第7話

あらすじ

今日は生活安全課が主催する防犯セミナーの日。望月と前川の仕事ぶりを佳織は取材に訪れていた。誠と北見は資料室で過去の資料整理。
大きな事件もなく平和な一日のはずが、セミナーに紛れ込んでいた男のために一変することになる。
男の名は青木。彼は数年前天現寺署の刑事によって無実の罪をなすりつけられ刑務所に服役していた。主張したアリバイを信用してもらえず、生活を破壊され、おまけに病気のため余命幾ばくもない青木は警察への復讐を誓い、腹にダイナマイトを抱えて天現寺署に乗り込んだのだった。
たまたま通りかかった誠を人質にとった青木は生活安全課の中に立てこもる。生活安全課の課内には、誠の他に会議室で新署長歓迎会の手配をしていた芹沢までもがいた。
芹沢の携帯からの通報で異変を知った五十嵐たちは署長の転勤による空隙におきた一大事に狼狽するばかりだ。
説得役をかってでた北見は、犯人との交渉に臨む。犯人は誠を監禁した室内から、とあるホームページのアドレスを指示した。
そこに現れたのは自らの無実を主張し、警察への呪詛、そして現在犯人自身が腹に巻いた爆薬の設計図が示されたサイトであった。
犯人の要求は自分自身の無実の証明と警察からの謝罪、それが実行されなければ誠とともに自爆する、というもの。
犯人は交渉役に一番単純な人間を、と誠に要求し、誠は迷わず北見を指名した。完全に怖じ気づいている誠は北見に助けを求める。
望月は当時の担当刑事から情報を得るため天現寺署を飛び出していった。今は退職した広田刑事の元を訪れた望月は、彼が何か隠しているのではないかと疑いを持つ。
警察の手により、インターネットで公開していたHPが閲覧不可能になると、逆上した青木は誠に自分が余命幾ばくもないことを語る。すっかり怯えていた誠はそのことを知ると、青木の無実の可能性に考えが及ぶようになった。だが頑なな犯人は誠が青木を信じると言っても聞く耳を持とうとしない。
署内のただならぬ様子に、誠の身に異変が起きたことに感づいた佳織は出入りの業者が持っていた図面をたよりに通風口から生活安全課内への侵入を果敢に試みる。だが、密かに脱出をはかった芹沢と中でもめる内に青木によって捕らえられてしまう。一気に悪くなる室内のムード。険悪な雰囲気を少しでも和らげようと、差し入れの寿司に手をつけた芹沢は、警察の仕込んだ睡眠薬のために眠り込んでしまう。
逆上する青木。
彼の心は再び閉ざされてしまったようだった。
そこに、新署長榊原が訪れた。
一方望月は怪しいとにらんだ広田の元を再び訪れた。ちょうどそこには青木の無実の証拠をもみ消そうとする広田の姿があった。望月は広田に監禁されてしまう。
新署長榊原の指示は、強行突破。止めようとする北見に榊原は冷たく意見を一蹴した。
誠は、青木の現場不在証明として、青木が主張する火事現場の現場写真を探してくることを思いつく。誠を信用しようとしない青木に、佳織は誠がもしも戻らなければ自分を殺していい、と申し出る。
佳織の必死さに心を動かされた青木は30分の期限つきでそれを許す。誠は通風口から資料室に入り込むが、肝心の部分だけが抜き取られている事実に行き当たる。
資料室に呼び出した北見とともに誠は、望月が広田のところに行って以来連絡がとだえている事実とあわせて青木の罪をでっちあげたのは広田ではないかと思い当たる。
佳織の命を助けるために生活安全課に戻る誠、広田の元に急行する北見。
北見を信じて必死に青木を説き伏せようとする誠だったが、そこに署長の命令で強行突破を行った天現寺署の面々が現れる。自暴自棄になった青木は爆薬のスイッチを押そうとする。
が、誠は拳銃をつきつけられた青木の前に立ちはだかり青木をかばう。
署員に説得されても、誠は青木をかばうのを止めようとしなかった。
そのころ、広田宅にたどりついた北見は、望月の合図に気付いて広田の家に強行に侵入する。望月をガレージに発見した北見は広田の監禁容疑での現行犯逮捕に成功した。
一方誠は青木をかばうのをやめようとしない。その姿に心を動かされた青木は、スイッチを捨て投降した。
そこに、北見から広田逮捕の一報が入った。広田は失われた証拠写真を持っていたのだった。
少しは刑事らしくなってきた誠に、北見と望月は感慨を覚える。
だが当の誠は佳織相手に「刑事を辞める」といきまいているのだった。

感想

本日の1st絶叫ポインツ 鼻血

2st絶叫ポインツ 匍匐前進

ああ、犯人になりたい!度
★★★★★★★…(以下省略)

例えば普通に考えたら同じ署内で起きた冤罪事件って、そりゃもう大変な問題なわけですよ。
いくら当の本人が退官していようが新署長が着任していて全くの過去のことであろうが。
問題はそこにあらず。あくまで誠の人としての成長にスポットを当ててる。それがこのドラマなんだなあ、と改めて思いましたさ。
誠という人は、一歩進んで二歩下がり、かと思いきや実は三歩進んでいた、っていう感じの人なわけで、人間というのはつくづく失敗を繰り返し繰り返し、自分の心に刻んで大きくなっていく生き物だな、と。
そのように思います。
そういう点、すんごいリアルだよな、この「ルーキー!」って。
印象的な事件があったって、だからといってそう簡単に一足飛びの成長はできないものさ。
だけど、ちょっと感動しました。
犯人の前に出てかばうところ。
自分を信じてくれる人がいるということは、強くなれるものです。ほんとにね。
いい話だったと思いますよ。はい。
んで、もひとつ感心したこと。
構成が。誠(と犯人)と主要な登場人物を完全に切り離して撮影しても違和感ない話にしてたってことが、脚本家、さすがプロだわあ、と。
事情をわかってる人にはわかりますよねえ。多分恐らく間違いなく、この構成になったのは、主役であるあの人が日本にいない時でもなるべくスムーズに撮影が進行するように、との配慮からでしょう。
考えたもんだわ。うん。
で、拉致。そして監禁。
誠独り占め。う、う、う、うらやまし・・・・・・(以下自主規制)
だって、あの誠を!しかも赤のブルゾン着用(←気に入っているらしい)している誠を!何時間も見つめていられるなんて(目的が違う)!
しかも未遂に終わったとはいえ、ご飯一緒に食べれたりとか、一緒にネットサーフィンしたりとか!おまけに匍匐前進までやってくれるなんて!
いいなあ。
などと不埒なことをつい思ってしまった私を許してください。いや、ホントにいい話だったと思っているんです。
でも、心が突っ走るのを止められないわ。くうう。
最後の酔っぱらい誠がまたツボ。
飲んで酔ってくだまく誠の愚痴なら私、一晩でも聴いていてよ。仕事辞めたいか、辛いか。
そーかそーか。まあ、飲め。