あらすじ
ベルヒテス共和国大統領・ボリスが来日することになった。
一年前アメリカを訪れた大統領を狙っての、テロ未遂事件、その犯人と目される人物が国外逃亡をしている事実から、大統領の警護のために氷室とボブの元同僚であるマイコ・ジャクソン刑事とゴウ・藤堂刑事も来日。にわかに警察内部に緊張が走る。
テロリストと目されるその男こそ、氷室の右腕であるボブ・加藤であった。元ゲリラの経歴を持つ大統領の起こしたテロ事件にボブの両親が巻き込まれたというのが犯行の動機であると断定されている。
ボストンでの研修時代よりその人となりを知る氷室はそれでも、万が一犯人がボブであれば逮捕しろ、とくるみに命ずる。ボブは行方をくらましていた。
くるみは、氷室から大統領暗殺の現場になると思われる横浜アリーナに向かう。そこでマイコがボブの元彼女であることを知った。
果たして、テロリストは現れ大統領の乗った車の扉を狙撃した。あわやのところで難を逃れた大統領。くるみは、氷室の指示によりボブの潜伏するビルをつきとめそこからこっそり氷室屋敷へとボブを連れ出す。
これを察したマイコと藤堂は屋敷までボブを逮捕しに乗り込んでくる。ボブは危うくのところで屋敷から単独逃げ延びた。
そんなボブの危機を知り一度は地下室から飛びだそうとした氷室だったが、どうしても出ることができず、一人苦悩する。
再び、暗殺者を捕らえようとボリス大統領が現れる飛行場に向かったくるみは、そこで氷室に真犯人が実はゴウ・藤堂であることを知らされる。
藤堂は自分の娘をボリスの起こしたテロ事件で亡くしていたのだ。スナイパーとしてはボブの上を常にいっていた藤堂。
くるみに正体を暴かれ、藤堂はセスナを乗っ取りボブに最後の決闘を申し込む。
藤堂に勝てる一撃必殺の射角と距離を瞬時に計算した氷室のリモートにより、ボブは藤堂との勝負に勝ち、友人でもあるこのテロリストに罪を重ねさせることなく逮捕する事に成功した。
晴れてテロリスト容疑の解けたボブは自由にアメリカに帰れる身となった。
ボブ帰国のその日、ひとり事件のメモを白スプレーで塗りつぶす氷室の元にボブとくるみは現れふたりでその作業を手伝った。
ボブは二人が心配だから自ら残ると言う。
三人の間には既に固い絆が結ばれていたのだ。 |