■2/28(tue)■





半月ぶりの帝劇です。
そして半月ぶりのSHOCKはなんかやたらとアドリブ? というか今まで観たことのない展開が多かった。
多かったけど、それはわかってるので、いや例え私がわからなかったとしてもいちいち、上演中に「ここ、こんなにほかの人に振ったことないよ」「ここ、こんな切り返しするのはじめてじゃない?」とかって口に出して言わなくていいから隣の人ぉ! って席でした。苦笑。

一幕、ブロードウェイ散策の途中でオーナーからインペリアルガーデンシアターからの招弊の事実を聞かされた面々。
おまえたちはどうしたい?
と問いかけるコウイチの場面。
なぜか、コシオカに

コシオカ、おまえ、自己紹介しろ

と話を振るコウイチ。
あれ?
と、意を決したかのようにコシオカさん頭、口元、肩と自分の身体を示しながら

♪あたーま、くび、かた、コシオカです!♪

と自己紹介。
な、なんで????? コッシーの見せ場増やした的なそれ?あれ?
会場の喝采を受け、今度はマツザキに振る。
なんか、頭に赤い豆ランプがツリーの飾りみたいにぴかぴかしてるかぶりものしていたマツザキ一歩前に出ると自分の頭を触りながら

♪あたーマツザキ!♪

だからなんですか、それ? と、コウイチが

今度、下からやってみろ

とリクエスト。段々混沌としてきたぞ。
そして身体を屈めて足先に手を添えるマツザキ、

♪つマーツザキ♪

なんか中途半端だ!
と、コウイチもすっかりそれにのっかって、頭、胸、お尻の順番に触りながら自己紹介

♪あたーま、むね、こし、コウイチです♪

小学生並み! 相変わらず小学生並みだこの人のギャグセンス!
あ、最後のコウイチのくだりはお尻の奥の方に手をやりながら言いました。小学生のレベルとなにが違うんだ、おい。
この後にAMERICAとかsolitaryとか殺陣とかやるからって許されることと許されないことがだな。
さらに気に入ったのか、今度は腰回り押さえつつ

♪ドウモトです♪

もういいです。
と思ったら、本人も満足したのか芝居に戻っていた。なんだったんだろう、今日はえらい人、誰もいないのか?
そういえば、ウチがブロードウェイ散策で持ってくるお花が

赤いスイートピー

から、

青い珊瑚礁

に変わってました。まあ、青い珊瑚礁って言っても青いもふもふした車のフロントガラス拭くモップみたいな奴なんですけども。
リカ、それを受け取った後、地味にしゃがみこんで床掃除して場内から拍手されてた。

それからsolitary後の楽屋。
父親に自分の見せ場=タップのシーンを強奪されたと怒るリカのご機嫌を直そうとオーナーがマツザキに

マツザキ、リカを笑わせろ!

と無茶ぶりする場面。
マツザキ必殺の「身体の柔らかい人」の全開脚ではものたりなかったリカ先生、腕組みしていらいらと床をつま先で何度も踏みならすお怒りよう。
と、オーナーは次々とヨネにフクダにリカを笑わせるように命令を下しますがどれもこれもしょーもない芸ばかりだとリカ先生のご機嫌は悪化の一途をたどります。
そしてご指名はマチダさんに、マチダさんネタがなかったんでしょう。なんか全身をくねくねさせながら

か、身体の柔らかい人!

と完全な出たとこ勝負に出ます。てゆーか、それパクリだし。
笑いにはことのほか厳しいリカ先生、これではきっともっとお怒りになる……かと思いきや、大爆笑。大爆笑です。どれくらい大爆笑かというと、床にひっくり返ってじたばた全身で身悶えるほどの大爆笑。いっそなんか悪いものでも食べたんじゃないかと心配になるような反応ぶり。

……ええと、なんかあったんでしょうか?

なんかあったというよりも、えらい人がいなかったんだなとこのあたりで気がついて見守った次第です。
びっくりしたなあ、もう。

higherがすっごくいいのはもちろんですが、最初の頃からのお気に入りはそれはそれで当然健在です。
AMERICAが好きです。
ウチによるチームUSA紹介の後、観客の期待を煽った上で開かれる緞帳。
センターに堂々と立つのは金色のステージマスター。
光一パフォーマンスにおいて「色」がどれほど比重置かれているかについてはもちろんご存じのはず。
「色」というよりも「光」について、強いこだわりを持っている人ですから。
AMERICAの彩りはスパンコールのそれで、色とりどりの輝きの中で真ん中にいる人が黄金というのがキモですね。
コウイチ以外には許されない色。
そういう意味合いが強い色だなと思います。ここは、衣装の色がぱっきりとしていて、それがそれぞれの役割であり立ち位置を象徴しているところでもありますよね。
すごく目で見て楽しい要素があがってます。細かい意匠のものは子細にみる楽しみがあるけど、こうまでぱっきりとしているとパフォーマンスそのものだけに集中できるというか。
昔っからすごく好きな場面です。
比較的白銀のイメージも強いのですが、正面から挑まれる金もいい。
王子というより金は王様の色だなあと思います。
エンターティナーの王様、奇しくもナンバーのタイトルがAMERICAというエンタテインメントの本場の国のそれだけに、その感もひとしおです。

毎年手が加えられるSHOCKですが、密かにここだけは残して欲しいと切実に願うところだったりします。
ここの足上げを観る度に人はいつからでも変わろうと思えば変われるんだなと思います。
ミレの頃、

ストレッチとかはやらない

となんかよくわからない意図の公言をしていた光一さん。
一緒に舞台を踏んだヒガシが綺麗にY字に足があがっていたのに対して、水平上ぎりがいいところでした。当時、ミレを観に行った友人が

ターンは綺麗だけど、足がもっとあがるといいのにね

とぽっつり言っていたのが今でも心に残ってます。
それがきっちりと柔軟やストレッチをするようになって、今じゃ頭上まで楽勝で蹴りあげられるようになってますよ。
目的に対する正当な努力の積み重ねは決して裏切らない。
SHOCKはほんとにいろいろ大変だけど、着実に光一さんの血となり肉となってるんだよなあと思う場面のひとつです。
磨いて輝かないものはないのですよね。

いよいよ二月も終わり。
これから先は連続公演という意味では未踏の地に踏み込むことになります。
がんばれ。心から応援してますよ。

 

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