あらすじ
爆弾犯リグレットが指示した「沢村圭介」へのリンチは、生徒達を暴徒の集団と変えた。
そのころ、氷室は実行犯からの電話の逆探知に成功。ボブを急行させた。
くるみは氷室の指示で中川茜の遺書を手に入れる。
パニックが広がっていく校内の様子にくるみは自ら爆弾の処理を申し出た。校舎全体を破壊する性能を持った「女王バチ」の解体を指示する氷室は、学校の心臓部に当たる地下ボイラー室へとくるみを向かわせる。
果たして、女王バチを見つけたくるみは階上で起きた爆発音の現場に急行する。そこで見たものは圭介へのリンチを行おうとする生徒たちと、それを助ける湯浅の存在だった。
くるみたちは圭介をかばって屋上へと逃げのびる。
その途中くるみに「茜を殺した」と供述した圭介は、茜の死の真相を語り出す。
受験を前に密かにつきあっていた茜に冷たくしたせいで、彼女が自殺したと圭介は語った。
が、氷室は圭介は誰も殺していないこと、そして遺書がニセモノであると看破していた。
家族に冷たく扱われていたはずの茜が敷居の高い私立の進学校に在籍していた事実、更に直美から茜が通常ならばあまり例のない編入生であったことを聞き出すと、彼は真犯人の正体を暴くべくパソコンを叩き出す。
その最中、リグレットは最後通牒を生徒達に申し渡す。暴徒達が屋上に押し寄せた時、氷室の中で真犯人の姿が浮かび上がった。
屋上に殺到する生徒達。
その中に、氷室が見つけた真犯人・リグレットこと中川茜の父 松檮学園教師江間和夫がいた。
江間は離婚して母親に引き取られた茜を人知れず見守るために松檮学園に編入させたのだった。ある日、自殺した茜の死体と絶望に満ちた遺書を見つけた時、学校全体を巻き込んだ復讐劇を思いついたのだった。
だが、その遺書は茜の思いを知っていた湯浅の手によってすり替えられたものだったのだった。茜が圭介に出した呼び出しの手紙を盗んだ湯浅は彼女の自殺を止めようとして夜の屋上に向かったものの、彼女は既に飛び降りた後だった。
湯浅は彼女の無念を思い、圭介の罪を問うために手紙を書き換えた。それが真相だったのだ。
だが、江間は既に女王バチの爆弾スイッチを押した後だった。
慌てて解体に向かうくるみは、携帯の電源が切れるという危機も、氷室の機転で乗り切ったのだった。
事件解決後、松檮学園の屋上を訪れたくるみは、茜が自殺ではなかったのではないか、ということに気付く。
圭介と一緒に見たいと言っていた東京タワーの灯り。それを見ようとして誤って転落したのがこの事件の真相ではなかったのか、と。
それを聴いた氷室は憶測だと言うが、その代わり茜を愛した三人にはそのことを話してやるといい、とくるみに告げるのだった。 |