはなに?」チェックしたかったのに。
まあ考えてみれば、ハムレットは「コウイチは誰かの意図的な手」によって死んだ。けれども、死んだはずの俺は生きている。だし。
リチャードは言わずもがな、罪を犯したウチの葛藤を描いていて、直接一幕のラストの悲劇に結びついてますけど、ロミオはコウイチの死の暗示だから、まあ別の場面でカバーできますけど。
ああ、ロミオさまロミオさま、あなたはどこへ行ってしまったの、ロミオさま。
ちなみに、リチャードのアンがかなりよかったです。やっぱり紗耶加ちゃん、芝居いいなあと思いました。

そしてそしてー、二幕のお楽しみでもありましたがコウイチが客席から現れてウチの劇場にかけつけるシーンもばさりといきました。
その後の展開を考えるとこれは博多座仕様ではなく、本演出。ああ、風のように駆け抜けるコウイチよ、さようなら……

みんなで再会を喜んでステッキダンスがあり、その後で入るウチのステージシーン、ここで新曲が入ります。
Watch Me!はかわいくて好きな曲でしたが、この新曲がそれはそれはかっこいい。
あまりにもかっこいいのでここが「トラヴィスか!」と一瞬で理解しました。
楽曲的に結構難易度高い曲だなあと思いつつも、クールなダンスを観ていたのですが。
さらにびっくり展開が新規に登場しました。
なんと、ウチのステージシーンの途中からコウイチが登場し、ウチのステージをするっと自分のものにしちゃうのです。

トラヴィス、ブラボー!!!
マチヨネふぉーゆーと踊るウチとは別アレンジの曲になった新曲。

かっこいい。かこいい。かこいいいいいいい!!!!

声なき叫び。
キタアアアアアアアアア!!!!
と叫んだ。叫んだけど声出るほど余裕ないので、ひぃ!とか漏らしてたかもしれない。
手はぐーにして握りこんでいた。
トラヴィス、ブラボー! あなたはすばらしい。
それをモノにした光ちゃんかっこいい。
壮観です。すごいよかった。ものすごいよかった。
SHOCKはあれですね、solitaryとこれを一度に観れるんですね。なんだそれ贅沢すぎる。
HIGHHERという名前のこの曲は、今までのSHOCKにはなかった路線の音楽でありダンスでした。
かなり男っぽく、洗練されております。スタイリッシュ。
solitaryが黒と赤のイメージなら、こちらは黒と白銀。
登場のところだけ切り取るならばちょっとだけウエストサイドのcoolっぽくて、けどあれよりも展開は華やかでスタイリッシュな感じといえばイメージわかるかな?
この場面、ストーリー的には、ウチが続けているものの今一つ評判がよろしくないらしい公演を、途中からいきなり現れたコウイチが突然華麗にかっさらい評判もウチのシンパだったふぉーゆーの四人さえかっさらうという…いや、そもそもWhy do'nt you〜がなくなってコウイチ帰還時のいさかいがなくなったので、元々対立してはいなかったのかどうかが微妙になってました。仲がいいのはウチだけど、ウチが密かにコウイチに対して抱いていた複雑な心情は理解してなかったっぽかったもんな、今年のは…そりゃ、ウチが切れてもなんの不思議もないという展開でした。
文字通り、一度ならず二度までも見せ場をコウイチに奪われたウチがかなり気の毒です。
おかげで「刀を本物にすり替えたのは俺だよ!」のくだりへのつながりがとってもスムーズになりました。
今回もただの一言も謝らなかったけど!
一度くらい泣きながら「ごめん、コウイチ、ごめん……俺、俺……」とかいうシーンが観てみたいと、今回も思いました。
なんとなくあそこでライバル役が絶対に謝らないのは光ちゃんのこだわりな気がしてならないけど。

