天使が消えた街・少しは冷静な分析とか

さて一晩たってみた。
ので、少しはストーリーその他についてのあれこれなんぞ。

◆殴る痛み、殴られる痛み

手加減なし。
達郎が輝ちゃん殴った時の迫力はそりゃすごかったです。びっくりしたくらい。でも、なんだか涙目。
輝ちゃんと一緒に涙目。
達郎は愛してほしくて、愛してくれていることをちゃんと肌で感じたくていらつく。
お金を盗られたことよりも、殴られた自分を見ても変わりがないように見える輝ちゃんにキレた。そして、ひどく殴った自分を見てくれない輝ちゃんに、また傷ついた。
「悪いのはあっちだ」と思いたいけど、自分がひどいことをしたということもいやになるくらいわかってるから、殴った自分に傷ついてしまった。
ケガは痛いです。
その上心まで痛かったら泣いちゃえばいいのに、大人になったから泣けない。
大人はとっても損です。

◆すきなの？そうじゃないの？

さて輝ちゃんは達ちゃんがすきでしょうか？それともそうじゃないでしょうか？
もう、そりゃもちろん「すきに決まってるじゃなーい！」
言葉置き換えると、なんだかとっても居心地いいんでしょうね。
輝ちゃんに本気で手をあげた人って、いたんだろうか？と考えますと、そうそうたくさんの人はいないような気がします。
あのパーティー会場のでの出来事がよほどいやな感じだったのか、輝ちゃんはかおりが来るともう「いやいや」と逃げ回りますよね。
それがあれだけ本気で殴られて、怒鳴られた達郎には脅えない。
殴られても、怒鳴られても、憎まれ口叩かれても、それでも達郎の側は心地いいんでしょう。
床屋さんのくるくるや、Let'sやせやせ体操よりは、ずいぶんと扱いづらいお気に入りだけど、でもやっぱり側が一番居心地いい。
達郎はやっぱり特別だと思うぞ。気付けよ、達郎（笑）

◆借金大王様は殴られ屋

今回はやたらめったら殴られてましたねえ。
ファーストシーンからぼこぼこだ(^^;; しかもかおりのところに転がりこんでも「おれ、借金あるし」と律儀に続ける商売。
あんた、律儀者だ、達ちゃん。
・・・・ぺらぺらの紙にマジックで看板殴り書きしたはいいけど、字のバランス誤って「屋」だけが小さい。
笑わせていただきました。
ところで、輝ちゃんの「帝国ファイナンスでーす」の方が取り立て厳しいじゃないですか。
でも、達郎が真に恐れてるのは安原の方。
帝国ファイナンスの方は、基本的に、払う義務はないと思ってるんでしょうね。
ちなみに輝ちゃんのお母さんに払ってもらおうという気はさらさらないでしょう。
だって、達郎は多分、自分のせいで輝母子の幸福が崩れたと思ってるから。
払ってください、なんて口が裂けても言えるわけがない。輝母の幸福を二度までも壊すことができるんなら、そもそも達郎は友達の借金なんて背負わないんじゃないかな。
それにしても追いつめられてますな。
ますます共謀説に肩入れしたくなってきたぞ。

◆ＴＢはループする

と言っていたのは河野Ｐでしたか。
白ではじまるＯＰ。そして黒の、ＯＰとは逆回しの映像で終わるＥＤ。
生命の白と死の黒。
最後に達郎が消えてしまう、というなんとも暗い予感を暗示させる作りなんですが、今回はあえてその黒のＥＤが外されておりました。
これはどういうことなんでしょうか？
今回たまたまそうだったのか？それとも？

◆今週のぐるんぱ

最強アイテムですから。
絵本で輝を殴ったところから、絵本を投げ捨てばらばらにするところ、輝ちゃんがばらばらになったものを張り合わせてつなげていくところ、そしてベランダで達郎が輝ちゃん画のぐるんぱを見るところ。
・・・・・素晴らしいです。
アイテムの使い方として最高だ。全てがリンクして、そしてその存在がどんどん強くなっていってる。
絵本の中の言葉のひとつひとつ、絵本そのもの、絵本の中のイラスト。全部がぎゅっとふたりをつなぐ。
たくさんある絵本の中からあえてこれを選んだ清水有生さんは素晴らしいです。

◆「・・・智也」

爆笑。
なぜに、智也などというそのものずばりの役名なのか？
さすがにあの瞬間は達郎を忘れました。
智也ーーーーー！
でも、光ちゃんは智也を「長瀬」と呼んでいるのだった（笑）

◆「ショムニ」にて

他局のドラマなんですが。
「天街」の前は「ショムニ」なんです、私。
この日はキャリアを目指す女性の話だったんですが、彼女の子供（赤ん坊）が出てきたんですよ。
ドラマの最後に出てきたその名は
「こういちくん」
爆笑。
よりによって、すぐ後の時間に他局のドラマで主演張ってる人の名前を使うか？>フジテレビ
偶然、というにはちょっとできすぎなのでおかしかったです。
だってこの赤ちゃんが「こういちくん」っていうのには、ドラマの伏線もなーんも関係ないんだもん。
それこそ「つよしくん」でも「ともやくん」でもよかったのに。
ナイスしゃれだ。フジテレビ。

◆お洗濯はご一緒に

今回のラストシーンも実に素晴らしかったですね。
ふたりでひとつの洗濯機で汚れた服を洗って、ふたりで背中を並べて干す。
滂沱の涙。
ふたりなら寂しくないね。
一緒にいてね。
ふたりが自分の服を並べて干しているところを見ると、とても近い同じ空間にそれぞれの場所を持っているんだな、と思います。
主張しすぎず、依存もしすぎない、社会的にどうとかは関係なくて、実はとっても対等な位置でふたりは側にいるのね。