2002/11/30(sut) 21:00〜 from NTV


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あらすじ

殺人を犯しながら金品には目もくれずその場にある食物だけを食い尽くすという奇妙な殺人鬼・ハングリーマンが由良ヶ池周辺に現れた。
そうとは知らないくるみは、伸吾と当の由良ヶ池に旅行にきていた。氷室の連絡でハングリーマンの潜伏を知った二人はそこから逃げ出そうとするが、途中で出会った千曲川の娘・花蓮と千曲川の父娘喧嘩に巻き込まれ、脱出不能となる。
夜の間を歩いてハングリーマンに出くわす危険を冒すよりは山中の山小屋での一泊を、とくるみたち四人がたどり着いた場所には既に先客が居た。
高校生らしき山田・謎の中国人ワン・女の一人旅だという美ノ輪。いずれも近くで殺人が起きたことを知り、ロッジでの一泊を決めたのだった。
ハングリーマンのことを聞き及んでも、花蓮は千曲川との言い争いが止まない。
そうこうする内にロッジの窓ガラスが割られ食べ物が食い荒らされる。ハングリーマンガ近くにいることを悟った検事志望の花蓮は、外部からの侵入説を唱える。
だが、くるみは氷室指導の現場検証により外部からの侵入を工作したハングリーマンは内部にいると知った。
そこに、ハングリーマンに孫を殺された穴吹が復讐に燃えてやってくる。犯人の顔を目撃したという穴吹はロッジにいる一人一人の顔を確かめた彼がついに犯人を見つけた時、ロッジは停電を起こす。停電に乗じて逃げ出したくるみたちが戻った時には穴吹は殺されていた。
現場に残されたダイイングメッセージは「ワン」
更に当初女性を名乗っていた美ノ輪が実はオカマであることを知る。
一体誰がハングリーマンなのか。氷室は確認のため、くるみに山田のかばんを改めさせた。
死んだ穴吹が「ワン」の名前を知るわけがないことから、ダイイングメッセージは偽装だと見破った。
氷室は、山田に昨日の時間割を暗唱させる。だが、山田が持っていたのは前日の分の教科書だった。山田は殺した穴吹の孫から制服とかばんを盗んで変装していたのだった。
正体を現したハングリーマン・山田はその場から逃走する。その闇の中には先ほど暗闇に乗じて逃げ出したままの花蓮がいた。
娘が人質にとられては、と千曲川は氷室の制止も聞かずに闇の中に飛び出す。後を追ってくるみは氷室の命令を無視して外に飛び出す。
千曲川・ハングリーマンよりも先に花蓮を見つけたくるみは、闇の中前と後ろから忍び寄る足音をきく。
前か、後ろか。
どちらかがハングリーマン、どちらかは千曲川。
氷室は前に行け、と命令する。が、くるみは昔花蓮が千曲川にあげた小さな鈴の音を頼りに後ろに進み、千曲川の手によりハングリーマンの手から逃れることに成功した。千曲川に撃たれたハングリーマンは無事逮捕されたものの、命令を無視したくるみに対して氷室は怒鳴り散らした。
伸吾はくるみの身の危険をひしひしと感じ、早く結婚して警察を辞めるように伝えるのだった。
一方、後味の悪い氷室の元に幼なじみの直美が尋ねてきた・・・・

 

感想

予告を観た時「ふ、双葉山?双葉山の殺人鬼???」と思ったあなた、アヤツジ者ですね?
内容観たら全然違いましたが。当たり前か。
くるみと伸吾のラブラブ旅行に現れる殺人鬼、ハングリーマンの黒い影。そこにからむ千曲川親子の葛藤。みたいな。
「リモート」最終章に向けての布石がさりげなくあって、そっちに結構感心しました。
徐々に明らかにされていく氷室の過去。
人質、という言葉に明らかに動揺を示すその姿に、トラウマの一端が見えたような。
友人と結構話題になったのは、くるみが氷室の命令を無視して結果としてよい結果に結びついたというのに逆ギレしたのはなぜか?という話で。
それはもちろん過去の愛する人の死・・・まあ、恋人の死でしょう・・・に直接結びついているからに違いないが。

(1)上司の命令を無視しての単独行動の結果死なせてしまった
(2)自分の独断行動により死なせてしまった

どっちだろうね?と。
くるみの行動に怒ったのは、過去の辛い思い出と今回のくるみの行動がダブったのだろうけれども、その引き金は「独断行動」にあったのか「上司の命令を無視しての行動」にあったのか、という話。
やはり「リモート」最大の謎である氷室事件が核にくると話がしまるというか、興味がそそられます。
ところで今回のハングリーマンですが。
金の為ではなく食べ物を食べたいからという理由で見境なく人を殺す、という実に奇想天外な設定。
今回は千曲川親子の話が軸にあったのでせっかくの面白い設定も流されてましたが、これはできればじっくりと氷室との対決が観たかった感じです。もったいない。
本能と欲望の権化ハングリーマンと知性と理性の象徴氷室との頭脳対決なんて絶対面白かったのになあ。
そういう点ではちょっと残念。

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