◆◇◆少しは冷静な分析とかしてみよう。おう!と試みる私の「てんまち」雑記帳◆◇◆
第六話「京子さんは会いません」 2000/5/17 22:00〜23:00
さて一晩たってみた。
ので、少しはストーリーその他についてのあれこれなんぞ。
◆ すれ違いとか 人の縁というのは、不思議なもので結ぶつもりのないものが固く結びついてしまったり、逆に大切に思っている者ほど遠くに心が隔たってしまったりするものです。
今回の達郎はなんだか観ていてそんな感じ。
大切な家族・・・輝を思う気持ちが強くなっているのに、輝のことはわかっているつもりだったはずなのに、それでも誤解してしまう。
もう得ることがないと思っていた人だったのに、手に入れてしまった。
変心するわけのない人を疑う心は、手に入れた存在が大きければ大きいほどに強くなるのかもしれないな、と思います。◆ ストーリーについてちょっと怒ってみる 先週もそうだったんですが、今週も私は納得いってません。
登場人物の行動がどうとかの問題でなくてですね、結局ドラマというのは全12回のトータルで観るべきものであると同時に、一話一話でのテーマはくっきり描くべきなんじゃないかと思うわけですよ。
別の考え方もあるのかもしれないけど、ひとつの長い話を12に分割する以上、一回一回に起承転結はあって欲しい。
そうじゃないと観てるこっちはつらいです。
そこに長い目で観た場合の伏線とかを散りばめてですね、一話として観てもちゃんと話がある。でも全話通してみると「ああ!あそこでのこの場面はこのためか!」というものがあってほしい。
プロのするお仕事だから、私はそれを求めたいわけです。
で、先週にしろ今週にしろ、どうだろう?と思うのはあまりにもエピソードを詰め込みすぎて観てるこっちが集中すべき本筋・・・今回の場合は主要キャスト4人の心が本意とは裏腹に別の方向を向いてしまう、という部分じゃないですか。
特に!
特に、やっと心が通ったかと思われた高野兄弟の心が(いや、正確に言うと達郎の心が)離れてしまう?という危機!これですよ!ここがちょっとおろそかになってしまった気がしてなりません。
うーん。エピソードがばらけちゃってる印象は拭えない。
清水先生、がんばってくださいー(T^T)◆ 固まるアナタ 輝ちゃんの驚異的な記憶能力をあてにして、商売をはじめた高野達郎さん、22歳。
神経衰弱一本勝負をはじめたまではよかったものの、途中でぴきんと固まってしまう輝ちゃんのために、順調にいっていた売上を結局全部失うはめに。
すっかり固まった達郎の表情に、座布団2枚(笑)
固まってる、固まってる(笑)
そりゃもー笑うしかないだろ。
その前のタマキ言うところの
「達ちゃん、ばかなんだから無理だよー」
も、最高でした(笑)
達郎って、いいやつだなあ、ホント。◆ かばう人 達郎という人は、その対象さえ見つかれば徹底的に守る人なのかもしれない、と思います。
実に自然に守る。
智也から輝を守る。
その当たり前な行動を観ていて、なんだかちょっと胸が熱くなりました。
その前は京子に傷つけられた輝の心を守ろうと必死になってたしな。◆ 浪花節だよ人生は 京子の身の上語りを聴かされた達郎は俄然京子のために動く、動く。
「輝さんに会いたい」という京子の願いを叶えるために動く、動く。
情に厚い、というやつだな。
輝を傷つけたことはそれとしても、そのことを悔いていることがわかったらもう、きっちり同情するわけだ。
悲しみにくれる京子に自分を重ねたのか。それとも、輝にとって大事な人だからか・・・いや、違いますね。
やっぱり京子と自分をだぶらせたのが大きいんじゃないかな。
「わかって」しまったらもう、いてもたってもいられない。
その代わり「わからない」時は不審を通り越して、分厚くて高い壁を築こうとする。
達郎はそんな人なのかな?
「わからない」人に傷つけられないようにする、それは防衛本能かもしれないですな。
一体どれだけの「わからない」人に達郎は傷つけられてきたのだろうか。
ちょっとそんなことを思いました。◆ ひとりぼっちのエンディング はじめてなんですよ。
たったひとりで達郎がいるこのドラマのエンディングって。
出会ってからはいつも輝が側にいて、いろいろぐちゃぐちゃと大変なことだらけなんだけど、でも側にいてくれる家族があった。
今回の達郎にはそれがない。
そして、遠くから見守ってくれる優しい目もない。
今までは高野兄弟を見守る視聴者の目の代行として京子やタマキの視線があったわけですが、今回はラストシーンの達郎を見守る瞳はないわけですよ。
なんて寂しいことだろうか。
それがこれからの達郎を暗示してるのなら哀しいことだ。
そうして達郎はたったひとりで夜空を見上げるのだね。
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