◆6月9日(日)
ああ楽しい。
眼に楽しい。耳に楽しい。心に楽しい。
今回の「SHOCK」はそんな感じです。
光ちゃんの歌も、台詞も、ダンス(動きというか表現方法とかがね)も、何もかもレベルアップしてるのが嬉しくて楽しい。
思い切ってばっさり場面を整理してくれたおかげで見やすい。ストーリーを追いやすい。
1幕なんて文句をつけるところがないです、はい。
スピーディーで無駄がなく、「ジャパネスク」のところあたりは、豪華絢爛で息をもつかせぬアクションの連続。
ものすごく、楽しいです。
今回はいつもに比べてさすがにそんなに取れなかったんですが、私は初日を見終えてすぐに反省会を開きましたね。
そりゃあ全部のチケット発売の機会には参戦した。したが、なんて気合いが足りなかったんだろうか、自分!二ヶ月前の自分をぶってやりたい。
今回の「SHOCK」はそういう舞台です。そう言えるのが嬉しいですな。

そんなわけで、いざ!ファンモード全開!

やはり、1幕。
今日は初日以来の帝劇でしたので、私は二日目から登場したというおにゅーのフライングをはじめて見たんですがひっくり返りそうになりました。
「千年経」のラスト、白のノースリに腰のところできゅっとしぼって、パンツを合わせ、手首にリストバンドなんぞ巻いた悟空みたいに見えないこともない光ちゃんが、天井から垂れ下がった真っ赤な布をやおら右腕にするするっと巻き付けます。
そして左手でしっかり布を掴むとそのまま客席にむかって飛び立つ。
今日のお昼が実は今回一番いい席だったんですが、頭上を飛ぶ光ちゃんにあんぐり口を開けているより他なかったです。
飛びだした瞬間「ひいいっ!」と小さく悲鳴あげましたもの。
ああ、異空間だ。
布の端は最前列の人の頭をなでているくらいまで下がっております。
こ、恐いけどかっこいい(T_T)

あとは「弁慶」ですよね!
少しでもバランス崩したら転がり落ちそうな階段を、敵を切り結びながら昇っていく断末魔の弁慶。
赤金の衣装も美しく。言ってしまえばこんな小柄な弁慶ありかよ?なんですが、いいものはいいです。
かっこいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
死せる弁慶をしずしずと天上に運びゆく男達。両手をヨコに伸ばし、十字架のような姿勢で運ばれている光ちゃんの姿にも、私大興奮。
最後に長刀を階段のてっぺんでふるう姿にもずきゅーん。
好きすぎて大変です。目がはーと型。心を思い切りよくぎゅっと鷲掴み。
「千年経」はあの後に続く部分本当は一番いいのにと思うのは、私だけではないと思いますがとにかく「千年経」から「カルミナブラーナ」までのまくり方はすごいです。素晴らしいですよ。寿命が延びる。
そりゃもちろん、仮面のところはまだまだ要鍛錬って感じはしますけど。あと「龍神」も多分もっと洗練されていいと思いますけれども。
でも、1幕だけで\12,000の元全然とってるから、これ。

それから「白鯨」
いやもう、前回の「SHOCK」の時にはてっきり自分「鯨担におりたのか?」と思っていたら、とんでもありませんでした。ええ、私は所詮光一ファン。今回グレ子を見ている余裕は一ミリもありませーん。なんかもりが刺さってなくなったんだけど、グレ子や。それだけは目の端で確認したよ。
エイハブ船長の光一さんに目が釘付け。前の場面での走り回り動き続けたツケが一気にきているのか滝のような汗が光るご尊顔も麗しく。
情感あふれる「あの日」を歌い上げた後、しっとりとした後悔と自らへのギワクの台詞から一転、エイハブになった途端のあの落差!
船長かっこいーーーーーーーーーーーーーーー!!!
肩章つきの船長服も麗しく、鯨に持って行かれた足でぎこちなく動き回る姿にずきゅーん。
台詞、いいです!最高です!
今回はここが一番の長台詞の場面ですが、非常にいいです。前回のイシュメルも捨てがたいですが、今回のエイハブの方が数段いい。
台詞回しがよくなったことももちろんですが、芝居の入り方が実に!
白鯨を追って海に飛び込もうとするのを、今さん演じる船員に後ろから羽交い締めにされて止められるところなんて、心の中の水銀柱一気に沸点に達する!って感じです。心の中の何か大事なものがはじけます。
「船員たちは怯えている」
怯えてない。全然怯えてない。
「船を下りたいと思っているやつもいるようだ」
どこにいるんだ?そんなバチあたり。
魔性船長、最高!

