Harmony of Winter -iD-
〜12/30〜

帝劇の広さに慣れてしまうと、アリーナクラスの会場は大層広く感じたものです。
それがドームクラスになればなおのこと。さらに、天井席だと倍率ドン更に5倍。
KinKi冬コン東京ドーム初日は、二階スタンドの端も端、ってところでした。星になるならペンライト。だがしかし、ペンライトをまんまと忘れる。会場で売ってるペンライトの新バージョンはなんかすきじゃありません。あのくるくるは、見ているとよくない発作を起こしそうだ。お隣の人が新バージョンペンラだったんですが、正直途中でくらくらしました。
会場を見渡して前回から一番大きく変わった点はうちわ率の低さ、でしょうか。今回のうちわ写真っておしゃれさんだけど、暗いし目立たないので持ちがいがないっていうのもあります。写真部分小さいしね。それから光一ソロコンで売っていたあの優秀なペンライト(軽い、持ち運びしやすい、でも明るい。唯一の欠点は電池の消耗が激しいこと)を持っている人も多く見受けられました。まあ、確かにうちわ持ってコンに臨むのは正直邪魔ですから。
今日は音響的にはよくない東京ドームの中でも多分最悪の場所でした。スピーカーとスピーカーの狭間だったので音がいろいろとずれて同時にいくつも耳に飛び込んでくる。ので、光ちゃんに双眼鏡ロックオンしておく位しかなく。

今回は特にドームの天井を使ったライティングによる演出がいつもより一層目立っていた様な気がします。
KinKiは、伊達にドーム公演の数をこなしてるわけじゃなく、恐らく日本のアーティストの中で一番ドームの使い方が上手い、と思うのですよ。人数二人きりながらもどうやったらお客さんを満足させられるか、というのをちゃんと考えているなあ、と。
正直なところ、来ているのはみんなファンなわけで多かれ少なかれKinKiが、あるいはどっちかがすきという前提があるわけで。
そうなると、アイドルだろうがミュージシャンだろうが関係なく一度でも「近くに来てくれた」あるいは「できる限りファンの近くに行こうとしてくれた」という記憶は必須要素だと、私は思います。広い会場であればあるほど、必要不可欠なポイント。もちろん、二階のスタンドの上の方なんかはどうやったって近くに行きようがないのですが、それでもちゃんと外周を回って天井の方にアピールしてくれたり、リフターで上の方に手を振ったり。
基本みんなあの人達のことがすきなわけですから、そういう努力というか気遣いはちゃんと響くもんです。
それでファンは満足することができるものだと私は思います。
もちろん、近ければ近いに越したことはないし、音響はよければよいに越したことはない。できればセンターの見やすい席のがいいに決まってます。でも、全員が全員そんなところには座れないのだから、せめて「自分のすきな人たちが条件の悪いファン(自分)に気遣いを見せてくれた」ってことが嬉しいのですよ。
そこは絶対外してはいけないところで、それを忘れないアーティストはいつまでもファンに愛されるのだと思うのです。

