angellogo.jpg (13771 バイト)

drop16_6.gif (136 バイト) 最終回 2000/6/28 22:30〜23:30 drop16_6.gif (136 バイト)


 

◆あらすじ◆

敦は病院に来る途中で息を引き取った。だが、なんとか輝への骨髄移植は決行された。
一応骨髄の移植は行われたものの、輝は今度は感染症と拒絶反応に苦しむことになる。医師は達郎に新薬の導入を案内するが、それにはまた1000万もの大金が必要となるのだった。
1000万、それは奇しくも敦が達郎に要求した金額と同じであり、達郎は遺品の整理に訪れた父の部屋で敦が達郎から巻き上げようとした1000万で漁船を買い、親子三人で漁師をやっていくつもりだったことを知る。
達郎は輝の治療費を捻出するため、双牙会の脅しをくぐり抜け麻薬の取引を決行する。
暴力団同志の小競り合いに乗じてなんとか迎えにきたタマキと共にその場を抜け出し、医師に治療費の1000万を預けると、達郎は京子に輝を託してタマキと共に病院から逃げる。
ところが、タマキは犬のタツローの面倒をみにいった時に双牙会に見つかり、「金を返せば達郎とタマキを見逃す」との甘言を聴く。
単身金を返しに行ったタマキはだが、双牙会の人間に刺されて重傷を負う。
タマキの後を追ってきた達郎は、瀕死の状態のタマキを連れてその場を離れ、あのビルの屋上に逃げ延びた。
達郎の腕の中でこときれたタマキ。そして達郎も、病状が回復した輝からの電話の最中に双牙会の銃弾に倒れてしまう。
一年後、雑誌への掲載をきっかけに絵の才能を認められた輝は、NYで本格的に活動するため、京子と共に旅立つ。京子の腕にはふたりの娘・タマキがいた。なんとか命をとりとめ、今は刑務所に服役している達郎は、京子からの手紙で輝のNY行きを知り、仮出所後空港まで見送りに行く。
何も言わずに見送るつもりだった達郎に気付いた輝は、最後に「ぐるんぱのようちえん」を達郎のものだと言って手渡す。
ひとり、屋上に戻った達郎は、タマキの幻を見る。
そして。
たったひとりで思い出を後にして去っていった。
 

◆感想◆

辛い言葉はたくさんあります。
ただ、それは明日にしましょうか。
この最終回、最後のシーンを観てわかったことがひとつあります。
それは、最初の方のほんの数回だけ流れていた白のオープニングと黒のエンディングの意味。
結局天使は誰だったのか。
それは、たったひとりだった達郎の前に現れた人々全員。
それが白のオープニングの意味。
ひとりぼっちの達郎の前に現れた全ての愛すべき人々こそが達郎にとっての天使。
そして、天使に出会った達郎は最後にまたひとりぼっちに戻る。
それが黒。
目の前に現れた天使は姿を消し、そして達郎はまたひとりに立ち返る。
愛はループする・・・そういう意味をあのオープニングとエンディングにこめたのだと河野Pは言っておりましたが、結局のところ、あの二本のごく短いフィルム映像が「天使が消えた街」の全てを集約していたのではないかと思います。
だから。
きっと最初から達郎が最後にひとりぼっちになってしまうラストは決まっていたのではないかと。
最後にようやく輝を「兄貴」と呼べた達郎は、誰とも関わらずひとりで生きていく決意をしてあの愛しい場所を去ったのだと思います(それこそ、かおりの側にさえも行くことはないでしょう)
それでも、天使たちに出会う前は知らなかった何かを確かに得て、心から出会ったことを感謝して、それでもひとりで達郎は生きていくのだと思います。
なんて喪失が多い人なのだろうか、と私は思ってきました。
でも、達郎はただ失うだけの人生を生きていたわけではないのだな、と最後の顔を見て思ったのでした。
寂しいだけでも、悲しいだけでもないあの表情に、一辺通りではない、時と出会いの重さを感じたのでした。

達郎に会えてよかった。
光ちゃん、お疲れさまでした。
高野兄弟に会えてよかった。
ともあれ、役者陣及び現場スタッフの皆様に、心から「お疲れさまでした」と言いたいです。

ブラウザのBACKボタンで戻ってね