■2/11(sat)■
初日ぶり。
座長が出てきた途端に一瞬目を疑う。
あれー?
確か、ほんの数日前の初日に「博多座一ヶ月をやってきた割に元気じゃない?」と思ったばっかりだった、はず。なんですが。
なんか頬が。あれ?
とりあえず、幕が開いた瞬間に思ったことは、
夜ご飯をちゃんと食べるって大事。
ということだったという。
後輩くんたちに連れ出されてちゃんとご飯を食べる日々だと一ヶ月もやってきたのに奇跡の2k減で済むのか、となんか天啓を得た気分です。
帝劇二度め、SHOCK今年三回目となると多少余裕が出てくるのでようやく
ジャングルに衣装つけて直さんがちゃんと出演してた
というあたり確認しました。
結構出番増えてたね、という話は笑顔でしてたんだけど……あ、ホントだー。ここで確認。すみません……
ところで本日気になったことは、二幕のフクちゃんの追加見せ場。声が出ないらしくてマチダが張り切ってインタビュアーになってました。
マチダさんは天性のコメディアンン資質を備えているので、このあたりやらせると独壇場ですね。
声出して笑った。
今日は初見の友達と一緒でしたが沙也加=リカの評判がすごぶるよかったです。
私も紗也加=リカはとても気にいっているので意見が一致をみてうれしい。
SHOCKは演者に対する要求がすごく多いステージなのはご存じの通り。だから、特にほぼ毎回まっさらの状態から参加しなくちゃいけないリカ役の女優さんは大変だよなあと思っておりました。ライバル役は新規にやってきても、元からの先輩後輩の間柄の中に入ってくるから、リカ役とはやっぱり条件が全然違うと思うので。
トラヴィスが光ちゃんに「アメリカにたった一人でこれほど全てをこなすパフォーマーはいない」と賞賛を送ったように、普通女優さんでここまでのことを要求されるステージも少ない……というか、他にはないよねえ、と思うので。
そういう意味ではリカ役は一昨年のsolitaryあたりからダンスの負担を若干減らして演技に集中できる環境が整っている分、それから「一体何ポジ?」って思わないでもなかった役どころに
オーナーの娘
というすごくわかりやすい設定を加えたことで、リカそのものがすごく伝わるようになったなあと思います。
で、今年の沙也加ちゃんですがさすがに幾度も大きな舞台をつとめてきただけのことはある、あの舞台度胸はすごい。
友達が初日見終わった後に「あんなに堂々とリカを演じている人ははじめてだ」と絶賛を送っていたのを思い出します。
私としても、長いことSHOCK見ていても、リカの心情というのはちょっとわかりづらかった。
やっぱりネックになるのは、二幕でコウイチを刺す場面。
コウイチが好きだっていう感情は伝わってきても、じゃあなんで彼女は敢えてコウイチを刺すんだろう? というのはいくら「こうだから」と説明をされても、感覚的に納得できない部分だったんですが。
彼女のリカは「なぜ、せっかく戻ってきてくれたコウイチを刺したのか」について、理解できた。
たぶんこれは、一幕に歌っていたOne Dayの説得力が大きく影響していると思います。
あの歌の効能は大きい。
リカがどういう思いでコウイチとの未来を見つめていて、どうなりたかったかがわかる。
だから、ウチの告白を聞いて、このままでは彼女が見つめていた未来の全てが壊れて欠片さえも残さず失われてしまうのだという確信を得て、すべてをなくしても前に進まないといけないのだと行動することができたんだな、と理解できるんだよなあと思います。
刺す前にコウイチを見ないで一気にいくというのも説得力あるなあと思います。
この日を含めて私がみた回は全部そうだった。そりゃそうですよね。コウイチの姿を見たら決心が鈍る。
だから見れない。
リカのダンスの負担が若干減った、という部分だけでここまでできるかといえば、きっとそうではないと思うのでやっぱり沙也加ちゃんのリカの解釈が私にはとっても共感できるということなんだと思います。
まあちょっと気になるかなーと思ったのは、なんか、段々演技に湿度が増えてきている気が、気がして……もうちょっとべたっとしない感じの方が私は好きなんだけどなあ、とどきどきしたことか。
SHOCKの空間はなんかこう演技が徐々に湿度を帯びていくという魔法でもかかっているのかな。
その日の体調とかそういったものでも感じ方は変わるので、そういうとこだと信じてる。信じてたい。
光ちゃんは、わざわざ口に出さなくても本当にステージが大好きでこの上で生息するようにできてる人なんだなあというのがよくわかる感じ。
初日は投げ渡し失敗していたハットの受け取りも成功し、楽しそうにうれしそうにぴっかぴかに踊り、歌う姿が本当にまぶしい。
solitaryはやっぱり何度見てもすてきです。すてきです。すてきです。
このナンバーに於いては、コウイチとダンサーズの気合いとプライドがぎらぎらしていて、全員が一歩も引かずにやりあっている緊張感がホントにかっこいい。
おかげで以前のようにリカががっつりとテクニック要求されて目立っていたナンバーとは違って負担はだいぶ減っているように思えます。
だけど、ただそれだけじゃなくて一幕でむしろ一番?っていうくらいのダンスの見せ場にしてしまった。
イントロの瞬間にやっぱり今でも知らずに息を止めています。まばたきとかしてる場合じゃないです。
郡舞に圧を感じるくらいの、厚み。
Higherと同じ種類だけど、全く違うこのかっこよさ。
ステージパフォーマンスには無限の可能性があるんだな、としみじみ感じる一曲です。
ステージセットなしで、照明と音楽と人のパフォーマンスのみでこんなにも世界は作れるんだなあ。
歌声さえも踊るパフォーマンスの一部のようで、大好きです。黒と赤のパフォーマンス。
SHOCKの華というべき場面ですよね。
うっとりと酔いしれ……るほどに余裕はなく、かちんこちんに緊張しきって見守る感じです。
まだまだはじまったばかり。
昨夜観劇した友人が「あと、100公演!」と元気に言っていた光一さんの言葉を聞いておりました。
いやあ……先は長いけど、ひとつひとつは濃厚なSHOCKの夜です。