脱線しました。

今回は何がツボって衣装がツボ。
mirrorコンの衣装が今ひとつツボに入るものが少なかっただけに、着替える度に雄叫び状態。
OP「真冬のパンセ」の銀ロングコートにくじゃくの羽飾り……孔雀!ハーレムの王!なのに、銀ぴかコートは近未来的。てゆーか、この人ホントにRPGのラスボスみたいな衣装着せたら右に出る者がないな!似合いすぎ!
まず、ガッツポーズ。
今ひとつ記憶が定かでないのですが、確かこれでお二人が左右に分かれて外周を回っていって、アリーナ中程の両端でムービングに乗って「雨のMelody」
銀ぴかコート脱いだら、紫を基調にした複雑な色の組み合わせと金ラメが眩しいスーツ。ああこの地味な色味で派手な柄。好み、好みですよこれ。胸のブローチがなんか、幼稚園の名札みたいに見えると思ったのはナイショです。言っちゃダメ!
このスーツで「ビロードの闇」このダンスすき。
今度はドームの反対側に向かって動くムービングに乗って対面に移動し「Rocket Man」歌いながらセンターステージに戻って「Harmony of December」バックが手話をモチーフにしたダンスを展開してました。
んで、このままMC。
さらに、光一さんは巻物が似合いますので、ノースリ二の腕、Aライン、マフラー、の三連コンボがガチで揃ったお衣装も見逃せません。なんか興奮のあまりじたばたしちゃいました。インナーのヒョウ柄はこの際見なかったことで!ど、どどどどどどこの妖精さ……!
これで「iD -the World of Gimmicks-」と「藍色の夜風」と「星のロマンティカ」です。
この妖せ(自粛)姿でふらふらーっと泳ぐようにステージの端っこに行く姿が大層ツボでした。この格好でカウント取ると凶悪にかわいいんですけど、誰かお願いあのかわいい生き物をどうにかして。
それからソロ(「Get it on」)の赤いエナメルジャケットに、黒パンツに黒のインナー。
この赤ジャケットは今ひとついただけなかったなあ。特に裾の部分がちょっと野暮ったく見えたのが残念。
噂の屋良さんの振り付けは本当に細かかったです。一小節の間にどれだけの振りが入ってるんだろう。同じメロディーでも違う振りがつくのは当たり前。
柔らかくて細かくて、いつものサンチェさんの振り付けとは違っていてとても新鮮でした。いろんなコリオグラファーの振り付けを光ちゃんには踊ってもらいたいです。
それにしてもなんかもう、ダンサーさんとか顔つきがいっぱいいっぱいで踊ってた。気を抜くと途端に振り遅れる感じ。
光一組はやっぱり、ダンスレベルがちょっと越えてる感じです。
コンタクトが乾いて床に落ちる位ガン観してたのに、ちっとも振りを覚えられなかったよ。てゆーか、ちょっとした手の動きですらなんか「私には全然無理」と確信できる。
惜しむらくは。惜しむらくは。
複数のスピーカーがずれて同時に音を私に届けるので、Get it onのように音がいっぱい重ねてある曲はメロディーが追いきれないんす(涙)
ボーカルひとつでぽーんとくる曲ならまだなんとか(それでも、いろいろとずれて聞こえるので、最後は頭痛に襲われました)なるんですが、あそこまで音が重なってるともう、何が何やら。
参加できないのとできるのとでは天と地ほどの差がありますが、それにしたって同じ会場でもいろいろと差が生まれるわけです。
普段の構成ならばこのまま剛くんのソロに行くのですが今回はKinKiナンバー。
ここでジャケット脱ぎます。脱いだら普通に素敵な黒ノースリTシャツだった。うっとり。やっぱり赤のジャケットがいただけなかったらしい>自分
未だにどういう意味なのか調べてもいない「Parental Advisory Explicit Content」で、それぞれのソロナンバーを互いにステージにのったままという形で披露。
剛くんは「百年ノ恋」で、光一さんは「-so young blues-」です。
剛くんが歌っている間、光ちゃんはステージを生息地としている野性の生き物でした。
ホントに常に動いてる。ちっともじっとしてない。ドラムセットのところに腰掛けて足をぶらぶらさせる凶悪なかわいさで悩殺したかと思えば、ステージをお魚のように泳いでいって、剛くんのマリモ頭をもふもふして遊んでみたりしていた。
あんた自由だなあ!
ああいう絡みって今までのKinKiではそんなに見受けられなかったんでなかなか新鮮でしたよ。心から楽しんでる感じがしました。
あの黒ノースリの生き物は何よーーーー?????と、久々に栄養補給させてもらった動揺のあまりいろいろ口からあらぬ言葉が飛び交っていた(笑)
改めて、ソーヤンは名曲だと思います。
それから、今回のコンではこの曲が強烈にいいインパクトを与えていたなあと思う「FRIENDS」に。
いやあ、この曲歌ってた頃は、まだ二人とも作曲なんてとんでもないって状態だったんだよなあと思うと互いの自作曲の後だけになかなか味わい深いっす。
