■2/7(tue)■
帝劇初日!
帝劇初日!
帝劇初日!
毎年、SHOCKの季節が巡ってくる度、この日は「特別」と思っている光一ファンは多いと思います。
今年はまた、格別の思いで誰もが迎えたんじゃないかと思います。
本当は、今年も同じ特別さで迎えられたら本当に幸せだったのだけれども。
イントロダクションでの光一さんの台詞。
SHOCKの世界に入る前の台詞で、
昨年の3月11日で停まっていた帝劇でのSHOCKの時間が再び動き出します。
と言った、その言葉のなんと重いことか。
今年はたまたま博多座で初日を迎えることとなりましたが、帝劇で今年のSHOCKの幕が開くこと、それはとてもとても大事なことだったと、改めて思いました。
それでもはじまってしまえばやっぱりSHOCKはSHOCK。
一カ月前に観た博多座よりも広くて奥行きのあるステージをめいっぱい使ったSHOCKらしいSHOCKがやっと、ようやく、復活したんだなあ。
そのことがとてもうれしいです。
帝劇はSHOCKという作品が生まれ、育まれた場所なのだなあと観ていてすべての瞬間がぴったりとフィットする感覚に思いました。
博多座には博多座のよさがあるけど、帝劇のスケール感はやっぱり一級だと改めて思いました。
ショーがよく似合うステージです。
博多座初日以来のSHOCKだったのですが、劇場が変わったこととは別に一ヶ月を経て少しずつ変わっていたところもありました。
一幕、千秋楽を終えて乾杯のシーンでちゃっかり(笑)麦とホップのロング缶を手にしたコウイチが
麦とホップでかんぱーい!
ってやっていて、満場の拍手喝采をさらってました。
こういうとこ、昔っから律儀というか、CMキャラクターをやらせてもらってる企業さんにとってはありがたい、得難い人です。ほんとに。
続くリカへの指輪を持ってウチがもだもだしてるところでも、モップを渡されたウチに対して
ウチとモップ!
と言っていて、若干遅れ気味に(笑)場内からさざ波のような笑いが起きてたりとか。
かっちゃんオーナー登場のシーンで
そこのさわやかくん
とコウイチが呼ばれていたり、New Horizon後のシーンは、ここだけサントリーのスポットスポンサーでもついたのか? っていうくらいの、サントリー麦とホップイチオシコーナーになってました。
いやもう、律儀だ。
あと、ブロードウェイ散策の時のウチとリカのデュエットダンスの時、バックに飛び交うハートが。
あったっけ? 前もあったっけ? あれ。イマイチ思い出せないのですが、妙にツボにきました。かわいいなあ、あれ。
二幕、シェイクスピアシアターの場面、博多座初日ではリチャード三世の後一気にオーナーの眠るバックステージに戻ったのですが、最後の最後に、In The Cemetaryの衣装を身に付けた死せるコウイチが亡者たちに連れされて黄泉へと運ばれていくシーンが追加されてました。
よりくっきりと、コウイチの命が死出の旅路についているということが伝わってきて、博多座初日では若干の唐突感が否めなかった場面が実にスムーズになってました。
それと同じく二幕、Higherの後でウチが告白をする前にコウイチがフクダに
お前、なんかあいつにインタビューしてこい
とけしかけて、ウチがキレて告白につながるという流れになってました。
最初「アドリブ?」と思ったのですが、そうではないらしく、なんとなくですが、続く場面の深刻さと比較すると微妙にちぐはぐになっちゃったかなー? という気がしました。
この後に続く場面が重く苦しい場面の連続になるので、気を抜けるからいいという見方もあるかもですが、そしてフクちゃんに台詞と見せ場が増えたのは喜ばしいことなんですが。
やっぱり違和感、かな?