新曲もすきです。
今回の新曲?と思えるものはみんなすきだ。
1幕冒頭の柱に叩き付けられた事故の後の光ちゃん中心のナンバー「Smile」も、「Destiny」(バイクの前)も、「Tell Me Why?」(1幕 「千年経」後)「Kiss」(2幕 N.Yについた直後の黒人ダンサーさんとのダンスバトルナンバー」もいいです。
ショータイムは私はイマイチ好みと違うんですが、唯一「愛されるより愛したい」の時に黒人ダンサーさんと踊るフリがかっこよくてすき。あれは、衣装とのバランスもいいんですよ。今回は黒人ダンサーさんたちがとってもクローズアップされてて、そこかしこで大活躍しています。
「愛・愛」いいですよー。今回群舞が多くなっていて、少数精鋭系ダンスってそれほど多くない・・・というか記憶に残らないのであれはお楽しみだ。
前回の「愛のかたまり」的名作ダンスナンバーがショータイムにもひとつ欲しいところです。
それから初日になかったことと言えば、バイクに乗るとき、光一さんがグラサンかけるようになってましたー。
かっこいーーーーーーーーーーーー!!
銀色のロングコートという「バイクにそれはどうよ?」な衣装に、ベタなグラサン。ああ、素敵素敵。

今回の再演に対する本人の思い入れというのは、類推するより他ありませんがごあいさつの時の言葉がものすごく自信に満ちあふれているのは感じます。
自分で演じていてとても確かな手応えを感じているんじゃないかな?と。
それほど、技術レベルがはっきりわかる程の向上を見せています。それは、見ている側だけでなく演じ手側でもわかっているだろうから。
特に、明らかに前回公演よりも声が伸びる、台詞がしゃべれることに光ちゃん自身が気付いていないわけがないと思うのでそれがそのままあいさつの中の自信に反映されているような気がします。
まあ当然、足が治っているわけはないので動きとしてはさらに完全に近いものをまだまだやれる余地はあると思いますが、にしてもダンスもちゃんとよくなってるんですよね。ケガどうこう言うんじゃなくて、動きが。
あれで楽しくないわけがないわな。
思う通りに動けるようになったらどんなにすごくなるかと楽しみでなりません。
これまでの光ちゃんは日々前進という感じだったんですが、今回は最初から結構高いところにいる。
ファンとしてこれほど喜ばしいことはないです。

ところで夜の部のMCで「再演」がどうこうと話がでました。
「みなさんの応援があればまたここで再演できるかもしれませんから、その応援にボクは期待しています」
とそんなことをもうしておりました。
で、その言葉をいくにんかの友達にメールしたら返ってきた言葉は大同小異。

新作ならいくらでも喜んで応援するー

というものでした。
確かに今回の「SHOCK」は「私たちは『再演』とは考えておりません」との言葉にいつわりなく、ものすごい改善されたいわばMARKIIみたいな仕上がりになってますが、やはり筋そのものや、ショーの部分ではいろいろと踏襲しているわけで。
いい加減私は、ばりばりの新作が見たいと思っております。
いつまでも同じ演目を続けるのでは光ちゃんのためにもならないと思うし。例えば外部の舞台にたくさん出演していて、その上での「SHOCK」ならまだしも。
光ちゃんの場合は「SHOCK」だけなので、そろそろ本当に毛色の違うものを、できればジャニーズ以外の違う環境でやることが大切になってる気がします。
外を知った上で「やはり自分はこれだ」と言うので有れば私は何も言うつもりはないけれども、一度も外を知らずして「SHOCK」だけになってしまうのは、どう考えてももったいない。
心からそのように思います。
このままだと帝劇に「SHOCKかわらせんべい」とか「SHOCK饅頭」とか売られそうで恐いです。提灯とかペナントとか万年カレンダーとかさ。冗談じゃなくなりそうで恐い。

まあここまでは絶賛ですが、課題は二幕かなあ。
特に中盤からは前回とあんまり変わってないんで、一幕とのバランスが悪いんですよねえ。謎解きとかなんて台詞も変わってない。
私が「あんまりだ」と思ったのはやっぱりオチで、今日はさすがに
「ジュンとライオンがやっちゃったって」
などという下品きわまりない台詞は遠回しな表現に変わってましたけど、あんまりなオチだってことに変わりないですよ。勘弁してくれ。
たとえ、リョウがタクさんの子(悪霊の子)だとみんながわかっていても、あえて
「リョウは死んだ兄貴の子だ」
とコウイチが主張を譲らなければそれでいいんじゃないのか?
あの台詞も最後の兄昇天の時の台詞もみんなサキホとリョウを思いやっての言葉なんだから。
「よく見ればこことこことここが似てるだろ?」
とジュンに権力にモノ言わせて、無理矢理「似てる。間違いない。リョウは死んだお前の兄貴の子だ」と言わせればいいんじゃないかと思うんですが。
著作権の書類も相変わらず「なぜ肖像画の裏にそんなものがあることを知ってるんだ?光一!」と言いたくなるような状態だったしな。
何よりも、愛するサキホを妻に迎えて幸福で満足なはずのタクさんがなぜ今頃になってコウイチたちに悪さをはじめたのかがさっぱりわからん。
推理小説だって「動機」は重要な要素なのよ?
悪霊が突然出てきても構わないけど、その悪霊がなぜ「今」を選んで悪さをはじめたのか納得させて欲しいなあ。ホントに一幕は文句つけるところがないから余計もったいないんだな。

今日は朝から個人的に大ポカをやらかしましてお友達方面に多大なるご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げると共に、見捨てないでやってください。ごめん。

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