それはともかく。

告白の場面は台詞も演出も特に変わっていません。が。
沙也加嬢が本当にすばらしかった。
私はこの場面でこれほどの説得力を感じたことは未だかつて一度もありません。
リカはコウイチをナイフで刺す直前までリカはコウイチの方を観ようとしないんですよ。顔を見たら、自分がすべきことができなくなりそうだから。
そうして、コウイチが実はもう「死んでいる」ことを誰の目にも明らかにする。
ここのくだりは毎回、どうして惚れてる相手を刺せるのか。という点で、おそらく理由はこうだろうとわかってはいてもそれが演技であるいは台詞で私にはいまひとつ伝わらなかったので、毎回「うーん」と思っていたのですが。
今年はよかったです。
リカが自分の恋心を越えて、一回り強くなったからこそコウイチの死を受け入れることができたというのが、切々と伝わってきた。
すごくよかった。
歴代リカの中で私は文句なしに一番でした、この場面。
ここでOne Dayのさわりだけ、みんなで歌われるのですが、一幕での屋上場面がすごくよかったので、これがよく響く。
一番よかった頃を思い出して、また一緒に舞台を作ろう、っていう誓いがひしひしと伝わってきました。
いい場面でした。クライマックスにつながる物語の際重要シーンにふさわしかったと思いました。

二幕のショーはあとは同じです。
初日は、ラダーフライングは失敗してしまって、おそらくこれがホントなんだろうという動きにはならず、若干空中でぶらぶらしちゃってましたけど。
フライングは、帝劇と違って手動で行われているので、フライング兄さんたちの声が「うっ」とか「ああっ!」とか、なんか失敗したらしい臨場感とともに割とよく聞こえてきました(そういう場所の席でしたので)がんばれ、フライング兄さんたち。

いろいろありましたけど、無事に幕はおりました。
カテコは3度。
キャスト全員で、が2回。ステージ袖から光ちゃんが姿を見せてくれたのが1回。

光ちゃんが最後のカテコで

僕はそんなに緊張しなかったんですけど。初日は自分たちよりお客さんの方が緊張していて、緊張感が伝わってくる

と笑いながら言っていたのが印象的。

あと138回……ってなんのこっちゃよくわからん数字ですが、

とさらっと言っていたのには笑ってしまった。

はじめて博多座でやらせていただけることへの、喜びと感謝の気持ちとそして当然、去年のSHOCKが3月11日のあの震災の影響でああいう終わり方となってしまったことにも触れていて、あれは光ちゃんの中で納得も理解もしているけれども、やっぱり大きなとげみたいに残っていたのだなと思いました。

いろんな思いをのせたステージになったと思う

という言葉が印象的でした。
それと、二度目のカテコの時だったか、博多座スタッフのみなさんに「ステージの上からですが」と感謝の言葉と拍手を贈っていたのもなんかとってもらしかった。
多分スタッフに対する注文はめちゃめちゃ厳しいのだろうけど、そう言った分だけそれ以上を、光ちゃんは見せるんだもんな。
だからこそSHOCKはSHOCKになったのだと私は思う。

やれることがうれしくてたまりません

ときっぱりと言い切った彼はとても男前だった。

その日その日を燃え尽きる気持ちでやる

と言う言葉がウソではないのは観れば誰でもわかる。

紗耶加嬢については

身長差がとてもいい感じ

とおっしゃっておられました。

初日の言葉を聞くと、光ちゃんが充実しているのがよくわかりますね。
SHOCKの期間の光ちゃんはまた、倍にも男前に見えます。

今年のSHOCKはとてもよいSHOCKでした。
楽しかった。
One Day早くまた聴きたい。
solitaryやっぱりすごく好き。
HIGHHER早く観たい。
ブラッシュアップもいい感じだった。帝劇に帰ってくるまでどれほどまたここから洗練されてくるのかと思うと楽しみでなりません。
Endless SHOCKはまた一段階進化を遂げたのだな。

改めまして、Endless SHOCK初日おめでとうございました!

 

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