第六話「京子さんは会いません」 2000/5/17 22:00〜23:00
◆あらすじ◆
暴力団幹部の殺人未遂容疑で警察が達郎の元に押し掛けてくる。取り調べ・家宅捜索を受けるものの、証拠である拳銃が出てこない。
証拠不十分で釈放になる達郎。実は、タマキが刑事がくる直前に達郎の荷物から勝手に持ち出していたため、安原が達郎に着せようとしていた濡れ衣から逃れることができたのだった。
そのタマキは達郎に二度と危ないことにかかわってほしくない、との願いから借金返済のためキャバクラで働きはじめるが、達郎はなぜタマキがそんなことをするのか理解できない。
一方達郎の元には、いつかの夜に殴られ屋の売上を持ち逃げした中学生が尋ねてきて「自分も殴られ屋になりたい」と相談をもちかけられるのだった。
いつも殴られ屋を営業している広場に現れた商売敵のために殴られ屋の商売があがったりで、借金を返すどころではない達郎は、輝の傑出した記憶力に目をつけて新たなる商売をはじめる。
ところが、その最中に輝が突然凍り付いたように動かなくなるという、奇妙な症状が現れるのだった。
そして京子は、ますます生じていく婚約者智也との溝に耐えられなくなり、ついに婚約破棄を智也に宣告する。荷物をまとめて田舎に帰る前に、輝のことでひとこと達郎に謝りをいれにくる京子。
なりゆきで智也とのいさかいを仲裁することになった達郎は、京子の辛い胸中を聴くことになる。
田舎に帰る前に輝に会いたい、とつぶやく京子のために、なんとか輝を連れてこようと思い立つ。
だが、輝はその驚異的な記憶力に目をつけた安原の手によりホテルの一室で、なんとかおりの会社の顧客データを利用したサギに加担していた。
達郎は輝を連れ出そうとするが、輝は言うことを聴こうとしない。
一見豪華な部屋にのほほんといる輝に対して、達郎は不信感を抱いてしまう。
結局、達郎はたったひとりで傷心の京子を見送るのだった。◆感想◆
物語が終末に向けて動き出しました。
京子は智也に別離を告げ、輝ちゃんは安原に利用され、かおりはどうやらその犠牲になる模様。タマキは達郎のために、と思って働きはじめたのにどんどん深みにはまっていく気配。
そして達郎は。せっかく見つけた愛情の向かう対象に対して不信感を抱きはじめた。
この回は、輝ちゃんを中心にひとつに向かっていた主要キャストの心が別々の方向を向いてしまうようになる話でしたね。
今までこのドラマのラストはいつも高野兄弟が一緒にいる場面でした。
それが、このドラマはじまって以来初めて、達郎ひとりぼっちのエンディング。
とても、とても寂しい。
今まではふたりの空気の柔らかさに涙目になっていたのが、今回ばかりは寂寞感に、涙目。
例えばいろいろと困難なことが目の前に山積みされていようとも、多分この人は幸せだ、と思う時を輝ちゃんがきてからの達郎は過ごしていたのだと思うけど。
今回のラストではそんな風には思えなくて。
またひとりに帰ってしまった達郎の寂しさと空虚な心が痛かったですね。
知らない内は平気でも、知ってしまったら耐えられないことというのはあると思うので。
目の前にいると思っていた人がひとりひとり、自分から遠ざかるというのは、どんな孤独なんでしょうか。
達郎の最後の表情がやるせないです。
来週の予告がまた、なんか物騒で気になる。あの白衣は?そして最後のかおりは一体???????
後半へのピースがいっぱい散りばめられていてどきどきでした。
智也になじられる輝ちゃんをかばう達郎は見ていて、ほっくりしたのに、数十分後のエンディングであんなに切ない達郎を見ることになるとは。
うう。来週までが長いよう(涙)
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