「99%LIBERTY」はやっぱりいい曲でした。I albumに足りないもののひとつは、アルバムを代表するこれ!っていう一曲。H albumのこの曲のような。もしも「Love is…」をそれとしたいなら、初回盤には絶対入れなくてはいけなかったと思います。
それからながーーーーーーーーいMC。
そこから、上下金色の衣装。なんかいろいろくっついてたんですが細部まではわからず。
「孤独の街角」に「Black Joke」で、剛くんソロの「Love is the mirage…」と、共作の「futari」で、ここでお着替え。
カウコンで着ていた逆さチューリップみたいな赤と黒のお衣装。胸の赤いタイがポイントです。これはでも、カウコンで上着脱いだバージョンの方がツボりました。
「硝子の少年」〜「ボクの背中には羽根がある」で、再びアリーナ中央のムービングまで移動して、センターに戻りながら「Anniversary」
アニバは光ちゃんの高音が綺麗です。ハモ部分がね、ホント綺麗だなあと思います。聴いていてあまりに心地よくてほわっと笑んでしまう。
ハモりは本人が「合わせよう」と思っていなければ絶対に合わないので、この楽曲の一番いい部分であるここが美しいのはハモりスキーとしてうっとりです。
で、センターに戻ってから本編締めのごあいさつで「Love is… 〜いつもそこに君がいたから〜」が。
「Love is …」は私アルバムの初回盤購入でしたので初めて聴きましたがなかなかいい曲ですねえ。これを、初回盤に入れないのはある意味片手落ちだなあと思ったことです。まるで「futari」の詞とお対になっているかのような。
かといって、I albumはあんまり気に入っていないので、この一曲のために買うのも躊躇われます。
この曲に限らず、最近の曲はどうしても二人で歌うというよりは、パートを完全に分けて担当を分担してるのでデュオとしての楽曲の面白みに欠けると思うのですよ。
私はハモり大好き人間ですので、せっかく二声なのだから、がつがつハモってって欲しいのです。
そうじゃなきゃ、二人で歌ううまみが俄然減っちゃうじゃないですか。
サビだけちょろっとじゃなくて、もう少し歌で絡んでって欲しいなあ。最近じゃユニゾンですらも減ってるし。ちょっと不満。
I albumもあれでもうちょっと二声の部分が多ければよかったのになあ、と思います。
で、光一さんが「この曲でお別れ」言った割に実はもう一曲あって「Night+Flight」が。これで本編終了。
そしてそして、アンコールは白!ああ、その特別な色よ、白!
白のスーツ!胸に鮮やかなピンクのコサージュ。完璧です!似合う色はいろいろあれど、光ちゃんが着る白はホントに特別。こんなに似合う人はなかなかいない。ノーブルでフォーマルなものであればあるほどいい。
「雪白の月」は、前回のコンで披露して大人気の楽曲。
何がいいって、二人ともいっぱいいっぱいでひとつも余裕がないところがいいですね。かなりの音域の広さを要求される曲だと思います。毎回出来が違うのが(笑)
いやあ、絶対光ちゃん音域広がったよなあ、としみじみ思う曲。この人の高音は大層綺麗に響くのでもっと歌いこんでいって欲しいです。ちなみに本日は大サビのところでちょいと虫がついてましたな。どこまで我慢してぎりぎりまでファルセットにせずに歌えるか、常にチャレンジャーな一曲です。
これで歌詞があれなら……いやいや、言うまい。
そこからはお馴染みの曲が続けて。
「買い物ブギ」〜「たよりにしてまっせ」
これだけオリジナルアルバム出してレパートリーが増えても、実はみんなでどかーんと盛り上がるための、要するにライブのための曲というのがKinKiは少ないので前半の「Rocket Man」とか「買い物ブギ」「たよりにしてまっせ」なんかはホントに重用されてるなあと思います。てか、悔しかったらライブでやることを前提にした曲をもちっと増やすといい。ずっとパラパラなのもどうかと思うけど、何曲かでも全員が新興宗教の集会のごとく同じ振り付けで盛り上がるっていうのもいいもんだと私は思います。
ステージに戻って「Harmony of December」で、終了。

コンの構成は、Ialbumを中心にしながらも、新旧取り混ぜてシングルも上手く組み込んでいるように思えました。思いきり古い曲(「FRIENDS」)がちょうどいいアクセントになってる感じ。
シングルのセレクトはなかなかよかったな。私は「ビロードの闇」のダンスとかとてもすきなので、ついつい見入ってしまった。
それにしても見事に封印されている「夏模様」って……個人的には「SNOW!SNOW!SNOW!」が最近の曲では突出してすきなので、やって欲しかったなあ。
今回はまさに、セットリストの勝利って感じですね。

BACK