フライングのスケールがやっぱりとっても好きです。運よくセンターブロックにいたので、全てががつんと眼前に迫ってくる感じは久々でした。そう言えばど真ん中って何年ぶりだろう。
舞台って非日常を楽しみにいくところだと思っていますが、光ちゃんのフライングは一気に別世界に連れていってくれるんだよなあ。なんてことを改めて思い出しました。
あと、今日強く強く感じたのはOneDayの熟成具合でしょうか。
ミュージカルにおける歌は、心を込めて歌いあげるそれであると同時に、それ以上に台詞であったり登場人物の心理描写であったりするのですが、いやもう響く響く。
希望と明るい未来しかない、静かな輝きに満ちたいい歌でした。今年のリカはいつもの年より絶対チャンスあるよね! と思うのはここのシーンでコウイチと見つめあいながら歌うほんのワンシーンがあるからなのですが、ここのコウイチがですね! 包容力バツグンていうかですね! 添い遂げたいオーラがすごいんですよ! そ、添い遂げるなんて言葉が自然に浮かんでしまう。
単にかっこいいとかすてきとかっていうのとは少し違う、包容力? なんかあっても例えばすごく大変なことでも「一緒に」がんばってけそうな感じというのでしょうか。
あー、告白したい。
と思ってしまう。
いつもの光一さんはわりと「近寄りがたい」感じのスターオーラがめちゃめちゃ強いですけどね。さわらずに遠くからそっと眺めてたいというか。さわったら罰があたりそうなんで。
でもここのコウイチはとりあえず告りたい系です。今までになかった新しい扉を開いた感じ。
で、一幕のOneDayがすてきであればあるほど、二幕の告白シーンラストのOneDayが切ない。
一幕の希望と未来を信じていたOneDayとはあまりにも違う状況になってしまったけど、でも終わりがくるとわかっていてもなお歌う未来と希望の歌は違って聞こえるんですよね。
でもってー、今日はトラヴィスがトレイシーとともに観劇にいらしてました。開演前に場内の通路ですれ違った。あんなに世界的な大物なのに目があったらほほえみ返してくれたトラヴィスすてき。
あれ? って思って通り過ぎてから「ああ、トラヴィスだよ!」って気がついた。
しまった「グッジョブ!」と言っておけばよかったと思いました。
あなたはすばらしい仕事をされた。
Higherはすばらしかったです。
光ちゃんもだけど、ダンサー全員気合い入りまくり。確かにいつもとは違うテイストの、銀色の世界。
かっこいいんだけど、このかっこよさをどう表現していいのかわからない。
圧倒される。soltaryとはぜんぜん違う印象で、でも個の強烈さと群のスケールがびしびし火花散らしてるみたいな緊張感に飲み込まれる感覚はちょっとほかにはないなあ。
光ちゃんのソロに共通している、だけどいつものとりどりの色と感触の違うこの「パフォーマンスに飲み込まれていく感じ」は何度味わってもぞくぞくします。
息止めて、まばたきも惜しい。
きゅん、としてる感じもあり。でもそれだけでもなく。
この震える感じを感動というんだなあと後から思う。その場ではもの考える余裕ないですね。
Higherはなじみの、だけど全く新しい感覚でした。トラヴィスはすごい。すごいということの意味がよくわかる一曲だと思います。
アンコール。
今回は緞帳が降りずにそのまま、全員で座長のあいさつに入る方式です。
ここのカンパニーは仲がいいのでなんかそれがとても自然。
この帝国劇場でSHOCKを演じることができたのは最後まで(昨年の)3月10日以来ということになりますね。
という言葉ではじまりました。
博多座一ヶ月をやってきたので、その流れでいけるかなと思っていたけどやっぱり帝劇はそうはいかなかった。
とか
導線は博多座の方がいいけど、この帝劇の埃も喜んで(笑)この身に受けます。
とか言ってましたが、
僕はやっぱりこの場所が好きだなあ、と。
という言葉に全てが集約されている気がしました。
博多座でも言っていたけれども、東日本大震災を体験して
エンタテインメントとはなにか?
という根元の問題を深く考えたという光ちゃん。
その答えは多分これからもずっと探し続けていくのだろうなあと思います。この人はやっぱり選ばれたエンタティナーだと思うので。
あと104公演……なんのこっちゃかわかりませんが
と苦笑する光一さん。そらそーだ。すでに一ヶ月32公演やってきて、まだなお見果てぬといっていいほどゴールは遠い。
でも、それでもなんか楽しそうでいいなあと思いました。
言った通り光ちゃんはステージが大好きで、そこがいるべき場所なのだと思うので。
内くんはいつもSHOCKの時は星取り表(あと何公演あるかをカウントダウンしていく表)作るみたいですが、今回はやめたとか。
沙也加ちゃんはちょうどSHOCKが中止になった後の帝劇の開幕となったレミの稽古の最中に帝劇の上の稽古場で地震に遭い、4月の帝劇の開演にステージに立ち、そして震災で時間を止めていたSHOCKの始動に関わるという縁の深さを感じていると話していました。
今年のリカはとてもいい。すごくいい。私はとても好きです。
かっちゃんは博多での地方生活ですっかり太り……
光ちゃんと二人で後輩くんたちにご飯おごり続けたせいで出費がひどかったとか。二人で
大変でしたよねえ。
とうなずきあってたりしました。
博多座からいただいたお夕飯代一ヶ月分を初日の夜で食いつくしたという、恐るべき腹ぺこカンパニー。
まあ、おかげで光ちゃんが思ってたより全然元気な顔してたので感謝です。
毎晩ご飯に誘って、食べにいけばそりゃなんかしら食べる。食べる、大事!と初日にして思いましたもの。
今回の大きなリニューアルポイントの功労者であるトラヴィスとステイシーも、ステージに呼ばれてました。
とにかくトラヴィスが嬉しそうに何度も何度も光一さんをハグしていて、とても和んだ。
いい仕事を成し遂げた達成感は見ていて気持ちがいいです。
そんな初日です。
これからはじまる長いSHOCKシーズンin帝国劇場
どうか、最後まで楽しんですてきなステージを!